札幌のキャンプが３月８日に終了した。通常、サッカーに限らず、どの競技でも開幕前のキャンプというのは開幕戦よりも前に終了するというのが一般的だろうが、８日というのは開幕戦の翌日。開幕戦の会場が２次キャンプを張る熊本と同じ九州の鳥栖だったためでもあるが、３月に入っても積雪、降雪のある北海道をホームタウンとする札幌の開幕前のキャンプは毎年長期となるのだ。

今回のキャンプは１月19日に１次キャンプ地である米国・グアムに入り、そこで休日なくおよそ３週間、汗を流した。帰国して２日間のオフを取ると、２月13日からは熊本で２次キャンプがスタート。ここからは徐々にシーズン中を意識したトレーニング内容へと移り変わり、日曜日（２月21日　vs神戸／２月28日　vs大分）にプレシーズンマッチなどをこなした翌日はリカバー、翌々日にオフを。といったように九州でもおよそ３週間の調整を行なった。

キャンプでは、トレーニングもさることながら長期間の集団生活という部分も疲労につながる。勝手に出かけて行っておいて何だが、同行して取材をしていた筆者も、多少なりとも長期のホテル生活にはストレスを感じてしまった。別にトレーニングをしているわけでもなく、門限があるわけでもなく、夜になれば街に繰り出していても、である。選手やスタッフの疲労はかなりのものだったはずだ。例年同様、札幌市内の降雪状況によってはキャンプの終了がもう少し遅れる可能性があったが、「選手を早く帰してあげたい」というスタッフの意向もあって、出来るだけ３月８日にはキャンプを打ち上げる方向でスケジュールが組まれていたのだ。

筆者も８日に九州生活を終え、札幌市内に戻ってきたのだが、ついつい「やっと終わったか」と思ってしまいそうになる。しかし、シーズンはもう始まっている。きっと選手たちは気を引き締め続けながら、帰宅したことだろう。と書いているうちに、グアムで某Ｊ１チームの練習を取材に行ったときに遭遇した、あるお笑い芸人の方の「いやあ、サッカー選手ってホンマ大変なんやなあ〜。オレ、芸人でよかった〜」という言葉を思い出した。ほんとに、サッカー選手は大変だ。ちなみに筆者の不勉強なのだが、サングラスと獅子舞がなかったので、最初は芸人さんとは気がつきませんでした。

とにかく、シーズンはもう始まっている。この手のキャンプネタは毎年書いているが、来年は「Ｊ１日記」に書けるといいなあ。と、今思いました。

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2010.03.09 Reported by 斉藤宏則