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【J2:第51節 草津 vs 栃木】栃木側プレビュー:『デッド・オア・アライブ』(09.12.04)

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12月5日(土)J2 第51節 草津 vs 栃木(12:30KICK OFF/正田スタ
スカパー!生中継 Ch172 12:20〜(解説:佐藤正美、実況:山田浩史、リポーター:円戸由香)
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J1、J2とも優勝争いは最終節まで持ち越された。J2に限って言えば3位・湘南と4位・甲府の熾烈なJ1昇格争いも最後までもつれたことで、世間の耳目を集めている。
それに比べて今節、栃木が草津戦で勝ち取るであろう「北関東ダービー王者」の価値は、どれほどのものなのか。赤井秀行は言う。
「周りから見たら小さいかもしれない。でも、自分達にとっては大きなタイトル」

今はちっぽけで、大半の人に見向きもされないタイトルかもしれない。しかし、時を経て、歴史を重ねることで、様々なストーリーが紡ぎ出され、「リーグ優勝を逃したとしても、北関東ダービーカップだけは絶対に譲るわけにはいかない」と、草津、水戸、さらには“北関東のトップランナー”鹿島を加えた4チームにとって、計り知れない価値を有したタイトルになっている可能性はゼロではない。

だからこそ、「初代王者」の称号は、是が非でも手にしておきたい。散々だったJ参入初年度に確かな足跡を残すには、強いインパクトが必要で、それにはやはり「北関東制覇」しかないのだ。2009年はJ2に仲間入りしただけだった、で終わってしまっては、あまりにも「もったいない」。

栃木が優勝するための条件は、実にシンプルだ。草津に勝つだけでいい。だが、勝つことがどれほど難しいことなのか、年間勝利数が二桁に満たない栃木ほど痛感しているチームはない。また、今季のスローガンである「一枚岩」となって挑むべき決戦を前に、16名もの契約満了選手が発表されたことで、少なからず今週のトレーニングでは動揺が感じ取れた。

「プロである以上は……いかなる状況に置かれても結果を出さなければいけない」と、頭では分かっていても、気持ちの整理は簡単につくはずがない。でも、今季いっぱいでチームを去る田村仁崇が「勝つしかない。サポーターのために勝利をプレゼントしたい」と言えば、向慎一も「今後へ向けた自己アピールの気持ちがないわけではないが、栃木の選手として最後の試合になるし、サポーターの前で感謝の気持ちを表現したい」と、サポーターの期待に背いてきたからこそ、まずは自分のことよりもサポーターのために戦いたい、と意気込みを語る。

今季の対草津戦は1勝1分と負けなしの栃木だが、「草津は前節、湘南といい試合をした。佐野監督が『今季やってきたことが間違いではなかった』と言っていたが、その通りだと思う。草津は手強い」と松田浩監督。湘南戦では後半勝負を敢えて選択。スコアレスドローに終わるも、思い通りの展開に持ち込んだだけに、侮れない。出場停止明けの松下裕樹が底に鎮座する中盤は、巧いだけでなく、激しい。あどけなさの残っていたルーキー佐藤穣は逞しく成長し、チャンスメイカーとしてもフィニッシャーとしても脅威の存在だ。栃木戦では沈黙を続けるファイター都倉賢だが、ついにゴールランキング2位の決定力が火を吹くかもしれないだけに、警戒を強めなければならない。ただし、いたずらに恐れる必要はない。「草津とは過去2戦ともいい試合をした」と松田監督が言うように、第1クール(第16節@正田スタ)は1-0で完勝、第2クール(第30節@栃木グ)も草津が誇る中盤の機能を停止させることで、シュートをたった3本に抑え込んだ。

栃木か新潟か。去就が注目されるエース河原和寿は、「相手の良さを消せていたし、カウンターの機会を多く作れた」と、いいイメージが先行していると口にする。「草津とは相性がいいのかな、と思うが、自分達のしっかりした守備があるからこそ2試合とも負けていない。自分達から崩れなければ易々と負ける相手ではない」と河原は付け加え、「決めるべきところで決める。自分の仕事は点を取ること。自分のゴールで勝ちたい」とタイトル奪取に燃える。

怪我人の続出、累積警告による出場停止、退団選手の発表とネガティブな話題が多いが、レオナルドの復帰は朗報だろう。今季絶望と思われていたが、「治したいという意志の力、レオは試合に出たいという気持ちが強かった」と松田監督も舌を巻く驚異の回復力で全体練習に合流。草津を想定したトレーニングでは主力組に入り、最終戦に間に合わせた。前節の東京V戦でのカウンターアタックは、惚れ惚れするほどの完成度を見せた。味方も追い付けない加速力を持つレオナルドがいることで、カウンターの破壊力は数倍に膨れ上がる。「DFラインから細かくパスを繋いでくるが、上手く引っかけることができればチャンスになる」と鴨志田誉が草津攻略法を話す通り、戦術がはまればカウンターチャンスは数多く巡ってくる。仕留められる時に、確実に仕留めておきたい。

「デッド・オア・アライブ」。勝てば優勝、負ければ最下位。最終戦で最強にスリリングな戦いができる喜びを、選手には力に替えて欲しい。ダービーカップが今季の負の感情を相殺してくれるとは思わない。でも、緩和はしてくれるはずだ。勝って、笑って、泣いて、汗と鼻水と涙でグチャグチャになって、騒いで、叫んで、今年の嫌なことは忘れてしまおう。来季のことは最終戦後に考えればいいじゃないか。

以上


2009.12.04 Reported by 大塚秀毅
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