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【J1:第33節 大宮 vs 柏】レポート:ホーム大宮が試合を制し残留。対戦相手の柏は16位以下が決定。(09.11.29)

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11月28日(土) 2009 J1リーグ戦 第33節
大宮 1 - 1 柏 (17:04/NACK/13,299人)
得点者:74' 橋本早十(大宮)、76' フランサ(柏)
スカパー!再放送 Ch185 11/30(月)05:00〜(解説:水沼貴史、実況:田中雄介、リポーター:長友美貴子/桑原学)
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試合後、大宮の選手たちが見せた表情がすべてを物語っていた。勝利に酔うでもなければ、歓喜の雄たけびを上げるでもない。静かに下を向く者、ぐったりとひざをつく者。勝点差4の15位対16位が繰り広げる残留をかけた直接対決、この日は残留と降格がひとつのピッチで決してしまう残酷な戦いとなった。16位以下が決まった柏サイドが悲嘆にくれるだけでなく、大宮の選手たちの表情もさえなかったのはその残酷さだけが理由ではない。シーズン前に掲げたACL出場という目標にあまりにも程遠い結果で終わりそうなことへのふがいなさを多くの選手が口にしていた。まだ一節を残すとはいえ、後味の悪さの残るシーズンだったことを示すのではないだろうか。

条件的には大宮が圧倒的に有利だった。ホーム開催であることもそうだが、引分け以上で残留が決まる状況。柏は勝利が絶対条件で、つまり無得点の時間帯は刻一刻と降格に向かっているということを示す状況だった。だが、直前数試合の勢いからすると柏有利とも取れた。昨季千葉が見せた大逆転の例もある。有利だからといってそれは余裕と直結するようなものでもなかった。

試合に臨んだのは、双方現時点でのベストメンバー。柏のベンチにさえ小林慶行の姿がないことに大宮の選手たちは驚いたというがそれ以外は予想通り。
試合の入り、そして前半は大宮がペースを握った。「柏は思ったよりも前に出てこなかった」(波戸康広)と言うとおり、柏は勝たなくてはならない状況にも関わらず、持ち味のサイド攻撃の鋭さ、躍動感を発揮できない。それは一方で大宮の守備の安定感を示すものでもあった。波戸、冨田大介のベテラン両サイドバックはがっちりそれを封じたし、人数をかけた守備からの鋭いカウンターは相手ゴールを脅かした。
だが、自分たちの時間をつくれている前半に得点できないいつもの大宮が顔をのぞかせる。ラファエルのカウンターも、中盤から石原直樹を狙ったクロス、スルーパスもゴールには結びつかず前半を終えた。

後半に入ると、柏が勢いを取り戻す。55分過ぎ、左コーナーキックからファーサイドでフランサのダイレクトシュートは、GK江角浩司が慌てて弾き出さなくてはならない枠内へのもの。60分にはサイドチェンジから村上佑介のクロスにまたもフランサが落ち着いてボールコントロールし、シュート。これはGK正面だったものの、フランサがゴール前で威力を発揮しだす。

窮地に追い込まれるのか、それともしのぎきるのか。その境界線にいるような時間帯の74分、大宮に先制点が生まれた。左サイドに張っていた石原がサイドチェンジを受け、ディフェンダーを交わしフリーになると、ゴール前ラファエルにどんぴしゃのパス。これをラファエルは胸で落とすと、そこに走りこんだのは橋本早十。左からのボールに対し、橋本は右足トラップから左足でゴールに突き刺す一撃を放った。歓喜に沸くスタジアムだったが、その2分後フランサの個人技から追いつかれてしまい同点に。

76分以降、大宮は青木拓矢をアンカーに据えた4−1−4−1の守備的布陣に変更し、試合を終えることに重点を置いた。もうなりふり構わず、激しく球際に迫ってくる柏だったがこれを振り切ることに成功した。4分間のロスタイムもしのぎきり、大宮は残留を決め、柏イレブンは泣き崩れた。だが白と黒、明と暗というはっきりしたコントラストが描かれたわけでもなかったのは印象的だった。「柏の選手の気持ちを考えると」と内田智也は話したが、降格経験を持つ選手が少なくない大宮の選手たちにとって他人事とは思えなかったのかもしれない。それとも、残留しただけでは喜びきれないという、成長の証でもあるかもしれない。

試合後の会見で張外龍監督は目標としていたACL出場を逃したこと、シーズンを通してこの結果となった理由について「実力(が不足している)。オレのJでの経験不足と選手の見極め不足」と振り返った。振り返れば多くの成長もあったし、チームの活性化がなかったわけではない。ただ、喜びきれなかったこの日の引き分けは最終節を残すとはいえ今シーズンを象徴する結果だったことは間違いないはずだ。

以上
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