スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:サカクラゲン、実況:南鉄平、リポーター:ヨンヘ)
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★スカパー!×ELGOLAZO×J's GOAL J2シーズン表彰2009★
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第46節 | 第47節 | 第48節 | 第49節 | 第50節 | |
鳥栖 | ●0-1 湘南 | ●1-2 甲府 | ○1-0 徳島 | 岡山 | 愛媛 |
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目の前にゴールがあるのにシュートを狙わない選手はいない。
目の前にボールがあるのに追わない選手もいない。
勝利を目指さず試合に臨む選手なんているはずがない。
そこに可能性がある限り、全力で目指すのがプロフェッショナルであり、そこで報酬を得る権利がある。
今季も残り今節を含めて3試合となった。Jリーグディヴィジョン1への昇格を決めた2チームに昇格の可能性を残す3チームが上位でしのぎを削ることになる。
*注:昇格決定はJリーグ理事会の承認をもって正式に決定する
今節の鳥栖は、Jリーグディヴィジョン1へのかすかな昇格の可能性を残している。3位湘南対4位甲府が同じ勝点で並んでいるために、この直接対決(11月21日@小瀬)の結果次第ではその可能性が消滅することになるが、可能性がつながる引き分けという結果であっても鳥栖に許されるのは『勝利』しかない。対する岡山も第46節に最下位に沈んで以来、他チームの後塵を拝んでいる状態を脱出するためには『勝利』しかない。当該チームの理由の違いがあるにせよ、『勝利』を目指すことには違いない。その『勝利』のために互いにしのぎを削ることになる。
鳥栖は、第45節からの上位チーム直接対決を1分2敗と思うように勝点を上積みすることができなかった。しかし、第48節で徳島を1−0で破り、一縷の可能性を残した。その中心には、選手・スタッフ全員の『勝利』に対する執念がある。3年間指揮を取り続けた岸野靖之監督の契約満了が発表された。精神的な支柱として、公私にわたり若い選手にサッカーを伝えた山田卓也の契約満了も発表された。廣瀬浩二も内間安路も・・・。全員で積み重ねた勝点は減ることはない。「鳥栖クラブ史上最高の戦績を残す」とシーズン前に宣言した岸野監督は、その約束を実践しその通りの結果を残した。それは、選手・スタッフ全員で積み上げたものであり、決して減るものではない。今節、その勝点をさらに上積みするために、選手・スタッフ全員が燃えないはずはない。主将であり守備の要として身体を張り続けた飯尾和也も、攻守のバランスを取り続け、自らゴール前に飛び出していった高橋義希も、途中加入でありながらチーム最多ゴールをあげたハーフナーマイクも、みんながゴールを目指し“勝利”に向かってプレーするはずである。
岡山とて『勝利』を目指すことに変わりはない。第41節以降、8連敗と結果を残せてはいないが、全員が積極的にボールを追うサッカーは見ているものを夢中にさせる魅力を持っている。MF保坂一成とDF植田龍仁朗の攻守の要を出場停止で欠くことにはなるが、手塚聡監督の目指す『全員サッカー』で臨んでくることは間違いない。私事ではあるが、九州以外のJリーグディヴィジョン2チームで一番取材をさせてもらったチームでもある。キャンプインの時から追ってみていると、その成長振りが分かる。結果は伴っていないかもしれないが、全員が良く走り、ボールを追い、ゴールを狙っていることが分かる。サポーターの応援も全員が一体となり、リズム感と躍動感溢れる応援でチームを鼓舞している。チーム・選手だけでなく、ファンとサポーターも巻き込んで、一体となって試合に臨む姿に好感が持てる。ボランチに入る竹田忠嗣や武田英明、喜山康平を中心にボールを動かしてFW青木孝太のフィニッシュを見せてもらいたいものである。
置かれている立場と順位の違いこそあれ、『勝利』に賭ける執念を見せてくれる好ゲームとなることは間違いない。芝の張替えが終わったベストアメニティスタジアムのデーゲームは、晩秋の香りとサポーター達の熱い思いに包まれる。
攻守が表裏一体のサッカー。ゴールを奪うために、美技も出ればミスも出る。
ボールを奪われまいとする選手がいれば、ボールを奪おうとする選手がいる。
そこに勝負が生まれ、競技が成立する。
『勝利』を掴むものがいれば、『敗者』もそこに存在する。
ボール1個に様々な思いが交錯し、感動を生み涙が流れる。
相手がいるからこそ得られるものであり、リスペクトに絶えない。
サッカーに感謝。
以上
2009.11.20 Reported by サカクラゲン