3月6日(土) 2010 J1リーグ戦 第1節
川崎F 2 - 1 新潟 (16:03/等々力/22,117人)
得点者:1' レナチーニョ(川崎F)、22' 黒津勝(川崎F)、64' 曹永哲(新潟)
スカパー!再放送 Ch183 3/8(月)05:00〜(解説:田中孝司、実況:下田恒幸、リポーター:高木聖佳)
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前半1分に決まった先制点は、見事なものだった。田坂祐介からのパスを受けた鄭大世が、無理な姿勢ながらもタテにつなぎ、黒津勝が持ち込む。ストライカーとしての自覚を持って黒津はシュートを選択。GKには弾かれるが、このこぼれをレナチーニョが拾い、先制点となった。
この先制ゴールに象徴されるように、前半の川崎Fは鄭大世のポストプレーが冴えていた。永田充、千葉和彦のCBコンビに対し鄭大世がプレッシャーをかけ続け、思い通りに攻撃を組み立てていた。ただそうした試合展開の中で第三者的視点で気になる事があるとすれば、それはプレーが雑だったという点である。川崎Fも雑なら、新潟も雑だった。
共に雑なプレーが目立つ中、それを点に結びつけたのは川崎Fだった。前半22分のこと。河原和寿のミスパスについて稲本潤一は「プレスが掛かっていたのかも」と振り返るが、いずれにせよこのパスをインターセプトした稲本は、そのままドリブルで前方へ。黒津勝へとパスをつなぐと、ペナルティエリア内で前を向いた黒津はパスの選択肢を捨てて左足を振り抜くのである。右足だった1点目とは違い、利き足の左足だったこともあるのだろうが、このシュートがゴールネットを揺らし、川崎Fが追加点を手にする。
前半の川崎Fはこの2本のゴール以外にも決定機を作り続けており、3点目を奪えそうな場面は多かった。
「もう1点取れていたらよかったが、取れなかった。そこがツメの甘さでもあると思う」と稲本。決定機はありながら、3点目を奪えなかったという事実が、後半に川崎Fの重荷となる。
運動量が落ちたのか、後半の川崎Fは「相手のボランチにプレッシャーに行けていなかった」(小宮山尊信)という状況となり、それによって中盤を制圧され、新潟に分厚い攻撃を仕掛けられ続けた。なぜボランチにプレッシャーをかけられなかったのか、選手たちも明確な答えは持てていなかったが、いずれにしても川崎Fは後半ペースを握られる。我慢強く新潟の攻勢を耐えていた川崎Fだが、思わぬ形で失点を喫してしまう。
後半64分。カウンターに出た鄭大世が千葉にボールをカットされターンオーバーされる。千葉から内田潤を経由したボールは、川崎Fの最終ラインに生じたギャップに入り込んだ曹永哲へと渡る。完全にラインを破った?永哲がそのままドリブルで持ち込んでシュート。
「失点はオレのせいです。みんなオレを信じて押し上げていたのに、カウンターでやられてしまった」と鄭大世は悔やむが、いずれにしても川崎Fはカウンターをカウンターで返されてしまった。曹永哲のシュートが川島永嗣の守るゴールを破った。
それまでも、そこからも、後半の新潟は試合を支配し続けており、いつ同点ゴールが決まるか分からない展開になっていた。もしあの展開の中、同点ゴールを許していたら、そのままズルズルと逆転ゴールも決められていた可能性が高いだろう。それほどまでに新潟の攻勢は強いものがあった。
ただ、結果的に川崎Fは逃げ切りに成功する。苦しいながらも時折カウンターを打ち返し、3点目が決まりそうな場面もあった。それだけ新潟が攻撃に力を割いていたという事も言えるのだろうが、だからこそ新潟の追撃をかわした事の意味は大きいと言える。
この勝利について伊藤宏樹は「結果を出せたのは大きい。ジュニーニョとケンゴがいない中でしたし、大きいと思う」と話すと全く別の文脈の中で小宮山尊信も「この試合を勝てたのはかなりデカイと思います」と口にしていた。悪い内容ながらも勝点3を奪い、そして修正すべき点があらわになる。そういう点では、少々逆説的ではあるがいい試合だったと言えるだろう。
根本的な部分で後半に新潟に圧倒されたことの理由を突き詰める必要があるが、まずはそうした難しい戦いを経験し、勝点3を手にできたことを良しとしたい。修正のために与えられた時間は短いが、全くないわけではない。切り替えて次のACL第2節に備えたい。
以上
2010.03.07 Reported by 江藤高志
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