3月27日(土) 2010 J1リーグ戦 第4節
神戸 1 - 1 横浜FM (14:03/ホームズ/15,442人)
得点者:32' 渡邉千真(横浜FM)、90'+5 ポポ(神戸)
スカパー!再放送 Ch181 3/30(火)23:30〜(解説:福西崇史、実況:八塚浩)
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神戸にとっては、ここ2試合で7得点をたたき出している横浜FMの攻撃力、勢いをいかに止めるかが、一番のポイントになる試合だったが、それについてはしっかりと対応できたと言えるだろう。32 分に横浜FMのFW渡邉千真に許した失点も決して崩された訳ではなく、DF北本久仁衛のミスによるもの。ポジショニングが悪かったことで、中途半端なバックパスになり、飛び出したGK榎本達也より早くボールを触ったFW渡邉に、先制点を奪われてしまった。
「あのシーンについては技術的なキックのミスよりもポジショニングのミスを後悔します。あの瞬間、足を伸ばした時にギリギリでボールがバウンドして足の裏でのバックパスみたいになってしまって。ポジショニングの取り方が悔やまれます。チームのみんなに迷惑をかけてしまった(DF北本)」
ただ、それ以外は殆ど、横浜FMに決定的なシーンを作らせなかったことを考えても、大いに評価できる内容。守備ラインのみならず、ボランチの守備意識も高く、個がしっかりと相手にプレッシャーをかけることを徹底しながら、横浜FMの攻撃に自由を与えない。
一方、攻撃については後半も60分にはMF朴康造が、62分にはFW大久保嘉人がビッグチャンスを得るものの決め切れず。
『決定力』という点で、まだまだ追究していかなければいけない部分はあるが、その中でも移籍後初出場となったFW都倉賢のポストプレーなど、新たな攻撃の形を見出せたことは収穫だった。
結果、90分を通してみれば「内容のいいゲームだったので、勝点3をとれた試合だったかなと思うし、あの内容で横浜FMに勝たせてはどうかというのはありました」と振り返った三浦監督の言葉にもあるように、神戸とっては前節同様、内容とスコアが伴わない、フラストレーションの残る結果だと言わざると得ない。だが、3連敗という最悪の結果を免れたことは、今後の試合に繋がるものだったし、試合終盤、完全に運動量が落ちた横浜FMを尻目に、チーム史上最年少記録を更新すべくピッチに立ったMF小川慶治朗ら、フレッシュな顔ぶれが攻撃を活性化させながら、最後までゴールを目指したこと。その中でロスタイムにMFポポが同点ゴールを奪い取ったこともまた、大きな収穫だったと言える。
その劇的な同点シーンを振り返ってみよう。
90分をまわり『4分』と表示されたロスタイム。神戸はコーナーキックの流れから、ゴール前中央、ペナルティエリア側の絶好の場所でDF河本裕之が倒されFKのチャンスを得る。キッカーはMFポポ。FKの名手による、狙いすました右足でのゴールは、ゴール裏に陣取った神戸サポーターの声援、熱気に誘われるようにゴールネットを揺らし、その瞬間、試合終了のホイッスルがホームズスタジアムに鳴り響いた。
対する横浜FMは堅く敷かれた神戸の守備に手こずり、全くといっていいほど、らしい攻撃力を示せなかった。ここ2試合で示していた連動性もみられず、神戸のプレッシャーに手こずり、苦し紛れに前線に送られるボールは、神戸DF陣にとっても怖さを感じるものではなかったと言えるだろう。それでもアウェイの地での勝ち点1は決して悲観すべき結果ではない。ただ、守られた相手をどうこじあけていくのかは、今後に持ち越された課題として残った
以上
2010.03.28 Reported by 高村美砂
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