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【J2:第2節 栃木 vs 柏】レポート:伝わってきた「コミットメント(懸ける気持ち)」。J1昇格最有力候補の柏を無失点に抑え、勝点を獲得。だが、無得点の課題も残った。(10.03.15)

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3月14日(日) 2010 J2リーグ戦 第2節
栃木 0 - 0 柏 (13:03/栃木グ/6,216人)
スカパー!再放送 Ch181 3/15(月)19:00〜(解説:田中真二、実況:篠田和之、リポーター:萬代裕子)
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前節の水戸ホーリーホック戦では見られなかったものを、柏レイソル戦ではハッキリと目にすることができた。今季から新たに加わった栃木SCのチームコンセプト、「コミットメント(懸ける気持ち)」だ。数々の相手の決定機を、安定感のあるセービングで防いだGK武田博行は言う。
「最後の最後で皆が体を張ってコースを限定してくれた。自分は止めればいいだけだった」
やや謙遜も含まれるが、DF陣が奮闘したことは事実だ。ロスタイムに柏が猛然と襲いかかってきても動じることはなく、球際では随所にハートが感じ取れた。例えばCKから近藤直也が放った強烈なヘディングシュートは、ラインぎりぎりのところで入江利和がブロック。続けざまにカウンターから窮地を招くも、米山篤志が懸命に足を伸ばしたことで、栗澤僚一のシュートはゴールに吸い込まれることなくポストを叩いた。勝負所で踏ん張れるようになったのは、昨季から成長した証だ。また、1-2で敗れた水戸戦から着実に進歩したからこそ、勝点1を獲得するに至った。

「結果がどうであれ90分倒れるまでやろうとチームの皆で話していた」と、GK武田の言葉通り、栃木は序盤からアグレッシブにプレスをかけていく。“栃木の元気印”宮本亨と大久保裕樹のセンターバックコンビの小刻みなラインコントロールが奏功し、組織的な守備が柏の行く手を阻んだ。柏から、もっと言えばフランサから自由を奪う。「相手が前からプレスに来る中で、そのサッカーに合わせた」と大谷秀和は唇を噛んだ。栃木は後ろから勢いのある守備ができたことで、前線の選手も躍動する。リカルド・ロボと崔根植の2トップがボールを収め、2列目の選手が飛び出し狙い通りのショートカウンターを仕掛けた。だが、アタッキングサードの精度が足りず、シュートは数えるほど。絶好機を最初に作ったのは、攻めきれなかった柏。フランサと澤昌克のコンビで崩し、最後はフランサがフィニッシュ。が、1対1の決定機を逸し、フランサは前半で負傷交代した。

後半になるとボールを動かし始めた柏が圧力を強める。栃木はボールを奪うも、安易なパスミスで自ら首を絞め、立て続けにゴール前に迫られた。悪い流れを断ち切ったロボがペナルティエリア内で上手さと強さを見せて絶好機を迎えたものの、GK菅野孝憲は破れなかった。栃木が一時的に盛り返すも、セカンドボールワークで優位に立った柏が再びペースを握る。蔵川洋平と橋本和の両サイドバックが攻撃参加するなど、厚みのある攻撃を展開し、何度も好機を生み出した。しかし、柏も栃木の身を挺した守備を打破できず、スコアレスで勝点1を分け合った。

柏にとっては昨季の栃木の順位を考えれば、手痛い引き分けとなった。教訓としてネルシーニョ監督は、「我々が我々のサッカーをやれば試合を支配できる」と話した。「フランサシステム」が機能不全に陥った前半から一転、負傷でフランサが退いた後半は持ち直し、思い通りにパスを繋ぐサッカーができた。堅守速攻のチームが多いJ2で相手の守備ブロックを突き破れる強さを身に付け、エースの好不調の波に左右されないことが、J1昇格の絶対条件になることは間違いない。栃木戦の後半が、今後に向けてひとつのヒントになるかもしれない。

「早い段階で勝点を取ることが大切。そうしないと目が行かなくてもいいところに目が行く」
勝点の重みに関して吼えるキャプテン落合正幸は、以前そう話していた。結果が付いてこなければ、チーム始動日から取り組んできことに対して疑心暗鬼になる。だから、「昨年よりも早く勝点を1つ積み上げられたことに関しては、まずまずのスタートが切れたと思う」(米山)。昨季は2節目で湘南ベルマーレに善戦するも、勝点は奪えなかった。今年は2試合目で柏から勝点が取れた。この意味は小さくない。ただし、「慢心するとすぐに流れが悪くなったのが昨年」(松田浩監督)。次節のコンサドーレ札幌戦が重要な意味を持つことになる。ホーム連戦で勝点のさらなる上積みができれば、「今年の栃木は違う」というメッセージを、より強烈に発信できるはずだ。そのために、ロボはゴール前へスムーズに行けるように周囲のフォローを、廣瀬浩二もリスクを冒して攻撃に割く人数の重要性とカウンターの鋭さを強調した。まだオウンゴールでしか手にしていない得点を、自ら相手よりも先に取れた時に、一歩大きな「前新」ができるはずだ。

以上

2010.03.15 Reported by 大塚秀毅
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