3月7日（日）J1 第1節 神戸 vs 京都（14:00KICK OFF/ホームズ）
スカパー！生中継 Ch180 13:50〜（解説：長谷川治久、実況：寺西裕一、リポーター：林智美）
「負けへんで！関西Jバトル」開催のお知らせ | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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３月７日。神戸にとっては、Ｊ１では05年以来となる『ホーム』での開幕戦を迎える。対戦相手は、昨年と同じく、京都。その際は西京極で０―１と惜敗したが、もちろん圧倒的な勝率を誇る、ホームズスタジアムで同じ轍を踏む訳にはいかない。関西ダービーということもあり、たくさんのサポーターの来場が予想される中、その声援を味方に05年同様の『ホーム開幕戦勝利』を狙う。

「去年の開幕戦は、最初にうちにビッグチャンスがあったのに、それを決めきれずに苦しい展開になった。誰がということではなく、チームとして、そういうチャンスは確実に活かしていかなければいいスタートは切れないと思うので、そこは全員がしっかりと意識した中で試合に入りたい。ホームですからね。サポーターの方も楽しみにしていた開幕だと思うし、いいスタートをきりたい」
DF宮本恒靖の言葉に代表されるように、ホームでの開幕戦で、誰もが『白星』を欲しているのは間違いないが、不安材料はいくつかある。例えば、シーズン突入からケガ人が多く、即戦力と見られていたDF冨田大介、MFエジミウソン、MFポポ、FW都倉賢のうち、ここまで離脱することなく調整を続けて来れたのはエジミウソンくらいだったということ。エースでチーム最大の得点源であるキャプテンFW大久保嘉人が２月14日に出場した日本代表戦、韓国代表戦で左膝の内側側副じん帯損傷で全治約6週間と診断され、離脱を余儀なくされていること。「ある程度、札幌戦にはメンバーが揃うと思うし、ここでは新戦力は優先的に試したい（三浦俊也監督）」とプランを立てていた２月21日のプレシーズンマッチ札幌戦に、新戦力4人のうちエジミウソンしか出場できなかったこと。しかも、開幕を３日後に控えた中でも、都倉が右太ももの内転筋痛で再離脱しているのも気になる状況だ。もちろん、チームとして戦う以上、それらを言い訳にするつもりはないだろうが、さすがの三浦監督もこの状況には「どれがベストな状態か、ケガ人が多すぎて分からない部分がある」。実際、ここまでのチームづくりの現状を見る限り、ある程度“手探りな”状況での開幕になることは否めないだろう。

ただ一方で強みもある。それは昨年途中に就任した三浦監督のもと、戦術の浸透度ということでは明らかに高まっている中で開幕を迎えられること。「去年からのベースにプラスアルファを、ということでチームを作っているので、チーム全体の戦術理解度は高いと思う」とは以前、MF松岡亮輔から聞いた言葉だが、実際、練習試合等々でも選手間に大きなギャップを感じなかったというのは事実。あとは、そのベースに新戦力が巧くフィットしていくことで連携が高まっていけば、課題とされていた『得点力アップ』も、試合を重ねる中で克服されていくことだろう。
「特にこの序盤戦はより戦いが難しくなることも多いけど、そういう時こそ原点にしっかり戻って戦うこと。最低限の形がしっかりできていることはうちの強み。ゲームの流れの中ではいい時も、悪い時もあるけど、いかにいい時間を長くできるか、ということを考えながら戦いたい。ホームだし、関西ダービーですから。絶対に勝ちたい（DF北本久仁衛）」
開幕の先発予想は、GK榎本達也、DF石櫃洋祐、DF北本、DF宮本、DF松岡。中盤はMF朴康造、MF田中英雄、MFエジミウソン、MFポポ、そして２トップにFW吉田孝行、FW茂木弘人。但し、ケガあがりのMFボッティや、DF小林久晃、4日の時点で別メニュー調整が続いているFW都倉のコンディション次第では、構成が変わる可能性も大。また、『開幕』という特別な一戦だということを踏まえても、今季のスタートからいい状態で調整を続けてきたFW我那覇和樹ら、経験のある選手が先発を飾る可能性もある。

さあ、今年のJリーグが幕をあける。神戸にとってはクラブ創設15周年を迎える節目の年を、どんな一年にするのか。その第一歩目を、心強きサポーターが多数詰めかけるホームズスタジアムで、力強く踏み出して欲しい。

以上

2010.03.05 Reported by 高村美砂