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【ヤマザキナビスコカップ 磐田 vs 横浜FM】レポート:自分たちのサッカーを高い意識で追求した磐田が、さまざまな面で精細を欠いた横浜FMから勝点3。内容面でも次につながる手応えをつかむ(10.04.15)

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4月14日(水) 2010 ヤマザキナビスコカップ
磐田 2 - 1 横浜FM (19:00/ヤマハ/4,886人)
得点者:14' 荒田智之(磐田)、48' パクチュホ(磐田)、67' 山瀬功治(横浜FM)
★ヤマザキナビスコカップ特集ページ
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高い意識と運動量で自分たちのサッカーを90分間やり続けようとしたチームと、「20〜30分しかサッカーしていなかった」と指揮官が嘆いたチーム。その差が結果に表われたのは、当然といえば当然のことだった。

土曜日の前節から磐田が3人、横浜FMが4人と最小限のメンバー変更で臨んだゲーム。立ち上がりこそ、ボランチに兵藤慎剛と狩野健太という攻撃的な選手を揃えた横浜FMが押しこむ場面を作ったが、時間が経つごとに磐田が押し返していく。磐田はまず“守から攻へ”の早い切り換えで自分たちのリズムを作っていき、リーグ開幕戦以来の先発となった荒田智之もよくボールに絡んで、相手ゴールに迫る場面を増やしていく。
そして14分には、左に流れた成岡翔の前線へのフィードから、前田遼一がダイアゴナルに裏を飛び出し、センターバックの日本代表コンビの間を割って左足シュート。強烈なボールをGKがキャッチしきれなかったところに、荒田がいち早く突っ込んで押し込み、きれいな形で先制ゴールを奪った。荒田にとっては、これが移籍後初ゴール、すなわちJ1の舞台でのうれしい初ゴールとなった。

先制点を奪った後は、今度は磐田の“攻から守へ”の切り換えが目立ってくる。ボールを奪われると「守備で早くスタートのポジションをとれていた」(柳下正明監督)という言葉通り、早く切り換えて素早くコンパクトな守備のブロックを作る。そこからサイドへ追い込んでボールを奪うというシーンを増やしていった。
それに対して横浜FMは、「相手より早く判断してどんどんボールを動かしていく、動かしながらギャップ、隙間を狙っていくということが全然できなかった」(木村和司監督)というように、ブロックに隙間を開けて、磐田にとってイヤな所にパスを入れていくことができない。「きれいに足下でつないで、きれいに足下でもらってというサッカーを繰り返していた」とキャプテンの中澤佑二は振り返ったが、それでは守備のブロックに揺さぶりをかけることはできなかった。
横浜FMは、パスを受けた選手へのサポートも、攻守の切り換えも遅く、運動量という面でも明らかに磐田が勝る。そのため前半は最後まで磐田ペース。横浜FMのチャンスらしいチャンスは、13分に左CKからバスティアニーニがヘディングシュートを放った場面ぐらいで、シュート数(9本対5本)でもチャンスの数でも磐田が上回った。

後半も、立ち上がりからその流れは変わらず、開始3分には磐田が右サイドから攻めて、うまく左サイドにスペースを作ってから、絶好調のパク・チュホにボールを渡す。するとパクは左から鋭いドリブルで縦に突破し、シュートのような速いボールを折り返すと、それが栗原勇蔵の足に当たってゴールイン(記録はパクのゴール)。良い時間帯に追加点を奪うことに成功した。
それ以外の場面でもパクは、相手の隙間を突いてうまくドリブルで持ち上がるシーンを何度も見せ、横浜FMのDFラインを押し下げることに大いに貢献。開幕前には韓国代表の活動により磐田で練習する時間は少なかったが、今やかなりチームにフィットし、攻守両面で非常に高い貢献度を見せている。

2-0になるまでほとんど良いところがなかった横浜FMが、ようやくペースをつかんできたのは、ハーフタイムで山瀬功治を、後半21分に小椋祥平を入れて、彼らが機能し始めてからのこと。22分に山瀬が一瞬のスキをついた素晴らしいシュートで1点返したことも、大きなきっかけとなった。
そこからは横浜FMのパスが前に前に入るようになって攻撃に迫力が増し、30分を過ぎたあたりからはゴール前まで押しこむ時間を多く作った。だが、そこでは磐田守備陣が身体を張って踏ん張り、本当に決定的なチャンスは作らせない。さらに、その後はラインを押し上げる場面ではしっかり押し上げ、ゴール前に張りついて守るだけでなく、バランスのとれた逃げ切り体制を作った。
それには前線のイ・グノ(後半から投入)と荒田の守備やボールキープも十分に貢献し、チームの全員が気持ちをひとつにして、観ている側にとっても以前よりも不安なく見ていられる終盤の守りを見せた。その結果として、4分のアディショナルタイムでも危なげなく守りきって2-1のままタイムアップの笛を迎えた。

それにより磐田が予選突破に向けて大きな勝点3をゲットすると同時に、内容面でもさまざまな手応えをつかんだ。速い攻守の切り換えをベースに、ボールを保持しながらサイドから攻めていくこと。ラインを下げずにコンパクトなブロックを作って守ること。また、疲れてきた終盤の戦い方でも進化したところを見せた。
これで公式戦4戦負けなし(2勝2分)となったが、それは勢いというよりも、我慢強くチームのベースを作ってきた成果と言えるだろう。ただし、この試合では横浜FMが精彩を欠いたという影響もあった。だからこそ、中2日で迎える次の大宮戦(4/17@ヤマハ)で、この流れを継続することが重要になる。

以上
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