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スカパー!生中継 Ch183 15:50〜(解説:木島敦、実況:宮永真幸、リポーター:藤井孝太郎、プレーヤー解説:大森健作)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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シーズン開幕の熱がまだまだ冷めぬ第2節。周囲に薄っすらと白い雪が残る札幌ドームでは札幌と福岡が対戦する。
誤解を恐れずに言えば、札幌にとってはこの試合が本当の意味でのシーズン開幕戦と言えるのかもしれない。北海道の降雪を避けるべく、札幌は開幕前、毎年のように長期に渡るキャンプを行う。今季も1月中旬から米国・グアムで1次キャンプを張り、2月からは九州・熊本での2次キャンプ。その最中に鳥栖との開幕戦(3月7日)を敵地で行い、2次キャンプが打ち上げとなったのはその翌日の3月8日。つまり、キャンプを終えての初戦が、この福岡戦になるのだ。地元に戻りメンタル的にもリフレッシュし、万全の準備で挑む。もちろんそれは同時に、言い訳のできないシチュエーションと言ってもいいだろう。本当のスタートだ。
前節は鳥栖と1−1のスコアで引き分けているが、その中身を振り返ると、勝っていてもおかしくはないし負けていてもおかしくはない、そんな展開だった。藤田征也の得点で先制して1−0で後半へと折り返したものの、金民友を中心とした鳥栖の攻撃に押し込まれて最終的にはドロー。ポジティブにもネガティブにも捉えられる、そんな内容だった。
そして、そこで得た勝点1について石崎信弘監督は「その価値は次の試合によって決まる」と言い切る。つまり、この福岡戦で勝てば前節のドローもポジティブなものとなり、負けるようであればネガティブ。そういうことだ。今季から背番号10を背負う宮澤裕樹も「この試合に勝てれば波に乗れる。どんな内容でもいいから勝点3を取りたい」と意気込んでいる。
一方、アウェーの福岡は前節、大型補強を敢行し昇格の有力候補と見られている甲府に3−1のスコアで完勝してみせた。相手が低調なパフォーマンスに終始したことも勝因のひとつに挙げられるだろうが、チーム全体が献身的にハードワークし、奪ったボールを素早くスペースへと供給するプレーを徹底していた福岡の一体感は充分に評価できるものだった。特に、田中佑昌が奪った2点目は見事の一言。左サイドバックの中島崇典が持ち上がり、相手のDFラインが引いたタイミングでアーリークロスを送ると、田中が見事なトラップから裏へと抜け出してゲット。ひとつのミスもないファインゴールが、完全にゲームの流れを決定づけた。開幕2連勝という結果を得ることができれば、一気に流れに乗ることもできるだろう。
そんなチーム同士が戦うこの試合の焦点は、中盤での攻防と言えるだろう。石崎監督は福岡の中盤について「4人のバランスがいいし、攻守の切り替えも速い」と評価する。そして札幌も藤田征也、古田寛幸、宮澤裕樹、上里一将という若いアタッカーたちが中盤に並ぶ。若干、攻撃に比重が傾いた構成だが、勢いがつけば相手を圧倒するだけの威力を秘めていることは間違いない。このミッドフィールドの攻防を制したほうが、今後への勢いを生む勝点3を得ることになるだろう。
まだまだ冷える札幌市内だが、札幌ドームでは熱いゲームが繰り広げられることは間違いない。ぜひ、その熱気を現場で感じよう。
以上
2010.03.12 Reported by 斉藤宏則