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【J2:第49節 水戸 vs 愛媛】プレビュー:『木山・水戸』の再出発となる一戦。目の前の試合でベストを尽くすことが未来へつながる。Ksスタ初勝利こそが、新たな第一歩となる。(09.11.22)

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11月22日(日)J2 第49節 水戸 vs 愛媛(16:00KICK OFF/Ksスタ
スカパー!生中継 Ch183 15:50〜(解説:遠藤雅大、実況:山下末則、リポーター:湯本久美)
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今週月曜日、木山隆之監督の来季の続投が事実上決定した。だが、この決定に至るまで紆余曲折が続いた。J1昇格の可能性が消えた第45節東京V戦(0-2)後、6試合を残して辞任の意向をクラブと選手に伝えたのである。クラブからの慰留もあり、「辞めて責任を取ることだけが責任じゃない」と辞任を撤回。ひとまず今季限り指揮を執ることとなった。ただ、クラブからの来季の続投要請については、「クラブのスタンスとして何を目指してチーム作りをするのか納得できないと契約しない」と保留してきた。

幾度の話し合いを経て、最終的に続投を決意した木山監督。その心の底にあったものは、使命感である。「クラブ側と話をして、正直なところ、納得するよりも来季はかなり厳しいなと感じました。でも、そんなときだからこそやらなきゃいけないと思ったんです。目の前の問題は山積みです。それらを解決するためには、継続の力しかない。そこで頑張らなくてはという思いが強かったんです」と木山監督は決断に至るまでの胸の内を明かした。水戸はJ2でも最低水準の予算で運営しているため、選手補強もままならず、なかなか強化できないという現実がある。そうした状況の中でも今季、木山監督の下、水戸は大きな飛躍を遂げた。さらなる高みを目指すためにも継続の力は必要不可欠。2年間、種を撒き続けてきた攻撃サッカーの芽はさらに大きくなっていくに違いない。

今節愛媛戦は『木山・水戸』の再出発の一戦となる。ただ、木山監督は「来年のことよりもまずは現状で一番いいものを探らないといけない」とあくまで目の前の試合に集中している。残り3試合に向け、水戸には昇格の可能性はないが、大きなモチベーションが2つある。J2昇格以来初の勝ち越しと過去最高順位の6位に入ることだ。現在、水戸は20勝10分18敗。あと1勝すれば、勝ち越しが決まる。そして、現在、6位から9位までは勝点2差の中でひしめき合っており、1勝すれば、6位まで浮上する可能性を秘めている。水戸にとっては、残り3試合、決して消化試合ではない。新たな金字塔を打ち立てるための重要な試合。目の前の試合を勝ち続けることこそが、「次につながる」(木山監督)のである。
だが、前節仙台に0-4と完膚なきまでにやられたように、チーム状態は芳しくない。今節は司令塔の菊岡拓朗、ディフェンスリーダーの大和田真史を出場停止で欠くという厳しい状況。「バラバラ感は否めない」と森村昂太が言うように、紅白戦においても連携ミスなどが多く、好調時の雰囲気は取り戻せていない様子だ。だが、そういう状況だけに1人1人の戦う姿勢が問われることとなるだろう。戦術や技術に頼るのではなく、全員が相手よりも多く走ったり、体を張ったり、泥臭く戦うことこそ水戸がクラブ創設以来培ってきたベースである。そうしたベースをこれからも継続するためにも選手たちには気持ちを前面に出したプレーを求めたい。

その中で注目したいのが、星野圭佑だ。前節、開始早々にトラップミスをし、それが失点につながり、「流れを壊してしまった」(星野)。大和田の出場停止もあり、星野の先発出場は濃厚。ミスを取り戻すチャンスである。「気持ちを見せて勝ちに行きたい」と気迫に満ちた表情で語る。「失敗も経験。繰り返さないことが大事。星野は大きなミスをしたけど、あえてメンバーから外したくない。失敗を取り戻して欲しい」と木山監督も期待を寄せている。星野の熱い気持ちが、なかなか波に乗れないチームを奮い立たせるに違いない。そして、前節悔しい思いをしたのは星野だけではないはず。目の前で仙台に昇格を決められ、プロとして屈辱を味わった。その悔しさを今節にぶつけなければならない。試合を重ねるごとに強くなっていくことこそが水戸の使命。前節成し遂げることのできなかったKsスタでの初勝利を、チーム一丸となってもぎとることで水戸の未来は明るく動き出す。

愛媛にとっても『継続』のための重要な一戦だ。バルバリッチ体制となってから約2ヶ月。ゾーンを重視した守備、能動的に仕掛ける攻撃などバルバリッチ色は随所に見られるようになってきている。しかし、9試合でわずか1勝と結果につながっておらず、チームとして自信を手にすることはできていない。現状での課題は90分の中で波が激しいことだろう。前節横浜FC戦では、前半は圧倒的に試合を支配しながらも後半は運動量が落ち、失点を重ねてしまった。戦術的には日々進化しているだけに、悪い流れになった時にいかに立て直すかといったゲームコントロール能力が求められる。

だが、今節は18ゴールを決めている内村圭宏が出場停止から復帰。彼のスピードと決定力が水戸に脅威を与えることとなるだろう。また、先日加入した福田健二からも多大な影響を受けているに違いない。今季、ストライカーとして大きな進化を遂げた内村。チームが苦しんでいるときこそエースとしての真価が問われるとき。チームを救うゴールを決めることができるか。『バルバリッチ愛媛』の命運はそこにかかっている。

以上


2009.11.21 Reported by 佐藤拓也
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