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スカパー!生中継 Ch185 12:50〜(解説:遠藤雅大、実況:山田浩史 、リポーター:木村雅子)
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開幕2連敗となった草津が、2連勝の横浜FCを迎え撃つ。開幕2試合の結果は対照的になってしまったが、両チームともに新監督が就任した共通点を持つ。草津・副島監督はじっくりと戦況を見つめて指示を送るタイプ。一方の岸野監督は情熱を前面に出して戦うタイプ。今節は「静」の副島監督率いる草津と、「動」の岸野監督が牽引する横浜FCが勝点3を懸けてぶつかり合う。
草津は2戦連続して0対1で敗れた。順位こそ18位で最下位を免れているが2節を終えた時点でノーゴールは全37クラブ中草津のみ。ゴールを奪えないこと以上に、チームに元気がないのが気掛かりだ。だが、悲観している暇はない。不安材料を探すことに時間を費やすのではなく、この2試合の結果を次に活かすことが求められている。「2連敗はしたが、まだ取り戻す機会は十分にある。最初のきっかけさえつかめればチームは変わる」(佐田聡太郎)。草津は、今節横浜FC戦を上昇するためのきっかけにしなければいけない。
今週のトレーニングで副島監督は、選手たちに4つのポイントを指示した。それは、攻守の素早い切り替え、ハードワークなどベーシックな部分だったという。「戦術や対策に気を取られて一番やらなければいけない部分が薄れていたかもしれない。戦術や戦力が変わったということ以前に、戦うことができていなかった」と副島監督。開幕2戦は球際で激しくぶつかる「草津らしさ」が欠けていた。「ハードワークした方にボールは転がってくる。強い気持ちを持って戦う」(松下裕樹)。草津は、ホーム連戦となる正田スタで本来の姿を取り戻せるかがカギとなる。
開幕2連勝という絶好のスタートとなった横浜FCは、そのハードワークがベースになっている。チームはまだ完成しているわけではないが、奪った得点を粘り強い守備で守り抜き勝点を積み上げている。2月のキャンプ中のテストマッチでも、激しいプレッシングを武器に草津を追い込み、タフな姿をみせつけた。ハードワークを基盤にしたチームに、大黒将志、サーレスらの「個」がフィットしてくれば、2006年の再来も決して夢ではない。
前節、横浜FC対岡山戦で決勝ゴールを決めた渡邊将基はヒーローインタビューで「覚悟を決めてここに来た」と話した。今季の横浜FCには、岸野監督(前鳥栖)を追うようにして、高地系治、柳沢将之、武岡優斗、渡邊の「岸野チルドレン」が加入。岸野イズムをチームに浸透させている。彼らの「覚悟」も横浜FCの強さの要因となっている。サッカーは闘争心を競うスポーツではないが、草津は闘争心や覚悟で上回らない限り、横浜FCから勝点を奪うことは難しいだろう。
今年、横浜FCは始動日からかなりヘビーなトレーニングを積んできたという。しかし、練習量ならば草津も決して劣っていない。櫻田和樹は「横浜FCはキツイって聞いているけど、うちも副島監督のもとで毎日3時間みっちりと練習をしているし負けていないと思う。自分たちを信じて戦うだけ」と戦闘態勢に入る。副島監督は「1点が取れれば流れは変わるはず。今節は嫌な流れに歯止めをかけなければいけない」といつも通り冷静だったが、その言葉には強い意志が感じられた。静かなる指揮官の笑顔は、初勝利の向こうにある。
以上
2010.03.20 Reported by 伊藤寿学