3月14日(日) 2010 J2リーグ戦 第2節
千葉 2 - 0 鳥栖 (16:03/フクアリ/12,437人)
得点者:51' 米倉恒貴(千葉)、53' 米倉恒貴(千葉)
スカパー!再放送 Ch185 3/16(火)22:00〜(解説:関塚隆、実況:野村明弘、リポーター:飯田留美)
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千葉と鳥栖は今節でともにスタメンを変えてきた。千葉はコンディションの向上や練習&練習試合での調子の良さから、センターバックの一角にDFマーク・ミリガン、右ウイングにMF米倉恒貴を起用。一方の鳥栖は、センターバックの一角に開幕戦3日前の負傷から回復したDF呂成海、千葉対策でボランチの一角にMF早坂良太、2トップの一角にFW萬代宏樹を起用。だが、スタメン入れ替えが勝利という結果に結びついたのは、米倉が江尻篤彦監督の期待に応える2得点と活躍した千葉だった。
鳥栖がFW豊田陽平と萬代という長身FWで2トップを組んできたことは「想定内だった」(千葉のDF茶野隆行)だった千葉。だが、序盤は鳥栖にスペースを消されたうえにミスもあってうまく攻撃を組み立てられず、なかなかシュートまでいけなかった。21分に米倉が右サイドから中央へドリブルし、FW深井正樹とのワンツーパスから打ったシュートがクロスバー直撃となったのが、千葉の前半唯一の決定機だった。
一方、鳥栖は千葉のパス回しを封じるべく果敢にプレスをかけ、ボールを奪うと千葉のプレスの網にかかるのを嫌ってシンプルに前方へロングパスを入れる攻撃が目についた。26分には左サイドから崩し、豊田、萬代が立て続けにシュートを放つが、いずれも千葉の選手がブロック。守備は狙い通りにハマったものの、攻撃は得点までいたらなかった。
『どっちもどっち』という感じの前半を終え、互いに修正を図った後半。千葉は動きの量だけでなく動きの質を上げる工夫で、鳥栖のプレスの網を破った。51分、左サイドで深井、MFアレックスとつなぎ、右寄り中央でパスを受けたMF工藤浩平がさらに右前方のスペースへパス。そこに走りこんだ米倉が落ち着いてグラウンダーのシュートを決める。練習でやってきた「一方のサイドでつないで相手を密集させて、サイドを変えたらフィニッシュで終えるというシンプルな形」(工藤)での先制ゴールだった。そして、そのわずか2分後、左サイドでパスをカットした深井から中央のMF佐藤勇人にボールが渡り、右サイドのスペースでパスを受けた米倉が今度はループシュートで追加点をゲット。前節は追加点を奪えず、後半ロスタイムの失点で引き分けた千葉だが、今節は同じ轍を踏まなかった。
2失点した鳥栖は次々と選手を代え、反撃を仕掛けた。千葉がカウンター攻撃でシュートやラストパスの精度を欠き、『3点目』を奪えないでいただけに、1点を返せば流れが大きく変わる可能性はあった。だが、63分のDF木谷公亮のヘディングシュート、87 分の萬代のヘディングシュートはゴールポストの横に外れ、90分+1のMF金民友のシュートは千葉のGK岡本昌弘が好セーブ。サイドのスピーディーな突破、そして特にCKのセットプレーから得点機は作ったが、決定力不足が響いてゴールが遠かった。
J2初勝利の千葉は後半の鳥栖の運動量低下で攻撃できるスペースが生まれたことが幸いしたが、低調だった前半に失点せずに耐えて焦らなかったことが奏功した。地味ながらも茶野やMF山口慶の的確な潰しやカバーリングも無失点に貢献していた。前半から後半のような攻撃ができるに越したことはないが、対戦相手は守備の壁を築いて千葉の長所を消しにかかる。前半から自力で壁を崩せるようにならなければいけないが、今は我慢の時間帯はしっかり耐えて、ここぞという時間帯の得点で勝点3を積み上げることが重要だ。
以上
2010.03.15 Reported by 赤沼圭子
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