11月28日(土) 2009 J2リーグ戦 第50節
岡山 0 - 1 甲府 (17:03/岡山/8,532人)
得点者:62' 松橋優(甲府)
スカパー!再放送 Ch182 11/30(月)05:30〜(解説:佐藤慶明、実況:川崎祐一、リポーター:守口香織)
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試合開始前、桃太郎スタジアムのメインゲート周辺では、サポーターが主催となって手塚聡監督への横断幕メッセージの書き込みが行なわれた。予定よりも早い時間から多くの人が集まり、涙のにじんだ目でメッセージを読み、そしてペンを手にした。そんなスタジアム周辺の温度に同調して、岡山の選手は、昇格の懸かった相手チーム・甲府の存在を超越し、没我して、この日を迎えた。
この試合で引分けもしくは負けた場合、湘南が勝利すると昇格への道が断たれてしまう甲府にとっては、重圧の掛かるゲームだった。出だしこそ、岡山陣内でボールを回し、ゴールに迫ったが、その後は岡山にリズムを握られ、精細を欠く。岡山・青木孝太がプレスを掛け、トップ下とボランチの2人、保坂一成、喜山康平が起点となってチャンスを作り、細かくボールをつないで、サイドバック・澤口雅彦がシュート。さらにセットプレーから木村允彦がヘディングを放つ。
「出足の決定的ピンチを防いで、ゲームを崩さなかったこと」の大きさを、試合後、甲府・安間貴義監督は述べた。岡山に主導権を握られた要因として、「アンカーに入った藤田健を探して、重心が後ろに下がってしまった」ことを挙げた。はるばる甲府から岡山に駆けつけたサポーターは約1000人。「ファジアーノさんが、うちを下げさせる気迫もあった」(安間監督)が、ゲームは後半17分、ダニエルからのロングフィードを受けた松橋優のゴールで決まった。
長いリーグ戦、たった一本のゴールで主導権を握ったゲームに敗れてしまうことは、無敵のチームにでもある。しかし、途中交代で入った松橋への一本には、甲府の巧さのひとつが秘められていた。記者席で隣り合わせた甲府担当記者・松尾潤氏は、ゴールが決まった後、「ダニエルのああいうフィードは、なかなか日本人の発想にはないでしょ」と囁いた。ハーフタイムには、手塚監督がロングボールをケアする指示を出していたが、最終ラインを引き上げたところで「やられた」このシーンを、岡山のセンターバック・植田龍仁朗は、「あれは微妙なところで…。巧かったんでしょうね」と振り返る。
得点後、息を吹き返した甲府に対しても固く守り、集中力を切らさなかった岡山の「全員守備」。ボールを回すチームと対戦する時、岡山のパフォーマンスは相手チームによって引き出される。甲府のパスをカットし、奪うシーンにスタジアムは幾度となく湧き上がる。喜山が試合後に「落ち着きが足りなかった」と話した決定的シーンを含む、全シュート数は9本 (甲府は6本)。試合終了間際には、オフサイドの判定となった幻のゴールもあった。追いつきたかった、勝ち越したかった岡山。何としても追加点を取るべきだった甲府。両チームにとって、ゴールの遠いゲームだった。
指揮官へ勝点をプレゼント出来なかった岡山は、このほろ苦い結末に、ワンチャンスの重要性と、何度でも何度でもというゴールへの単純な思いを再確認した。来季に「大化けする」可能性大の、闘う集団として、成熟の徴しを見せるチャンスは、もう1ゲーム残っている!
以上
2009.11.29 Reported by 尾原千明
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