今日の試合速報

ACLE
ACLE

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第49節 東京V vs 熊本】プレビュー:終盤にきて好調の両チーム。松田新監督によって歯車の噛み合った東京Vの攻撃力は、堅守続く熊本の守備陣を撃ち破れるか!?(09.11.20)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
11月21日(土)J2 第49節 東京V vs 熊本(17:00KICK OFF/味スタ
スカパー!生中継 Ch183 16:50〜(解説:北澤豪、実況:桝太一、リポーター:右松健太/中野謙吾)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
★スカパー!×ELGOLAZO×J's GOAL J2シーズン表彰2009★
----------

松田岳夫監督が就任し、東京Vは4試合3勝1分と、結果の上でも、また、ゲーム内容でもこれまでとは明らかに一変した。「(引き受けたのが)7試合という短期間だからやれている部分はある」と、松田監督本人は極めて謙遜を口にするが、チームの劇的変化が彼の手腕によるものであることは、選手・スタッフも認めるところである。

選手にチーム良化の理由を尋ねると、ほぼ100%の確率で、「明確になった」という言葉が、しかも一言目で必ず返ってくる。
各ポジションの選手がどうやって動き、守備をし、攻撃に転じてゴールにつなげるのか。勝つためにそれぞれがしなければいけない役割を、松田監督は就任とともにまずもう一度ハッキリとさせ、説明したという。
「頭で理解できているのと、実際にプレーで表現できているかは別。課題、反省、連動性の問題など、みんな頭ではわかっていても、なんとなく曖昧になって流れてきちゃっていた部分があった。その当たり前のことを今、少しずつつなぎ合わせているところ」だと新指揮官は語る。
短期間限定のため、戦い方のベースそのものはこれまでと大きく変わらない。だが、その中で、元々能力の高い選手たちが今、同じベクトルを向いている。ようやく生じ始めた『本来のチーム力』の強さを、この試合でもぜひ魅せてほしい。

松田監督の明確さは選手起用においても表れており、「守備のできないやつは使わない」と、実にシンプルだ。
そこでチャンスを得たのがFW井上平である。前線から惜しみないプレスをかける守備力を買われ、プロ入り初先発起用された第46節、3年越しで待ちに待ったプロ初ゴールを含む2得点を決め、監督の期待に見事に応えている。また、前節の湘南戦でもゴールを決めており、まさに「ノッている」と言えよう。
メンバー外の日々が多かったプロ入り後の3年間、常に人一倍のトレーニングを積み続けている井上の継続力を見てきた松田監督は、「あの継続力は、『勢いに乗った状態』をも継続できるんじゃないかと思える」と、結果のついてきた努力家へさらなる期待を寄せる。
また、井上は地元・八王子出身選手ということもあり、サポーターからも非常に人気がある選手だ。これまで得点を挙げた2試合はどちらもアウェー戦だっただけに、ホームスタジアムでのゴールを願うファンも多いに違いない。

加えて、最も松田色を出していると言えるのが、これまでサイドで起用されてきた河野広貴をFWに据えたことだろう。監督は、「チームを遠目から見ていて、河野が一番持ち味を出せていなかったような気がする」と、本人が得意とする中央で、「束縛から解放してあげる」選択をした。「自由にやれ」との指示を得た河野は、「FWの選手で『自由にやっていい』なんて言ってもらえる選手なんて、そうはいない」と、非常に光栄に受け止め、やりがいと責任感を感じていることが、高いパフォーマンスにつながっているようだ。
前節は負傷のため欠場したが、復帰すれば東京Vの得点力は確実に上がるだろう。

対する熊本も東京Vと同様、ここ4試合3勝1分と好調である。
要因は守備の安定ではないだろうか。第40節で徳島に大量6失点を喫して以降は、8試合で4失点と守備の再建に成功したと言えよう。特に第47節で昇格争いをする湘南を無失点に封じたことは、熊本にとって大きな自信になったのではないだろうか。
また、これが3回目の対戦となるが、熊本の最近の戦いぶりを見て、GK土肥洋一は「(藤田)俊哉さんが、さすがに上手くまとめてきたなぁという感じ。周りの選手も、ゴール前での選手の出入りの仕方など、ようやくわかってきたという印象がある」と、警戒心を抱いている。
だが、土肥はそれ以上に「自分たちのサッカーができないことの方が(勝敗への影響が)大きい」と話す。松田監督(東京V)も同様、「相手どうこうよりも、まずはこれまでの4試合で出た物を生かし、自分たちのサッカーを高めていくことが重要」だと語っている。自分たちのサッカーの追求の先に結果がついてくるということだろう。

監督交代、天皇杯敗退、J1昇格の可能性消滅、クラブ経営問題・・・東京Vはさまざまなメンタル的なマイナス要素を抱えているが、苦悩しながらも、久しぶりに「やっていて楽しい」と感じられると河野はいう。
今のメンバー・スタッフ全員で揃って戦えるのも残り3試合。「もっと喜怒哀楽を、単純に、プレーで表現して欲しい」と松田監督が願うように、感情がダイレクトに伝わってくるようなラスト3を期待したい。

以上


2009.11.20 Reported by 上岡真里江
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/25(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田J3リーグ全ゴールまとめ【1124】