11月29日(日) 2009 J2リーグ戦 第50節
湘南 0 - 0 草津 (16:04/平塚/14,080人)
スカパー!再放送 Ch180 12/1(火)08:00〜(解説:都並敏史、実況:加藤暁、リポーター:児玉美保)
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スペースを消して構える草津の守備網に、湘南は苦戦した。「前半は我慢してノーリスクでいこうと考えていた。サイドバックが攻撃参加する我々のサッカーは、後半に取っておきました」と、草津・佐野達監督が明かす。他方、反町康治監督は、「いままでの草津らしくないサッカーに手を焼いた感じは否めない」と語った。
それでも、過去最大の「勝利への花道」に見送られた湘南は、アジエルや坂本紘司が絡みながら打開を試みる。草津の都倉賢に対してはジャーンと村松大輔、また田村雄三がつねに目を配り、タイトに自由を与えない。右サイドを突破し、ファーサイドから山崎渡が放ったミドルも、ジャーンが体を張ってブロックした。逆に湘南は、中村祐也が左サイドを突破したのち、坂本がふたたび仕掛け、20分、PKを手にする。
このとき、草津GK本田征治の脳裏には2年前のシーンがよみがえっていた。2007シーズン第14節、ここ平塚での対戦で、本田はアジエルにPKを決められたのだった。
「あのときはループ気味のシュートでした。でも今日のような大事な試合でループはないだろうと読んだ。あとはキックの前のアジエルの視線で蹴る方向を予測しました」
アジエルがかつてとは逆の左隅を狙って蹴りこんだボールに、ベテランGKは横っ飛びで食らいついた。こぼれ球に湘南の選手たちが詰めるが、草津守備陣も身を挺し、最後の砦を守る。その後も湘南は、アジエルをはじめ、「本田さんやヤスくん(高田)を倒して上にあがりたい」と話していた臼井幸平が絡み、サイドを崩すなどしてフィニッシュまで持ち込む。だが草津も本田を中心に粘り強く守り、45分を終えた。
後半に入り、草津は徐々に攻勢を強めていく。後半7分にはペナルティエリアに侵入した山崎のラストパスから佐藤穣がシュートを放ち、同10分にも山崎が裏を盗んだ。また右サイドバックの佐田聡太郎も立て続けに裏へと抜け出し、クロスでチャンスを演出した。しかしGK野澤洋輔をはじめ、湘南守備陣も身を挺し、ゴールを割らせない。
一進一退の攻防は続く。「ベルマーレには上がってほしいと思っている。でも、目の前で上がられるのは悔しい」そう口にしていたのは草津の高田保則だ。そして彼はこうも語っている。「湘南が上がったら、自分がJ1に行かなければ平塚でプレーするのは今日が最後になるかもしれない」。ボール奪取やゴールへの積極性を、高田はベンチに下がるまで魅せた。
対して湘南DF陣もゴール前を死守し、攻撃に繋げた。草津もまた守りきる。互いに一歩も退かない戦いはこうして、最後までスコアを動かすことなく長い笛を聴いた。
草津は次節、ホーム最終戦に栃木を迎える。佐野監督は、「勝利で終わりたい。目指すサッカーはけっして間違っていなかったと私自身は思っています。いままでの積み重ねをすべて出せるようにしたい」と、最終節を見据えた。
一方の湘南はKsスタにて水戸に挑む。相手もホーム最終戦だけに、高い意欲をもって臨んでくるに違いない。
湘南を無得点に抑えた本田が言う。「僕という壁を越えられないようでは湘南もまだまだ」。だがその厳しい台詞が古巣へのエールであることは、「だから――」と、あとに続けた言葉が示している。「――だから、つぎは完膚なきまで相手を叩いてほしい。上にあがってほしいと思うから」。
試合後に行なわれたホーム最終戦のセレモニーで、反町監督は満員のスタンドに向かってマイク越しに力を込めた。
「我々は感動を与えるために人一倍努力してきました。最終戦まで可能性は残っている。ほんとうの感動は最後に取っておきます」
この日、引退を表明した伊藤友彦も、胸を張って語ったものである。「うちのクラブはみんなが一丸となっている」。勝てば甲府の結果を待たずして昇格が決まる。最終戦は総決算の90分だ。湘南らしく、思い切り暴れたい。
以上
2009.11.30 Reported by 隈元大吾
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