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【J1:第3節 京都 vs 仙台】レポート:京都が、攻撃意欲を得点に結び付けて今季初勝利。しかしリードを奪ってからの課題も露呈する。(10.03.21)

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3月20日(土) 2010 J1リーグ戦 第3節
京都 2 - 1 仙台 (13:04/西京極/8,177人)
得点者:6' 角田誠(京都)、36' 中原貴之(仙台)、53' ディエゴ(京都)
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仙台を西京極に迎えての第3節は、後半に仙台の猛攻を受けながらも京都が逃げ切り、今季初勝利を手に入れた。

京都は、右に渡邉大剛、中盤に角田誠を初先発させた。フォーメーションは4-3-3で、チエゴのアンカー、その前に角田、ディエゴ。前線には右に渡邉、中央に柳沢、そして左に中山博貴を配置。対する仙台は千葉直樹が大宮戦で臀部を痛めたとのことで田村直也をボランチに置いた。

「暑かったので、仙台は最初からは(攻めて)来ないだろうと話していて、開始10分で点を取れればと思っていた」(京都・角田)という通り、開始直後から猛攻を仕掛けた京都。その狙い通り6分、郭泰輝から中央やや右にいた中山へ縦が入ると、それを右の渡邉へと繋ぐ。渡邉が仕掛けると相手DFのプレッシャーを受けながらもクロスを上げる。そこに2列目から上がった角田が頭で合わせ、京都が先制点を奪う。
「J2だとあのタイミングでクロスは上がらないし、上がってもいいボールはこない」と仙台DF渡辺広大が話すほどの見事な渡邉大剛のクロスと2列目から入ってきた角田誠の素晴らしいヘディングシュートで、京都が先制点を奪う。

しかし、その後、仙台は京都の中盤のスペースを上手く突いてペースを握ると、36分。仙台の左、コーナーアーク付近でFKを得ると梁勇基のボールにこちらもフリーで合わせた中原貴之が頭で決めて同点に追いつく。

後半、先手を打ったのは京都。53分、相手ボールを奪った渡邉からボールが入ると、前線の柳沢が触って、左サイドを駆け上がっていた中山がシュート。これをディエゴが押し込んで京都が2-1とする。「10分以内に追加点を取りに行こうと言っていた」(加藤久監督)という言葉に後押しされて京都が仙台を突き放す。
フェルナンジーニョ、太田吉彰を投入した仙台の猛攻を受けながらも、京都が逃げ切り、2-1で今季初勝利を挙げた。

敗れはしたが、後半だけでシュート12本という猛攻を見せた仙台。フェルナンジーニョ、太田、関口という攻撃陣とそこにパスを供給する梁のオプションは十分な破壊力を備えていると言えよう。

京都は、得点の形が素晴らしかった。前節の鹿島戦もそうだが、柳沢、中山、ディエゴ、渡邉、そして今節は得点を挙げた角田とゴール前へ仕掛けていこうとする意欲は観客を楽しませるものがあった。付け加えて左サイドバックの森下俊も、今節は積極的に攻撃参加し、奪ってから一気に駆け上がるシーンも見せ、攻撃に素晴らしいアクセント加えた。今節の勝利の隠れた功労者でもあるだろう。
こうした攻撃の代償なのか、カウンターを受ける場面も多かった。だが、それを詰るよりも、今節は強い得点意欲を感じさせた攻撃を、選手全員が見せてくれたことを何よりも高く評価するべきだろう。

加藤監督は以前、「螺旋を描きながら洗練され成長していく」と話していた。それに照らし合わせるなら、今節の攻撃で「京都は積極的に点を取りに行く」という成長目標をはっきりさせたのは大きい。それを明確にさせて、今節表面化した課題が相手のカウンター攻撃をどう防ぐか、ということ。
これをクリアできれば「より洗練された攻撃のできるチーム」へ、螺旋階段を一つ上がれることになるはず。簡単ではないが、まず、方向性が少し明確になったのは大いに評価される点であろう。

大きな課題は別にある。リードを奪ってからのゲームコントロールのお粗末さ。今節の後半の戦いは「相手も前がかりで後ろからどんどん前に入れてくる」(加藤監督)ということで押し込まれたというよりも、京都の選手の、意識の統一性の無さに、その要因がある様に感じる。
シュート1本。後半は得点シーン以外シュートを放っていない。なぜか? リード奪ってから、さらに追加点を、という意識がほとんどなかった様に見える。柳沢は後半、左サイドに回ったが、そこからゴール前、というシーンはほとんどなかった。昨年はその位置からでも相手の裏を取るシーンは何度もあったはずだ。なぜか? やはりリードを守りたかったのだろう。
後半8分にリードし、それから京都の選手のほとんどに見られたのが「攻撃に出て奪われて同点にされたくない」という消極的な動きぶりだ。これが、2年間残留争いをしたチームに「染みついた悪癖」ではないのか。
畏縮。追加点を奪って止めを刺すよりも失点を恐れる心理が、そこに個人差、中山博貴などは積極性が萎えることはなかったが、やはり多くの選手に、そのプレーぶりに現れているように見える。攻撃姿勢を見せてくれた今節だからこそ、リードした後の変貌ぶりが余計に目についた。
「勝点が伸びれば気持ちも軽くなる」と指揮官は話す。そうならば、こちらの杞憂でしかないのだが。

以上

2010.03.21 Reported by 武田賢宗
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