スカパー！生中継 Ch183 15:50〜（解説：長谷川治久、実況：谷口広明、リポーター：森田純史）
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
| 第45節 | 第46節 | 第47節 | 第48節 | 第49節 | |
| Ｃ大阪 | ○3-1 愛媛 | △0-0 徳島 | ○3-0 横浜FC | 草津 | 仙台 |
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2009年シーズンのJ2リーグ戦、残り4試合となった第48節で、ようやくこのときがやってきた。Ｃ大阪にとって、2007年からJ2に在籍し、3年越しの悲願であったJ1復帰。その条件となる3位以内入りを、今節の草津戦で勝てば、Ｃ大阪は自力でつかみとることができるのだ。しかも、場所はホームである長居スタジアム。「ホームで（J1昇格内定を）決められることはすごいうれしいことだし、そうチャンスはないこと」と香川真司。「ファンの方もうれしいだろうし、それが一番（のアドバンテージ）。絶対勝って（J1昇格内定を）決めたい」と乾貴士。大勢のサポーターの前で、桜色に染まったなかでの、千載一遇のチャンスが訪れた。
大事な一戦に臨むＣ大阪だが、天皇杯では初戦となった2回戦で早々に敗れてしまったことで、中2週間という期間が空いてしまった。1日には岡山との練習試合も行ったが、40分ハーフという変則的なものであり、香川、カイオ、船山祐二ら主力はケガの影響もあってプレーせず。今週になってようやくフルメンバーでのトレーニングが始まった。
しかし、「（香川）シンジは特に、少しでも練習したいという気持ちが強いので、そこは（流行る気持ちを）抑えているところ」とレヴィークルピ監督も言うほど、香川だけでなく、カイオも、船山も、他のメンバー同様に精力的にプレー。さらには司令塔のマルチネスもいつでも先発で行ける状態が整った。「チーム全員出られるコンディションにある。そういうときは逆に（メンバー選びを）迷うくらい」と指揮官もいうほど、ここに来て面子もしっかりと揃ったことは、Ｃ大阪にとっては大変心強いことだろう。
また、相手の草津といえば、Ｃ大阪にとっては得意とする相手でもある。対戦成績は7勝1分け1敗と圧倒しているが、その1分け1敗では実に悔しい思いもした。2007年シーズン終盤だった第50節では、敵地で2-2のドロー。ともに前半のうちに退場者を1人出すという厳しいゲームで、前半だけで2点のリードを奪われるなか、後半何とか追いついたものの勝ちきれず。この試合でJ1への道が大きく遠のいた。また、2008年シーズン第22節ではPKとCKによる失点で1-2と敗戦。ここから3連敗するなど、第2クールで大失速したことで、Ｃ大阪は上位争いから後退した。そういう因縁が、草津とはあるＣ大阪なのだ。
それでも、「あんまりそんなには気にしていない。過去を振り返ってもしょうがないので」と香川。あくまで、大事なのは今回、この一戦。「どれだけ集中して試合に臨めるか。チームのやってきたことが試される」と、DFの要のひとり、前田和哉も言うように、今シーズン培ってきたＣ大阪のいつものサッカーをしっかりと発揮することが、勝利への鍵となる。
対する草津は、目前でのJ1昇格内定はさせたくないところ。今シーズンはＣ大阪戦2戦2敗と結果は出ていないものの、第14節では小池純輝の豪快なミドルで先制し、Ｃ大阪を慌てさせた。第32節では主力を出場停止などで欠くなか、「前半は思い通りにパスもつなげたし、相手のDFの裏が弱いのも分かっていたので、何本か裏に抜けて、もう少しでゴールという場面も作れた」と熊林親吾も語っていたように、Ｃ大阪と互角に渡り合った。草津にとってのポイントは、後半の戦い方。1度目も、2度目も、Ｃ大阪には後半実力の差を見せ付けられただけに、フルタイム我慢強く戦えるかが重要になってくる。「次、3戦目は（勝つために）潰しに行く！ また成長して、勝ちたいと思う」と第32節終了後に言葉を残した元Ｃ大阪DF喜多靖。今回は草津の意地を見せに、長居に乗り込んでくることだろう。
この一戦より先に行われる3位甲府、4位湘南の結果如何によっては、試合前にJ1昇格内定が決まっている可能性もあるＣ大阪。しかし、区切りの試合で、しかもホームで、勝って決めてこそ、価値があるもの。さらに、今回はＣ大阪にとって今季の勝点100越え、J2通算100勝もかかっている。そして、その先には今季最大の目標である優勝というタイトルもある。「長いシーズンもあと4試合。気持ちを込めて戦いたい」と、ベテランFW西澤明訓。Ｃ大阪は、まずは一つ目の義務、「脱・J2」のために、草津戦に勝ちに行く。3年かかったその瞬間を、大観衆の集うスタジアムで見ないわけにはいかない。
以上
2009.11.07 Reported by 前田敏勝
