スカパー！生中継 Ch183 15:20〜（解説：上田滋夢、実況：寺西裕一、リポーター：竹島麻里子）
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■リーグ戦上位クラブ 直近4節の試合結果
| 第30節 | 第31節 | 第32節 | 第33節 | 第34節 | |
| Ｇ大阪 | △0-0 横浜FM | ○4-1 京都 | ○2-0 清水 | ●1-5 鹿島 | 千葉 |
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G大阪は、前節・鹿島との上位決戦に敗れ、今季J１リーグ戦での３位が確定。一方、千葉もまた31節の川崎F戦に敗れて16位以下が決定し、クラブ史上初めてJ1の舞台から姿を消すことが決まった。という状況から、ある意味、この一戦は勝っても負けても、年間の成績に大きく影響しない『消化試合』だと見られがちだが、決してそうではない。G大阪にとっては12日に待ち受ける、天皇杯の準々決勝・鹿島戦でリベンジを果たすためにも、また「前節鹿島戦は、悪いイメージで終わってしまったが、それを払拭した中で12日に繋げるためにも、ホーム最終戦を勝利で飾りたい」とDF加地亮は言う。対する千葉もまた前節では大分に敗れたことで、今季初めての最下位に転落したが、降格が決まっているとはいえ、来季に繋げる戦いということを考えれば、少しでも順位をあげて今季最後の公式戦を締めくくりたいはずだ。そのために両者が求めるものは『勝利』に他ならない。さぁ、今季のJ1リーグ戦を締めくくる最終戦！ それぞれのチームが抱える未来への思いが、ピッチから感じ取れるような戦いを期待したい。
「消化試合とは全く思っていないし、それは選手も同じ。むしろ、順位が確定したことで全体のモチベーションが下がったり、そういう雰囲気を感じる選手がいたらメンバーには入れない。その後の鹿島戦に繋げるためにも、今季、悪くはない形でやれて来たことを最後まで引き上げることを考えたい」（西野朗監督）
G大阪はFWルーカスが出場停止。またFWペドロ・ジュニオールも今週は風邪で離脱しており欠場は決定的。２トップは、開幕の千葉戦でゴールを奪い、3-0勝利の原動力となったFWチョジェジンが、FW山崎雅人と組むことになりそう。今季、共に先発を飾った試合は3試合あるものの、そのいずれもFW山崎が２列目を預かったことから、２トップとなれば今季公式戦初となる。その彼らが２列目、３列目も含めてどんなコンビネーションをみせるのか。また、攻守にわたって貢献度が高く、特に後半戦では絶大なる存在感を発揮して来たFWルーカスの穴をいかに埋めるのかも試合の明暗を分けることになるだろう。
一方、守備においては前節、今季最多となる５失点を喫して敗れただけに、その精神的なショックをいかに払拭し、立て直してくるか。気になるのは鹿島戦の直前に右足首を捻挫したDF加地をはじめ、同じく右足首を痛めているDF中澤聡太の状態だが、本人いわく「日々良くなっているし、個人的に鹿島戦の悪いイメージを払拭するためにもピッチに立って戦い、勝ちたいという気持ちは強いし、僕としては千葉を戦ってから鹿島と戦った方がよりいい状態で鹿島戦に挑めると思っている」とのこと。DF中澤も同じで「順位も決まってしまった試合だけど、だからやらない、では自分の中で納得がいかないし、何より勝って今季を終わりたいという気持ちが強い。ジェフ戦で良くなければ、12日の鹿島にも繋がらない気がするし、ジェフにしっかりと勝つことでもう一度チームとして波に乗りたいし、そこに自分も加わっていたい」と気を吐く。そうした全員の思いを集結させて戦う千葉戦。DF斎藤大輔やDF青木良太、DF福元洋平ら、元ガンバ勢が多く在籍し、西野監督が「降格が決まってからの試合では逆にアグレッシブさが出てるように思う。F東京、大分とややメンバーは変わっているが、監督の意図する全てにアグレッシブに入っていく良さを感じる」と評する千葉にしっかりと立ち向かい、今季最後の万博競技場での試合を勝利で飾り、ホームサポーターとともに喜びたい。
また、この一戦は両サポーターにとって、いろんな意味で『記憶』に残る一戦になりそう。というのも、今節はJ1史上５位の出場数を誇るG大阪DF山口智の『J1通算400試合目』であり、既に今季限りでの現役引退を発表した千葉DF斎藤のラストゲームでもあるからだ。現在はそれぞれのチームで心身両面での支柱として存在感を発揮する二人だが、考えてみれば、DF山口にとっての千葉、DF斎藤にとってのG大阪は、それぞれプロとしてのキャリアをスタートさせた、思い入れの強いクラブでもある。つまり、その“特別な”古巣を相手に、今季の最終戦で、自らのメモリアルを刻むことになるのだ。また、彼ら以外にも両チームには今季限りで退団することが決定している選手もいる。新たな道をここから切り開くであろう彼らのためにも、両サポーターには、彼らの偉業を称えるとともに、最後まで共に戦い抜くべく、熱く、そして温かなエールを贈って欲しい。
「確かに節目の試合ですが、まずは自分のことよりチームのことが大事ですから。正直あまり気にしていませんが、いろんな意味で、このプロの世界で生きている以上、数字にはどん欲にならないといけないと思うし、そこはこれからも自分自身に対する課題になると思う」（DF山口智）
以上
2009.12.04 Reported by 高村美砂
