2012年の岐阜清流国体に向けて着々と改修が進められている長良川競技場。そのために今年の岐阜は、長良川競技場を使えず、同じ敷地内にある長良川球技メドウがメインスタジアムとなるが、収容人数が3500人程度と少ないため、クラブとしては極力工事を急ピッチで進めてもらい、早く長良川競技場を使用して入場者数を増やしたいのが本音である。そんな意向からか、開幕から3試合はメインスタンドのみ開放という条件付で、長良川競技場開催が実現した。
メインスタンドのみ開放という何とも珍しい状況で迎えたJ2開幕戦。実際に長良川競技場に来てみると、予想以上の有様だった。バックスタンド、ゴール裏にかけて青いビニールシートが掛けられ、何と表現すべきか、まるでCMでCGを使う映像を取るスタジオのような非常に奇妙な感じを受けた。トイレはすべて仮設で、周りの陸上トラックもボコボコ。まるで筆者が訪問したインドやインドネシア、タイなどのアジアのかなり使い古されたスタジアムのような有様だった。
しかし、メインスタンドはFC岐阜のチームカラーの緑のカラーリングが施されたお洒落な感じになり、電光掲示板も大きくパワーアップしており、この両者のギャップがまた奇妙さをかもしだしていた。
両チームのバスがピッチ脇に並べてあるという、何かイタリアチックな感じや、徐々に奇妙なスタジアムに目も慣れてくると、全体的にフランスやスペイン、ポルトガルの田舎町にあるスタジアムのような装いに様変わりしているような感覚に陥ってきた。さらに劇的な逆転勝利という試合内容も重なってくると、なかなかどうして愛着というか、奇妙さから『これも岐阜のよさ』と感じてしまった。
それは何故か。こういう環境でも頑張る選手やスタッフ、そして必死でサポートするサポーターの存在が、これまで歩んできた岐阜というクラブとマッチして、奇妙さから愛着へと変えていったのではないだろうか。これがもしJ1だったり、ビッグクラブだったら、こんな感覚にはならないだろう。
J2の雰囲気、岐阜の雰囲気がこういう感覚にさせてくれる。奇妙な環境でも、過ごしているうちに『これもありかな』と感じてしまう面白さ。待ちに待ったJ2開幕戦で、非常に稀有な感覚を味わうことが出来た。
次のホームゲームは3月20日の甲府戦。改修はさらに進んでいるだけに、今度はどのような奇妙さと、それに慣れてからの感覚を味あわせてくれるのだろうか。今から非常に楽しみだ。
以上
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2010.03.10 Reported by 安藤隆人
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