11月15日（日）第89回天皇杯4回戦 明治大 vs 新潟（13:00KICK OFF/ＮＤスタ）
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☆天皇杯特集
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新潟は初のベスト8進出をかけ、明治大学はJリーグ勢相手に3連勝を狙う一戦。大学生相手に勝利を譲れない新潟で、特に高い意識を持っているのがボランチの三門雄大。リーグ終盤に入って定位置を奪ったルーキーは、昨年、流通経済大学の主将として関東学生リーグで明治大学と対戦している。プロとして『後輩』たちには負けられない。

「少し変な気分ですね」。三門は照れ笑いをした。第27節広島戦でリーグ戦デビューを果たしてからリーグ戦5試合連続、天皇杯2、3回戦を含めれば公式戦7試合連続スタメン出場中。すっかり新潟の中盤の一員になった。ただ、1年前は対戦相手の明治大学と同じカテゴリーでプレー。「プロになってからは、どのチームのどの選手も自分より格上。挑戦者のつもりでやってきた」。公式戦で大学生と対戦することになり、「明大には知っている選手もいる。自分のユニホームが変わって、何か不思議な感じです」
だからといって、油断も手抜きも当然ない。「大学生は『行ける』と思わせたら強い。ボールを奪って速く攻める。粘り強く守る。試合開始と同時に自分たちにサッカーをやらなければ」と気を引き締めた。

三門の持ち味は、攻守に豊富な運動量。特にここ数試合、前からプレッシャーをかけることを意識してきた。デビュー当初はFWの矢野貴章、大島秀夫らが動き出し、周囲に声を掛けられてからプレスに行っていた。リーグ戦第31節磐田戦（ /jsgoal_archive/result/2009/1108/20090100010520091108_detail.html ）では、2トップに自らプレスの行き先を指示し、自分は効果的なタイミ
ングを計って相手をつぶした。「プレッシャーをかける位置やタイミングが最初はわからなかった。最近になって周囲を見ながら動けるようになりました」。手応えは十分にある。

昨年の関東大学リーグで、流通経済大学と明治大学の対戦は流通経済大学の1勝1分け。三門は1-1で引き分けた後期リーグで、同点に追いつくゴールを決めた。プロになって迎える今回の対戦では、プロ入り後の公式戦初得点の期待もかかる。「もちろん狙っていきます」。同時に「僕が攻撃に絡むことで、ほかの選手がフリーになれれば一番いい。いつも通りにチャンスを作っていきたい」。普段着のプレーで差をみせつける。

「力は間違いなくあると思います」。新潟・鈴木淳監督は明治大学をこう見ている。4-5-1のシステムでスピーディーに攻める。3回戦の山形戦は、くさびに対してプレッシャーをかけるなど相手の起点を攻略。先制、中押し、ダメ押しと理想的に得点を挙げて快勝した。守備もシュート5本に抑えるなど、しっ
かりとプレスをかけ、局面でボールをはね返した。1トップの山本紘之、中盤の要・山田大記ら能力の高い選手もそろう。「フリーでプレーさせてはダメ。うちもしっかりとプレッシャーをかけること」。鈴木監督はポイントを見定めている。

湘南、山形とJリーグ勢を連破し、勝ち上がってきた明治大学。勝って当然と見られる新潟にとっても難しい相手だ。鈴木監督は言う。「どのカテゴリーであっても、ベスト16まで上がってきたチーム。自分たちは相手をリスペクトをしている。しっかり力を出さなければならない。それがあっての天皇杯」。J1で上位争いを演じる新潟に、メンタル面のすきはない。

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2009.11.14 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）