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【J1:第1節 神戸 vs 京都】京都側プレビュー:2010年開幕! 京都、「more than just victory」の魂で、気持ちを込めたプレーで、開幕を制する!(10.03.07)

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3月7日(日)J1 第1節 神戸 vs 京都(14:00KICK OFF/ホームズ
スカパー!生中継 Ch180 13:50〜(解説:長谷川治久、実況:寺西裕一、リポーター:林智美)
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2010年の戦いが始まる。しかも、昨年同様、開幕での関西ダービー。今季はアウェイ・ホムスタでの勝負だが、ここで叩いて神戸から白星で出航したい。大きく紫の旗を掲げるサポーターの前で、京都の魂を見せつけて、奪い取るは勝利のみ。

「いい準備は出来ている」と加藤久監督は開幕への気持ちを語った。キャンプでJ1クラブと3試合、キャンプ後も川崎Fと練習試合を順調にこなしその手応えは十分に掴んでいるようだ。気になるフォーメーションについては煙に巻かれた。「相関的なものもある。アウェイということも考慮しなくてはいけない」(加藤監督)と中盤の底を2枚にする可能性も否定しない。これらは開幕戦での確認となる。攻撃姿勢は輪郭が見えてきた。「攻守の切り替え。ここにピンチもあれば、チャンスもある。高い位置でボールを奪って攻撃する」とし、「攻撃に出ていく人数、ボールより前に出る人数は確実に増している」と自信を覗かせた。昨年の課題の一つに、攻撃の組立てがある。ディエゴが下がってしまうとなかなかボールを前に運べなかった。その反省を踏まえてなのだろう、ボールより前に積極的に出ていくことで攻撃の迫力を引き出そうとしている。ボールより人を前に置く、だからこその4-3-3による前線3枚の構想だったのかも知れない。

だが、攻撃陣の前線へ飛び出す意識での心配など全く必要ないのではないだろうか。特に、左・鈴木慎吾、右・渡邉大剛の両サイド。攻守の切り替えの早さ、強さで、この両サイドは恐らくJ1でも屈指。神戸の右サイドバック石櫃洋祐と鈴木のマッチアップは、まさしく「火花散らす」激突となるだろう。そして、右の渡邉。神戸の左サイドバックがやや手薄な印象を与えるため、ここで攻撃の起点を作りたい。

その渡邉大剛、「(自分のプレーの)イメージと現実のギャップはまだある」とまだ100%ではないことを口にした。その理由は昨年8月の左アキレス腱断裂による「ブランク」(渡邉)だ。「(練習試合を重ねたと言っても)練習試合と公式戦は全然違う。リーグの中で感じるもので上げていきたい。去年もリーグ戦を重ねるうちに上がっていった部分もあるし」とした。これまで、リハビリでは順調そのものだったが最後の仕上げのところで全てを吹っ切れないというところか。しかし、これは渡邉のこれからの序章でもあるようにも感じさせるのだ。
「大きく屈むからこそ、空高くジャンプすることができる」という言葉もある。昨年、爆発的な瞬発力で京都の攻撃を牽引し、大きな成長を感じさせてくれたが、先述の怪我で半年以上のブランクを強いられた。そして、ブランクの最後は「イメージと現実のギャップ」、つまり、自分自身との戦いだ。課せられたのは克己心。渡邉は今、大きく屈む瞬間だろう、そこから、高く飛ぶはずだ。どれだけ高いジャンプを見せてくれるか。是非、今季の彼の躍動に注目を。
渡邉は「現実を受け止めなければいけないと思っています。そこから見えてくるものがあると思う」と話し、開幕戦への意気込みについて「勝ちにいきますよ。去年の開幕戦は点を取っているし、開幕戦にはいいイメージがありますから」と話した。一昨年は西京極開幕で弾丸シュートを決めている。2010年の開幕戦、昨年同様、渡邉が決める。

今季、大きな飛躍を期待させる選手がもう一人。副キャプテンにも任命された水本裕貴だ。昨年の活躍でチームに無くてはならない存在となった水本は2010年の戦いに向け「サポーターの大きな期待を十分感じています。自分たちの進化をピッチで表現したいし、サポーターにも叱咤激励して欲しい」と話した。チーム、そして、自分自身をサポーターと共に高め合おうとする姿勢はプロとして素晴らしいものだろう。
サポーターに、京都の試合に期待するものを聞かせてもらった時、多かったのが「点を取って欲しい」や「攻撃的なサッカー」という意見よりも「頑張る姿が観たい」というものだった。「ボールを取られたらすぐ奪い返すとか、そんな気持ちの入ったプレーを見せて欲しい」といった意見の方が多かったのだ。選手が頑張っていないと言う気は全くない。それどころか、選手全員勝利のために本当に歯を食いしばっていると思っている。だが、お客さんがそう口にするのなら、選手のその勝利への思いがまだまだ伝わっていないと、厳しい意見だが、そう思わなくてはならないだろう。

水本がサポーターと向き合おうとする姿勢は素晴らしいと思う。さらに、柳沢敦は以前からお客さんに喜んでもらいたいと口にしていたし、新加入の鈴木慎吾は雑誌の取材に「自分のプレーを観て勇気付けてもらったと言ってくれるサポーターがいれば、自分自身も嬉しい」と語っている。こうした選手がもっと増えればと思う。
サポーターのため、というよりも、選手には勝利のため、自分のため、チームのため、各々の思いで戦って欲しいと思う。その思いのこもったプレーがスタンドのサポーター、お客さんに伝わることが一番だと思う。アマチュアとは違う、プロというのは一体何を求められるのか。水本裕貴の思いとその言葉から、様々な事を考えさせられる。

「more than just victory」。京都はチーム精神をこう掲げている。スタジアムに足を運んでくれたお客さんに「勝利以上のもの」を感じてもらう、それこそが京都がプロサッカーチームとしての使命と考えているということだが、それは本当に難しいことでもある。
これから始まる一試合一試合にどれだけ覚悟を持ったプレーを見せてくれるのか、今季、そこに期待したいし、また、応援もしたい。

2010年シーズンがいよいよ始まる。加藤監督就任後ホムスタでは未だ京都は勝利がないが、そんな記録をここで断ち切る。それが開幕戦での「more than just victory」だと信じる。開幕戦、選手のプロとしての魂に大いに期待したい。

以上

2010.03.06 Reported by 武田賢宗
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