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スカパー!生中継 Ch185 15:50〜(解説:野村雅之、実況:川崎祐一、リポーター:守口香織、プレーヤー解説:佐藤慶明)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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開幕戦をものにした両チームにとって、今後を占う上でも決して落とすことの出来ない、大切な第2戦だ。J2第1節に、アウェイで勝点3をもぎ取ったのは岡山だけ。ましてや、J加入元年の昨季、第11節まで初勝利を掴めなかったことを考え合わせると、初戦の勝利は、ただ純粋にうれしいのだが、そんな周囲の気持ちをよそに、チームの雰囲気は厳しい。「シュート数が少なかったし、一歩手前の仕掛けでも、やりたいことはまだ出来ていない」と言うのは、トップ下に入った岸田裕樹だ。最低でも2ケタ得点を目指す彼にとって、個人としてもチームとしても、まだまだ物足りない。ボランチの新卒ルーキー・福本尚純は、「もっとボールをつなげたと思うし、ゲームもコントロールできたはず」と、自らへの評価は辛い。センターバックの近藤徹志も、「個人的なミスはたくさんあったし、全体のプレーレベルをもっと上げないと」と話す。
しかし、第1戦を終えて、岡山の『体幹』が鍛えなおされつつある点は評価できるだろう。ボランチ、最終ライン、GKの意思の疎通がとれていて、危ないシーンの対応にも安定感がある。その真価を図るにふさわしい強敵が、今回の対戦相手、横浜FCだ。まず警戒すべきは前線で起点となる大黒将志の動き出し。過去にG大阪でチームメイトだった寺田紳一が、「ゴールは中盤のパス次第」と言うほど、大黒の動きはチームにとって確固たる武器となっている。大黒の相手ディフェンダーを惑わすオフサイドポジションぎりぎりの動きに加え、2列目で絶妙のポジショニングを取り、ゴールチャンスをうかがう高地系治の存在により、横浜FCの攻撃力は非常に手強いものとなっている。
また、今シーズンの横浜FCのカギを握るのが、岸野靖之監督の「岸野チルドレン」の存在だ。開幕スタメン出場した9人の新加入選手のうち、高地をはじめ、ディフェンダーの柳沢将之、金裕晋、渡邉将基、GK・シュナイダー潤之介は、岸野監督のもとでプレー経験があり、その哲学を肌で知る選手。中盤のタイトで速い守備も、攻守の切り替えの速さも、岡山が跳ねのけなければならない鉄壁の壁である。
岡山・影山雅永監督はこう話す。「うちはハードワークしなければもちろん、勝てない。ただ、やみくもに『ハードワークしろ』とは言わないように気をつけている。たとえば攻撃からパスミスになった時、ミスをした、という気持ちに捕らわれず、ゼロ秒で切り替えて食い止めることが出来るか。苦しい守備の時間に、ほかの選手のために動く、スピードを上げる。こういうことが、ハードワークなんじゃないかと思う」。岡山がほかのチームには負けないのは、意識の部分でのハードワークを突き詰めること。走り抜き、駆け引きに惑わず、1トップ・西野晃平を中心とした連係から生まれるゴールに期待したい。
以上
2010.03.12 Reported by 尾原千明