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【J2:第51節 仙台 vs 愛媛】プレビュー:クラブ初のタイトルへ、あとは勝利1つだけ。歴史を刻む瞬間を、ホームの大歓声と共に歩めるか。(09.12.04)

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12月5日(土)J2 第51節 仙台 vs 愛媛(12:30KICK OFF/ユアスタ
スカパー!生中継 Ch180 12:20〜(解説:鈴木武一、実況:松尾武、リポーター:村林いづみ)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
★スカパー!×ELGOLAZO×J's GOAL J2シーズン表彰2009★
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リーグ戦上位クラブ 直近4節の試合結果
第47節第48節第49節第50節第51節
仙台○1-0 札幌○4-0 水戸○1-0 C大阪○4-0 徳島愛媛
※J2リーグ戦は上位4位以内に位置するクラブの試合結果を掲載しています。
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仙台スタジアム(現・ユアテックスタジアム仙台)に、初めて歓声が響いたのは、今から12年前の1997年6月1日(旧JFL、ブランメル仙台対本田技研)。その日からスタジアムは、スタンドを彩る色彩が緑から黄金色に変わったり、いくらかの浮き沈みも経験しながら、今まで熱狂の舞台であり続けてきた。
明日、2009年12月5日という日は、仙台の街が日本に誇るこのスタジアムにとって、間違いなく最も歴史的な一日となるだろう。同時に、この街で15年の歴史を刻んできたクラブにとっても。
Jにおけるクラブの初タイトルを、ホームで、最終戦で、そして何より自力で決められるという、サッカー選手冥利に尽きるシチュエーションを手にした仙台。すでに昇格は決めているが「優勝して、J2を卒業したい」という願いにむけて、もう1つ、あと1つだけ。

過去を振り返って、昇格争いのプレッシャーまでは何度も経験していた仙台だが、本格的な優勝争いとなるとクラブ初だったわけで、よって「優勝決定戦」ともなれば、それこそ過去には味わったことのない重圧が襲いかかっても不思議ではない。ゆえに仙台の今節におけるほぼ唯一の課題は「普段どおりやること」。最近の仙台は、今季やり続けてきた「手堅さ」を、結果に直結させている。クラブ記録となる5試合連続完封勝利中と、ここまでの流れは申し分ない。また、前節徳島戦や、昇格を決めた水戸戦の戦いぶりがまさにそうだったように「1−0で勝つ覚悟で臨めば、むしろその後2−0、3−0にもできる」(手倉森誠監督)という自信がチームにはある。そのような展開に持ち込むためにも「先制点がカギ」と梁勇基が語るように、早い時間でそれを得られれば、仙台は残り時間を落ち着いた戦いと共に過ごすことが出来るだろう。
逆に先制を許し、少しでも焦りの要素を増やしてしまうことは避けたい。とはいえ仙台は、愛媛の攻撃パターンを分析し、注意点もしっかりと共有している。現在の愛媛の2トップは、手倉森監督が「大分でコーチをしていた頃、ルーキーイヤーに見ていたことがあるけど、その時に比べて『成長したな』と感じる。点も取っているし、何よりDFラインの裏への飛び出しが上手い」と絶賛する愛媛の得点源、内村圭宏と、横谷繁という、本来中盤を務めていた2人。ゆえに逆に、中盤へ降りてきてもしっかりと仕事をこなせるところがある。「ボランチとDFラインの選手には、この2人の出入りを気をつけるように伝えた」と手倉森監督。いつもどおりの戦いこそ今節は難しいのだが、攻撃力よりもどちらかと言えば計算が成り立つ守備力で結果を残してきたチームだけに、まずは後方から崩れないこと。それさえ維持できれば、歓喜に仙台はぐっと近づけるはずだ。

宮城の全メディアが取材にやってきた3日の練習。家路につく選手たちがインタビュールームの混み具合に驚くほどだったが、決戦を控えた選手たちに必要以上の高ぶりは(今のところ)ない。各々、優勝に向けての思いを、慎重に言葉を選びながら語っていった。「内容はどうあれ、勝って優勝を決めたい。リーグ戦はシーズンを通して波のないチームが優勝するものだということを証明したい。自分が(仙台に)入ってから6年間、これまで在籍してきた選手たちも昇格を目標にしてきた。そして去っていった選手の気持ちも僕は知っている。彼らの分も、気持ちを込めて頑張りたい」(関口訓充)、「優勝をつかみ取らないと、誰の記憶にも残らない。今シーズン、このメンバーで戦うリーグ戦は最後。そういう気持ちを踏まえて、戦いたい」(渡辺広大)、「自分にとって、とても大切なゲーム。命を賭けて、いい仕事をしたい。タイトルのことしか、今は考えていない」(マルセロ ソアレス)、「もう今28(歳)、それを思えば、この6年間は長かった。去年の入れ替え戦に比べたら、あれほどのプレッシャーはない。優勝を賭けた試合をホームで戦えるのは、最高の舞台。勝つことだけ考えて、楽しんでやりたい」(梁)。
そしてもう1人、どうしても取材陣が声を聞きたい選手がいた。練習終了から2時間半が経過した14時30分頃、その選手はようやくインタビュールームに登場。どうやら練習後、自分ではさみを持って散髪していたのだという。「お待たせしてすみません」。いやいや、あなたがこのクラブに入って、タイトルという瞬間を待ちわびていた14年間の歳月に比べたら、たかだか一日の昼下がりなど何も惜しくはない。
5台のテレビカメラ、そして多くの視線に囲まれながら、千葉直樹が、口を開き始める。
この試合の意味を、彼以上に雄弁に語る術を、筆者は持ち合わせてない。この歴史的な一戦のプレビューの締めは、彼の言葉をそのまま引用させていただきたい。
「個人的に『ベガルタ仙台』でタイトルを取ったことがなかった自分としては、自分がいるうちに、それを達成したかった。
今年は本当に、一緒にやってきた選手たちの成長を感じました。もう、教えることはありません。ただあとは、目標をつかんだ時の喜びを実際に感じ、そこから何かに気付いてほしいと思ったんです。それが僕が『優勝』を追ってきた理由です。
(J2で)6年というのはちょっとかかりすぎましたが、毎年悔しさを感じてきたメンバーだからこそ、完全昇格ができれば大きな自信になる。これはその先のクラブの行方を、大きく変えることにもなります。
最後はみなさんで、盛大にお祝いがしたいです。ユアスタには今までもお客さんがいっぱい入ってくれていたのに、その声援に応えられなかった。J1にいた時にも何度か勝って盛り上がったけど、あそこで何か大きなことを決められたことはあまりない。だから今回はチャンス。今までで、一番喜べたら嬉しいです」

以上
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