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【第89回天皇杯4回戦 名古屋 vs 磐田】レポート:出だし好調だった磐田を襲った不運。数的優位を活かす冷静な試合運びを見せた名古屋が、快勝でベスト8へ名乗りを挙げた。(09.11.16)

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11月15日(日) 第89回天皇杯4回戦
名古屋 3 - 1 磐田 (15:01/瑞穂陸/6,091人)
得点者:5' カレン ロバート(磐田)、42' 吉村 圭司(名古屋)、51' 吉田 麻也(名古屋)、83' 杉本 恵太(名古屋)
天皇杯特集
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今季公式戦3度目の対戦となった名古屋と磐田の対決だが、対戦成績にしてみると磐田が圧倒している。今季リーグ戦で2戦1勝1分と勝ち越している上に、今季を含む過去4年間でも3勝1敗4分と大きくリード。天皇杯優勝で再びアジアへの道を開きたい名古屋にとっては、非常に苦手な相手を迎えることになった。直近の試合である3週間前のリーグ戦では、磐田が3点をリードしながらも名古屋の猛反撃が実り、3−3のドロー。舞台は天皇杯、会場も瑞穂競技場へと移された“東海ダービー”は、今度はどのような展開を見せるのか。

ホームでの戦いとなった名古屋は、日本代表の南アフリカ遠征でエースの玉田圭司が不在。負傷でケネディも欠き、代役のツートップにはブルザノビッチと巻佑樹が選ばれた。それ以外の8名は前週のリーグ神戸戦と同じだったが、その試合で左のサイドハーフだった三都主アレサンドロは今回はボランチに入り、左には小川佳純が、右には中村直志がそれぞれスライド。ストイコビッチ監督は少し目先を変えた布陣を組んできた。

同じく各国代表戦でエース級を欠く磐田は、イ・グノの代役にカレン・ロバートを、駒野友一の右サイドバックには本来ボランチの山本康裕を起用。さらには左サイドハーフに船谷圭祐を置き、全体的に若いラインアップで臨んできた。前戦でハットトリックを決めたエース前田遼一を軸に、敵地での4回戦突破と不敗記録更新を狙う。

前日から吹く強風の中、前半で風上を取ったのは名古屋。しかし、有利な陣を取ったにもかかわらず、キックオフから目立ったのは名古屋DFのもたつきだった。積極的に前へとプレッシャーをかけてくる磐田に対し、センターバックの2名が自陣でボールを奪われそうになること数度。これで流れを磐田に持っていかれると、開始早々の5分にはそれが失点の原因となってしまう。増川隆洋がカレンのフォアチェックを受けボールを失うと、磐田はそれを右サイドに素早く展開。山本のクロスがゴールライン際の前田にこぼれ、その折り返しをカレンが詰めて先制した。「ボランチを使ってしっかりつないでいこうとしたが、その意識が強すぎて判断が遅れた」と吉田麻也が話したプレーで、いきなり試合は動いた。

だが、その11分後に今度は名古屋サイドへと試合は大きく振り戻される。失点後もセンターバックのもたつきが続いていた名古屋だったが、徐々に落ち着きを取り戻すと反撃を開始。15分には両サイドを大きく使った多重的なサイド攻撃でゴール前に迫ると、続く16分にビッグプレーが飛び出す。ドリブルで持ち上がった阿部翔平が長めのフィードを前線の巻へ送る。鋭い弾道のパスはDFふたりの間を抜け、巻の足元へ。フリーで抜け出しかけた巻を磐田DFの金沢浄がファウルで倒すと、これがレッドカードの判定となった。わずか試合の4分の1を終えた時点で、名古屋は大きなアドバンテージを手に入れた。

その後は終始名古屋ペースで試合は進んだ。前半42分に吉村圭司のヘディングで同点に追いつくと、特に後半には10人の相手に対して効果的な試合運びを披露。ストイコビッチ監督の「ボールを動かして相手を走らせよう」という指示を実践し、ポゼッションで磐田の体力を奪ってみせた。後半開始6分でセットプレーから勝ち越し点を決め、守ってカウンターという磐田の狙いも崩してみせると、83分には途中出場の杉本恵太がダメ押しのゴール。選手交代と配置換えで状況打破を画策し、ハードワークで一時は盛り返した磐田だったが、逆転するだけの攻撃を繰り出すことはできなかった。

好調な出だしを見せていた磐田にとっては何とも不運な試合となってしまったが、それ以上に注目したいのは勝った名古屋の学習能力だ。前週のリーグ神戸戦も退場による数的優位を得ていたが、そのアドバンテージをまるで活用することができずに内容では完敗していた。課題を1週間できっちり修正したことは、戦術の要であるスタメンツートップを欠いていたことを考えれば、チーム力の高まりを感じさせる。次戦の相手は同じ東海圏で、J1千葉を破って勝ち上がってきたJ2・岐阜となった。今年2月のプレシーズンマッチでは2-0と一蹴しているが、この1年で大きく力を伸ばしているチームだけに油断は禁物だ。準々決勝開催はリーグ終了後の12月12日。まずは残り3試合となったリーグ戦でひとつでも上の順位を獲得し、良い流れに乗ったままベスト4を目指したいところだ。

以上

2009.11.16 Reported by 今井雄一朗
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