スカパー！生中継 Ch180 15:50〜（解説：山野孝義、実況：寺西裕一、リポーター：森田純史）
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攻撃陣にタレントがひしめくＣ大阪と浦和が、４年ぶりに大阪・長居スタジアムにて激突する。どちらも開幕戦は黒星スタートだったが、Ｃ大阪はその後２戦２分け、浦和は１勝１分けと、それぞれ勝点を積み重ねてきた。３月最後のＪ１リーグ戦となるこの試合では、絶対に勝利が欲しい両者。そのためには、どちらも不完全燃焼気味な攻撃陣の爆発が鍵を握りそうだ。
Ｇ大阪との大阪ダービーに引き続き、今季２度目のホームゲームが、またしてもビッグクラブとの対戦となるＣ大阪。前節ではＦ東京とアウェイでスコアレスドローに終わったが、Ｊ２時代に威力を発揮してチームカラーの１つにもなっている攻撃面では課題が残った。前線のアドリアーノ、香川真司、乾貴士が孤立するケースが目立ち、トリオでの連係も整わず。播戸竜二を投入して活性化を図った終盤も、香川、播戸が決定機を活かしきれず、白星獲得のチャンスを逸した。
それでも、レヴィー・クルピ監督は「そういう（決定機の）状況が作れなければ心配だが、少なくともそうではない。決定機は作れているし、あとは時間の問題。そして、メンタルの部分が大事になる」と攻撃面について悲観はしていないようだ。エースの香川も「結果を出せていないのは厳しい面もあるが、まだ３試合。次で取れるよう、切り替えてやっていきたい」と前を向き、播戸も「前の試合であかんかったからと、下を向いているようではそれまで。自分が点を取るという強い気持ちで、次はしっかりやりたい」と力強く浦和戦への意気込みを語っていた。
一方、守備面では出場停止明けで、Ｊ１デビュー戦となったGKキム・ジンヒョンの再三にわたる好守をはじめ、藤本康太、茂庭照幸ら守備陣が身体を張ったディフェンスを展開。Ｆ東京の攻勢を凌いで無失点を達成し、一定の手応えをつかんだ。今度はそこにケガでＦ東京戦を欠場していたMFアマラウが戻る予定。「コンビのところも違和感や問題などはない。次は頑張りたい」と話す今季新加入のブラジル人ボランチは、練習後もDF陣とコミュニケーションを図るなど連係面を確認していた。前節の守備を継続できるかも合わせて、今回は２試合ぶりにピッチに立つ６番の出来にも注目したい。
対する浦和だが、エジミウソンを筆頭に、田中達也、ポンテ、柏木陽介、高原直泰、エスクデロ・セルヒオ、原口元気など、枚挙にいとまがないほど人材は豊富だが、Ｃ大阪同様に今季はまだ複数得点した試合がない。ただし、ボランチの阿部勇樹、左サイドの宇賀神友弥らも含めて、能力の高い選手は多く、Ｃ大阪を脅威に陥れるだけのポテンシャルは十分にある。特に２年前に広島の一員として長居でのＣ大阪戦で大活躍した柏木、ルーキーながら主力を担う宇賀神、この２人が並ぶ左サイドは、フォルカー・フィンケ監督の采配と合わせて、今節でも見どころの１つとなりそうだ。
桜の開花した大阪・長居公園の一角にある長居スタジアムには、試合日の27日、２万人以上の大観衆が集う見込み。今週はぐずついた天候も続いていたが、週末は好天が予想されるなど、絶好のサッカー観戦日和になることは間違いなさそうだ。そして、得点の匂いがプンプンと漂うＣ大阪と浦和の戦いであれば、攻撃的で面白い試合になることは必至。香川と柏木の「８番」対決、アドリアーノとエジミウソンのストライカー対決、マルチネスとポンテの司令塔対決など、個々の激突も楽しみなこの一戦。結末は、大歓声巻き起こる現場で見ないわけにはいかないだろう。
以上
2010.03.26 Reported by 前田敏勝
