11月15日（日）第89回天皇杯4回戦 Ｆ東京 vs 仙台（13:00KICK OFF/丸亀）-試合速報はこちら-
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天皇杯は元日国立へと続く16強が出揃った。F東京は仙台と対戦する。F東京は3回戦で草津を破り、仙台は延長戦の末、2-1でJ1大宮を破っての進出。試合は、明日13時、香川県立丸亀競技場でキックオフする。

「仙台が大宮に120分で勝ちきったのはフロックではない。どちらに転んでもおかしくないゲームだった」（城福浩監督・F東京）
仙台は勝点99を積み上げてJ2リーグ2位につけている。J1昇格も内定し、来季の予行ともなるこのゲームへの鼻息も荒いはずだ。「特に前線の4枚の能力が高い」と、城福浩監督も警戒する攻撃力はJ2でも屈指だ。
「パスワークで崩している間に両サイドバックが出てくる。リスタートに関して、もかなり精度が高い。キッカーも素晴らしい」（城福監督）
中盤でパスを回しながら時間を作り、両サイドバックもそれに連動して攻撃参加を仕掛けてくる。ボールが集まるパサーのMF梁勇基と、ドリブラーのMF関口訓充は、ポジションチェンジを繰り返して相手DFに狙いどころを絞らせない。城福監督は、3回戦でJ1大宮を沈めたリスタートの精度を「J1と同等かそれ以上の警戒レベルが必要」だという。長丁場のJ2を勝ち抜いてきた力は本物だ。また、22日にはJ2優勝をかけて勝点差2の首位C大阪との直接対決（＠ユアスタ）が控えている。
「今後のリーグ戦の日程を考えても、仙台のモチベーションは高いと思います」（城福監督）

ヤマザキナビスコカップ王者・F東京であっても、苦戦は必至だ。日本代表組が不在で、けが人も多い。F東京は3回戦（11/11）では草津のプレスに苦しみ、攻撃が手詰まりとなってしまっていた。同じ展開となれば、草津よりもJ2で上位につける仙台を押し切ることは難しいだろう。ただ、3回戦を出場回避したMF鈴木達也が戦列に復帰し、明日の試合では先発復帰が濃厚となった。鈴木の復帰は大きい。FWカボレがシーズン途中に移籍し、MF石川直宏が長期離脱したものの、彼らの穴を補って余りある活躍を見せてきた。
「カボレがいなくなって、得点パターンも変わったと思う。今は裏ありきのポゼッションをしている。個人的には10試合も前から意識し続けてきたこと」（MF鈴木・F東京）
鈴木は相手最終ラインの背後へと飛び出して、攻撃にアクセントを加えるだけでなく、セカンドボールへもいち早く反応できるポジションを意識的に取り続けることができる。ピッチでの活動量と引き出しの多さは申し分なく、攻撃での手詰まりを払拭するキャラクターとしては適任だろう。

仙台は来季のJ1での戦いとJ2制覇の足がかりとなるゲームを。
F東京は「2010年1月1日のピッチに立つ」
城福監督がチームに問いかけたこの言葉を実現できるか。
明日、丸亀で両チームが激突する。

以上


2009.11.14 Reported by 馬場康平