スカパー！生中継 Ch181 12:50〜（解説：増田忠俊、実況：後庵継丸、リポーター：岡村麻衣）
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対戦成績は０勝０分け０敗。昨年J2に降格した大分と、一昨年J2に昇格した栃木。天皇杯でも対戦がなく、今回が初顔合わせとなる。順位は大分が５位で栃木が15位。リーグが開幕して３週間。まだ３節を消化したに過ぎないが、チームの力関係が少しずつ見えてきた。
開幕黒星スタートとなった大分だが、その後は２連勝し最低限の開幕スタートは切れたと言えそうだ。ただ、「前から勢いよくプレスをかけてくるチームが多く、それを回避するために自分を（中盤を）越えてFW目掛けてガンガン蹴ってしまっている。昨年のようにパスをつないで崩したいのだが」（東慶悟）と、自分たちのスタイルと星勘定と、どう折り合いを付けていくか戸惑っている選手も多い。皇甫官監督は「まずは守備の構築を優先していたので、攻撃は自由にやらせている」と話しているように、攻撃の形をつくるまでに至っていない、というのが正直なところだ。そのなかで、前節富山戦で森島康仁、チェ・ジョンハンの２トップが揃ってゴールを挙げたのは大きい。「やっと（得点が）獲れて良かった。チェも決めたし、これでふたりともノッていける」とは森島の言葉だが、調子に乗れば乗るほど力を発揮するタイプの両選手なだけに、今節は気持ちよくピッチで大暴れしてくれそうな雰囲気はある。
栃木の松田浩監督はハードワークを信条としており、戦術家としても知られている。２年目の今季は、昨年から継続している堅守速攻スタイルの４−４−２に磨きがかかった。２節では前評判の高い柏を零封しており、今節もアグレッシブな守備で大分の２トップを徹底的に押さえ込むはずだ。攻撃では、昨季38ゴールとリーグワースト貧打を解消すべく、ブラジル人ストライカーのリカルド・ロボを獲得。コンビを組む崔根植との連携は試合を重ねる度に良くなっている。大分のCBは、今季加入したチャン・ギョンジンとルーキーの刀根亮輔。両者とも対人には強いが、周囲との連携面に不安があるため、サイドからの揺さぶりと一撃必殺のカウンターで大分ゴールを狙ってくるだろう。
展開としては、アウェイの栃木が相手の攻撃を受けて立つスタイルを選択。大分が主導権を握って試合を支配するも、栃木の統率された守備網に攻めあぐね膠着状態に。そこでカギを握るのが両チームの２トップ。FWの得点はチームに勢いとリズムを生み出すだけに、均衡を破ったチームがゴールを量産、なんてことになると面白いと思うのだが。
以上
2010.03.27 Reported by 柚野真也
