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【J1:第6節 京都 vs 名古屋】レポート:加藤久監督が語る「一瞬の隙」。その一瞬の隙が名古屋の連勝=京都の連敗と勝負を分ける。(10.04.11)

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4月10日(土) 2010 J1リーグ戦 第6節
京都 0 - 2 名古屋 (13:04/西京極/10,094人)
得点者:8' 田中マルクス闘莉王(名古屋)、55' ケネディ(名古屋)
スカパー!再放送 Ch183 4/12(月)05:00〜(解説:本並健治、実況:寺西裕一、リポーター:和田りつ子)
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京都は、角田誠と開幕戦以来の先発となる片岡洋介の二人の守備的MFを配置し、右サイドバックにチエゴを置いた。チエゴは古巣グレミオ時代にこのポジションを守っていたこと、練習で出来を観ての判断となった。名古屋は小川佳純、金崎夢生が前線のサイドを担当し、マギヌン、ブルザノビッチがインサイドハーフに入る。

試合は、8分の名古屋の右CKからスコアが動く。マギヌンのクロスに田中マルクス闘莉王が頭で合わせ先制。闘莉王の名古屋初ゴールで名古屋がリードを奪った。
反撃に出る京都は、25分にパスを繋いで中山博貴が右サイド深く侵入し、マイナスのクロスを上げると、中央の柳沢敦を超えて、その裏へ走り込んでいた森下俊がフリーでシュートを放つ。また、41分にはピッチ中央辺りでディエゴとのワンツーで抜け出した柳沢がドリブルシュートを打つなど名古屋を攻め立てた。

後半、先手を打ったのは京都。チエゴに代えて増嶋竜也を投入。そして、ここから攻撃が始まり、右からのクロスを左の森下が中の中山に落としてシュート。ポストに嫌われたものの名古屋を追い込んだ。
しかし、一瞬の隙を後半10分に突かれる。GK楢崎正剛の蹴ったボールを、右サイドのケネディが頭で落とすと、走りこんだマギヌンへ。足を止めずに中へ入っていこうとするケネディへマギヌンが落とすと、ケネディが左足を振り抜き名古屋に追加点を奪われ、0-2とリードを広げられる。
その後、攻守が目まぐるしく変わる展開に。後半39分にCKのこぼれを角田がシュートを打つなど京都もアグレッシブに攻撃するが、結局実らず0-2のままタイムアップ。名古屋は3連勝、京都は連敗となった。

名古屋は、後半の20分過ぎだったか、スタンドまで聞こえる闘莉王の「止まんな!」という声が印象に残った。ボールを早く回せという意味なのか、足を止めるなという意味なのか、判然としないが、今節、京都との一番の違いは、プレー後も足を止めなかったことにある様にみえた。
名古屋はパスを出した後も足を止めずに動いていた。ケネディの追加点も頭で落とした後迷わず走った所がポイントとなるだろう。パスを出した後、足を止めてしまうことが多かった京都の選手と、こうしたところで差が出たのでは、とも感じさせる。

内容としては悪くはなかった京都。「一瞬の隙というものを向こうがちゃんと押さえた」と試合後、加藤久監督は語った。
「向こうの得点もあそこだけエアポケットに入った感じだった」とは、開幕の神戸戦後の加藤監督のコメント。ほぼ同じ内容である。結局は失点、それだけに限らず得点も、こうした一瞬なのだろう。90分間集中して戦い、勝負はその一瞬で決する。こうした一瞬を決められ、また逃していることを厳しく見つめ直さないと、また同じことを繰り返すのではないだろうか。
 
後半40分過ぎ、攻撃時に片岡が水本裕貴、郭泰輝の間に入り、安定感が増したように感じられた。名古屋の前線3枚が京都ディフェンスにプレスに入った時、特に郭泰輝のボールにプレスをかけられた時に、郭泰輝のパスコースが一気に無くなり、スタンドからみていて非常に危うい印象を与えた。郭泰輝にプレスをかければ当然、名古屋は次にパスが出そうな水本も狙っている訳で、完全に名古屋にはめられていた様に感じる。そこで、片岡が入ることで郭泰輝の選択肢が出来て、パスの流れをスムーズにできる様になったように観えた。攻撃時の、このアンカーを入れた3バックはサイドを上げる京都にとってポイントの一つになるだろう。
だが、この形になれば、片岡に要求することは「攻撃の起点」としての役割である。今節、守備で高いパフォーマンスを見せてくれた彼であるが、ボールを奪ってからの攻撃では物足りなさを感じさせた。局面を大きく変えようとしたのは後半25分、右の加藤弘堅へのミドルレンジのパス、一本くらいではなかったろうか。
ボールを奪う、前線をみれば柳沢。相手DFと中盤のギャップには中山、加藤弘堅、サイドを見渡せば、増嶋、森下と人がいる。特にサイドは足元よりも裏へ出してやった方がいいだろう。こうした仲間への「チャレンジ」へのパスがあまりにも少ないのではないか。京都のサッカーが「攻撃」であるなら「ボールを奪い、さばく」だけでは相手に向かって挑戦しているという決意は、厳しいかも知れないが、伝わらない。奪って、力強く京都の攻撃のスイッチを入れるべきではないのか。そして、それは練習からの意識次第でもあるだろう。

最後に、一つ提案ではあるが、クラブは「非公開練習を増やすことを検討」してはどうだろうか。
前節のC大阪戦、そして、今節の名古屋戦の1失点目、どちらもゲームプランの未習熟に遠因がある様に感じられる。現在、ゲームプランを踏まえての練習は非公開練習の一日くらいだろう。ならば、それを一日増やしてはどうか、ということである。
クラブにとって一番重要なことはサポーターやお客さんに観てもらう公式戦で、最高のパフォーマンスをすることのはず。そのための準備なのだから、積極的に検討しても良いのではないだろうか(非公開練習後にコメントを取らせて欲しいとは思うが……)。
取材者にとっても、試合後、敵将にアウェーの地を「好きです」と軽口されるくらいなら、非公開練習を増やして意地を見せて欲しいと、心底願っている。

以上

2010.04.11 Reported by 武田賢宗
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