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【J1:第2節 仙台 vs 大宮】プレビュー:7年ぶりの取り戻したJ1の空気、ユアテックスタジアムに再び。J1復帰後初のホーム戦、仙台が迎えるは、開幕戦大勝の大宮。(10.03.12)

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3月13日(土)J1 第2節 仙台 vs 大宮(16:00KICK OFF/ユアスタチケット販売はこちら
スカパー!生中継 Ch180 15:50〜(解説:鈴木武一、実況:守屋周、リポーター:村林いづみ)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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「J1で、最後にホームで勝った日のこと、何か覚えてますか?」
7年ぶりのJ1、磐田に勝利した開幕戦終了直後、取材陣からこう質問を受けたのは、前回のJ1を知るクラブ内でも数少ない選手の一人、今季で仙台在籍15年目の千葉直樹だ。
「あまり覚えてないですね。ただ僕、たぶん(試合に)出てないと思いますよ」。そう語る彼の記憶は正しかった。
仙台が最後にJ1でのホームゲームに勝利したのは、2003年のJ1 2ndステージ第13節、対京都パープルサンガ戦。この年の残り3節で迎えた、残留争いで互いに土俵際に追い詰められていた同士の死闘は、今や広島のエースとなった佐藤寿人の2ゴール、そして現在は現役から退き、神奈川県社会人リーグ1部所属ながら、先日Jリーグへの準加盟が承認されたS.C.相模原の代表を務めている望月重良の、美しい軌道でネットに吸い込まれたロングループによって、3−1で勝利。一方で翌、第14節の対横浜F・マリノス戦が、仙台にとって現時点で最後の「J1でのホーム戦」となっているが、こちらは久保竜彦(現・ツエーゲン金沢)にハットトリックを許すなど0−4と大敗に終わっている。

千葉個人はこの両方の試合で、ベンチも含めピッチ上にいなかった。そもそもこの年の2ndステージでのホーム戦で千葉がピッチ上にいたのは、サブで登録されたわずか1試合だけ(ちなみに、最後に千葉がJ1でのホーム戦でピッチに立ったのは、同年1stステージ第5節、0−2で敗れたG大阪戦)。しかしようやく、自らが仲間と共に勝ち取った「J1」の空気が、自らの愛するスタジアムに戻ってくるその時に、立ち会うことができそうだ。
仙台は明日3月13日、久方ぶりのJ1リーグ戦をユアテックスタジアムで行う。
願わくば、2,304日に迎える記念すべき一日が同時に、千葉ももはや忘れかけていた、2,310日ぶりのJ1リーグホーム戦勝利の日とならんことを。

7年ぶりのJ1勝利は、先日の開幕戦で磐田相手に成し遂げた。今節、ホーム初戦を迎える上で、「それに気負うことを心配していたが、アウェイでまず勝ったことで、すんなりゲームに臨めるのでは」(手倉森誠監督)との言葉のとおり、既に勝点3を手にしている心理的な意味は大きい。
だが内容を見れば、今後の楽ではない戦いを想起させるのに十分な、なかなか厳しいものとなった。特に後半、磐田の圧倒的な攻勢に防戦一方となった点は、早いうちに改善する必要がある。

開幕戦の様子から考えると、この課題は2点のことを気をつければ、いくらか状況を良くできるように感じる。一つは、高い位置をとって押し込んでくる相手サイドバックへ、しっかり秩序だった応対をすること。磐田戦では左のサイドバック、パク・チュホに深々と入り込まれ、さらに右の駒野友一の侵攻も許す形となったことで、全方位から危険なボールをゴール前に打ち込まれた。
11日の紅白戦終了後、仙台のDFライン4選手と、関口訓充、梁勇基の6選手が、なにやら身振り手振りを交えながら動きの確認をしていたのだが、そぶりを見る限りではサイドのスペースについての検討に映った。であるとしたら、飛び出してくる相手サイドバックの動きに後手を踏まないことの重要性と符合する。この点は、開幕戦で大勝した大宮が、右の杉山新、左の村上和弘という共に新加入のサイドバック2人を絡めた大胆なサイド攻撃を見せていた点を踏まえても、試合の行方を大きく左右する要素となるだろう。

もう一つ仙台が改善すべきは、何とか攻撃を跳ね返した後、もしくは相手からボールを奪った直後に、マイボールを大切にすること。ゴール前での焦れない守備、そしてボランチの富田晋伍に代表される、センターでのボール奪取能力は、J2で養ってきた力を開幕戦でも大いに証明できた。だが奪ってからの展開やクリアが雑となり、せっかく手にしたボールを奪われてさらなる磐田の波状攻撃を呼び込んでしまった。この点は磐田戦直後の会見時で、手倉森監督が改善個所として挙げていたが、大宮も開幕戦を見る限り「中盤でのプレスは激しいものを感じた」(梁)だけに、仙台として2戦連続の課題となることは間違いない。

開幕戦でC大阪相手に3−0の快勝、1節終了時点ではあるが現在首位の大宮は、スコアだけでなく内容においても、前述した迫力のサイド攻撃などこれまでと違う姿を見せるなど、少なくとも昨年の天皇杯3回戦で仙台に敗れたチームとは別のものとなっている。
だがここにきて、開幕戦でもゴールを記録したラファエルが、C大阪戦中に負った右ハムストリング肉離れで2カ月の離脱を強いられることに。「天皇杯とは違う」と書いたものの、ラファエル個人に関しては天皇杯の対戦時にも、190センチの上背に似合わぬスピードと柔らかいテクニックを持った嫌なFWと記憶しているだけに、大宮にとってもさぞ痛い離脱だろう。これによりおそらく2トップは、石原直樹と藤田祥史という、なんだかJ2を長く戦ってきた仙台にとっては懐かしい感のある名前の組み合わせとなるだろう。もちろんだからこそ、2人の怖さが仙台には身に染みているのだが。

仙台は、開幕戦でメンバー入りが回避された超攻撃的左サイドバック朴柱成の登録メンバー入りが予想され、それによってひょっとしたら、この試合における懸案のサイド勢力図に変化がもたらされるかもしれない。また仙台の攻撃的MF梁と、大宮の守備的MFアン・ヨンハという、在日3世で北朝鮮代表同士の激突もあるなど、見所は少なくない。
ただ明日はある意味それ以上に、久しぶりに「J1」を取り戻したユアテックスタジアムがどのような「表情」を見せるのか、まずはそこから、じっくりと噛み締めることにしたい。

以上
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