スカパー！生中継 Ch183 18:50〜（解説：桑原隆、実況：大石岳志、リポーター：荒木麻里子）
勝敗予想ゲーム17日14時締切！ | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
開幕から第4節まで勝利がなかった（1分3敗）が、その後は公式戦4試合負けなし（2勝2分）と上り調子の磐田。一方、開幕戦では感動的な勝利をつかんだものの、その後はヤマザキナビスコカップも含めて7試合勝利がなく（2分5敗）、危機感を強めている大宮。順位的には14位と16位の下位対決だが、この試合の結果は、今後の両チームの流れを大きく左右することになりそうだ。
水曜のヤマザキナビスコカップ予選からホーム2連戦となる磐田は、横浜FMを2-1で破ったばかりでムードが良く、内容的にも手応えをつかんでいる。攻守の切り換えが早く、素早く陣形を整えた守備から良い形でボールを奪い、サイドを基点にして、サイドチェンジも織り交ぜながら攻めていく。横浜FM戦後では、柳下正明監督が「2-0までは非常に良かった」と振り返ったように、チームコンセプトを体現したようなサッカーが前半から後半の頭まではできていた。
ただし、それは横浜FMが精彩を欠いていたという影響もある。大宮は、横浜FMよりも必死さは強いはずで、前線からのプレッシャーが厳しく、球際の激しさもかなりあると予想される。その中で、横浜FM戦の前半と同じサッカーをするのは簡単ではないが、どこまでそれに近いサッカーができるかどうかが、磐田にとっての大きな見どころとなる。
また、イ・グノが左脇腹を痛め、パク・チュホが左足甲を打撲して、どちらも出場微妙なのは気になるところ。とくにパクは、このところ攻撃にリズムをもたらすために重要な役割を果たしているため、出場できなかった場合は痛いところだ。ただ、イ・グノの代役としては、横浜FM戦で磐田での初ゴールを挙げて自信をつけた荒田智之がいる。彼の気持ちのこもったプレーは、イ・グノとはまた違った魅力があり、前田遼一とのコンビネーションも悪くないため、楽しみな要素でもある。
対する大宮は、前線でタメを作るという重要な役割を担っていたラファエルを負傷で欠き（第2節〜）、悪い流れにはまってしまったような状況にある。リーグ戦前節のＧ大阪戦では、前半は非常に良い戦いを見せて先制点も奪ったが、その流れを維持することができず、後半は相手にゲームを支配されてホームで逆転負け（1-3）。水曜のヤマザキナビスコカップ予選・Ｆ東京戦も、気迫のこもった戦いは見せたものの、相手が10人になってからも1点を奪うことができず、ホームで0-1の敗戦。J1第2節以降の公式戦7試合でわずか3得点と、得点力不足が大きな問題となっている。
もちろん、そこは選手たちも十分に理解しており、ゴールを狙う意識は高い。リーグ戦での総シュート数も、首位の清水より多い81本（1試合あたり13.5本）とけっして少なくはない。それを決めきれていないことが大きな課題だが、逆にひとつきっかけをつかめば、決まるようになってくる可能性もある。
そう考えると、磐田が勝利を得るためには、大宮を乗せないことが重要になるだろう。当然、大宮が前線から激しくプレッシャーをかけてきたとしても、それにひるんで守勢に回ってしまうようでは困る。アウェイの湘南戦ではそうした姿が見られたが、ホームではしっかりと自分たちで主導権を握りながら、相手の攻撃の時間を減らし、先制点を奪うことが求められる。もちろん、相手に攻め込まれた際にも、セットプレーにおいても、身体を張ってゴールを守りきることは欠かせない。それらができれば、逆に大宮をトーンダウンさせることも可能だろう。
いずれにしても磐田にとっては、今やれていることが本物なのか、真価を問われるゲームでもある。その意味でサポーターの期待を裏切ることのないような戦いを、ぜひホームで見せてほしい。
以上
