11月29日(日) 2009 J2リーグ戦 第50節
栃木 2 - 3 東京V (13:03/栃木グ/6,186人)
得点者:18' 土屋征夫(東京V)、41' 河原和寿(栃木)、61' 河野広貴(東京V)、71' 井上平(東京V)、77' 石舘靖樹(栃木)
スカパー!再放送 Ch180 12/1(火)05:00〜(解説:田中真二、実況:篠田和之、リポーター:新井謙一郎)
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50分に2枚目のイエローカードで米山篤志が退場し、数的不利に陥り、連続失点を喫した試合展開を、向慎一は悔しさを滲ませながら振り返った。
「1‐1のまま試合を進められれば、僕等のやることが効果的になった」
10人になってもDFラインの4枚と中盤の4枚で、2ラインを形成し、ボールを高い位置で奪ってから一気のカウンターで仕留める。最短ルートを選択してゴールに辿り着くための攻撃は、今季の栃木SCが磨き上げてきたものであり、最も得意とする得点パターンだ。
実際、41分には河原和寿の同点弾が鋭く、素早いカウンターから、複数人が絡んで生まれている。起点となったのは向。自分達の攻撃の形からゴールを叩き出し、自信をもっていただけに、「2失点目は取られ方が悪かった」と唇を噛んだ。松田浩監督も「1―1であれば岡山(44節@鳥取。数的不利も1‐0で逃げ切りに成功)とやった時のように勝機がくると思った。我慢強くやりたかった」と話す。
過去2戦、東京ヴェルディに対して0‐1、0‐3と無得点に終わっている栃木にとって、リードを許し、個人技に勝る東京Vに数的不利の状況は極めて厳しかった。粘り強く戦いながら、相手が焦れたところで好機を作り、ゴールネットを揺らしたかったが、耐えきれなかったことで最低でもドロー、勝ち越しに繋げられなかった。
栃木に辛抱強さが足りなかったと思う一方で、第2クールの対戦で先制後に夏場の暑さを考慮し、効率重視の省エネサッカーに徹して加点した老獪さを、再び東京Vが発揮したとも言える。例えば、それは本橋卓巳のこんなコメントから窺える。「1人退場してから相手に上手く動かされた」。
栃木が1人欠けてからリズムが狂ったところを見逃さずに付け込み、ポゼッションで上回り、しっかりとゴールを立て続けに取り切るあたりは、先人達が築き上げた「勝者のメンタリティ」が、脈々と受け継がれることを強く感じさせる。2点目を挙げたのが、今後のチームを背負って立つ河野広貴というのは、来季から生まれ変わる「新生・東京V」にとって明るい未来を照らす希望の光だ。
慌ただしかった東京Vの2009年も残すところ1試合となった。コンサドーレ札幌を味スタで迎え撃つホーム最終戦を勝利で飾ることで、新体制に移行する来季以降への期待感を更に膨らませたい。
ホーム最終戦を勝利で締めくくれず、いいイメージをJ参入元年、バックスタンド芝生席の改修工事が行われる前のグリスタに残せなかった栃木。「いい試合(内容)だったけど勝てなかったね」という失望感を、またしてもサポーターに与えてしまった。
石舘靖樹が追撃の2点目を奪い、諦めずに3点目を取りに行った姿勢は尊い。労を惜しまないハードワークは貫かれている。だが、エース河原は「勝つために必死になるという姿勢を見せることはできたが、僕たちはプロなので結果を出していかないといけない」と言う。まさにその通りで、一定の結果が伴わなければ、必死な姿も痛々しく感じられてしまう。幸いなことに栃木にはあと1試合、「北関東の覇権」を懸けたザスパ草津とのタイトルマッチが残されており、「苦しいシーズンだったけど、最後の最後は興奮したし、楽しかったし、感動したね」と、いい思い出を支え続けてくれたサポーターと共有できる機会がある。
「落胆」、「苦痛」、「嘆き」などネガティブな感情を、「歓喜」、「恍惚」、「希望」などのポジティブな感情に変換できる絶好の場があるのだから、活かさない手はない。J参入元年にしっかりとした足跡を残せるように、次節の「北関東ダービー」ではアドレナリンが噴出して試合前に鼻血が出るくらいのテンションで臨み、群馬から栃木にダービーカップを持ち帰ってくるしかない。
以上
2009.11.30 Reported by 大塚秀毅
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