3月7日（日）J1 第1節 大宮 vs Ｃ大阪（15:00KICK OFF/ＮＡＣＫ）
スカパー！生中継 Ch363 15:00〜（解説：小倉隆史、実況：土井敏之、リポーター：石川葉子）
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いよいよ２０１０年もＪリーグが開幕する。ようやく本当の年明けを迎えるというか、新学期を迎えるようなというか、そんな感覚でこの日を迎える方も少なくないのではないか。

大宮は今年も開幕戦をホームで迎えることが出来た。迎え撃つは、４年ぶりのＪ１昇格を果たしたＣ大阪。初っ端から勝利で波に乗りたいのは両チームとも同じだが、大宮は目標とする勝点５５で５位以内を達成するためにも、そして現実的には序盤戦に鹿島、Ｆ東京、Ｇ大阪といったチャンピオンチームとの対戦が続くことを考えても確実に勝点３を手に入れておきたい。

２シーズン目を迎える張外龍体制の真価が問われる一年でもあるが、 チームの様相は一変した。明日のメンバーを守備陣から見ていくと、ＧＫ北野貴之、ＤＦは右から杉山新、深谷友基、マト、村上和弘と並ぶことになりそうで、実にマト以外は新メンバーなのだ。「サイドバックが参加するサイド攻撃」を今季は求めているのだが、「無理にサイドを使えというのではなく、今季入った選手たちの特性を生かしながらのサッカーだから僕たちとしてはスムーズにできている」と村上は手ごたえを話している。
また、新加入組が「明るくて、良いコミュニケーションが取れている」（石原直樹）というのも今年のチームの特徴のひとつ。すでにショージとあだ名がつけられムードメーカー的存在となっている村上を始めとするベテラン新加入組が今季の大宮のテーマでもある「コミュニケーション」を実に自然に実現している。主将藤本が「別にオレが頑張って盛り上げなくても自然にもりあがるから静かにしている」と話すほどだ。
中盤以降を見ていくと、ボランチは新加入の安英学と金澤慎が入ることになりそう。今季は「速い切り替え、高い運動量を求めていくから何人かの選手でまわしていくしその準備ができている」（張監督）そうで、サブメンバーも充実している。次いで右サイドに藤本、左サイドには橋本早十が入るだろう。前線はラファエルと石原直樹がつとめることになりそうだ。攻撃陣に関してはメンバーはほぼ昨季と変わらず。より進化したコミュニケーションを見たいところだ。

一方のＣ大阪は４シーズンぶりのＪ１の舞台にたつ。昨季のＪ２得点王で日本代表でもあるエース香川真司がＪ１初舞台を踏む注目の一戦でもある。大幅に補強しつつも、２００７年からレビークルピ監督が指揮を執っており、チームとしての成熟感はある。なんといっても、香川、乾貴士の両サイドに対しては「昨年まで対戦していた感じからするとＪ１でも十分通用するのではないか」と昨季甲府での経験を話す杉山を始め警戒の声が大きかった。その一方で３−４−３のシステムを採用しているため、両サイドの裏のスペースを大宮のサイド攻撃でいかに突くことができるかを、石原らは得点のポイントに挙げていた。大宮は、序盤戦強豪との戦いが続くが、Ｃ大阪は第２戦目にＧ大阪との大阪ダービーを迎える。「すごく楽しみだし盛り上がっている」と監督も話すその一戦に向けて落としたくない開幕戦でもある。

また、試合９０分前には選手が参加しての募金活動も行われる。これは、先日自らの口で骨肉種であることを発表した塚本泰史の支援基金に寄付されるもので、塚本自身の「同じ病気で闘っている人を勇気づけたい」という願いが込められている。塚本の勇気に対して、サポーターであってもそうでなくても、応えることのできる形のひとつだ。
塚本は３月中には手術し、闘病生活を送ることになる。だがその後、彼が再びピッチに立つ、その舞台を用意するためにも、大宮の上位争いを目指したシーズンがスタートする。

以上