スカパー!生中継 Ch180 14:50〜(解説:柱谷幸一、実況:小出匡志、プレーヤー解説:未定、リポーター:高城光代)
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第28節 | 第29節 | 第30節 | 第31節 | 第32節 | |
鹿島 | ●0-1 新潟 | △0-0 磐田 | ○3-0 千葉 | 山形 | 京都 |
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優勝争いも佳境に入るなか2位の鹿島は13位の山形をホームに迎える。鹿島は、前半戦こそ圧倒的な強さを誇っていたものの、折り返した後は足踏み。なんとか息を吹き返して2位に踏みとどまっている状況だ。しかし、07、08シーズンを連覇している王者たる証なのか、ひとつも落とせない試合が続くにもかかわらず、選手たちに変な気負いや力みは感じられない。
もちろん厳しい状況であることは理解している。
「引き分けは負けみたいなものなんで。勝ち以外は(考えてない)」
キャプテンの小笠原満男は、一戦必勝を誓いピッチへ向かう心づもりだ。しかし、その表情に連敗中のような険しさはなく、目の前の試合に集中する引き締まった印象が感じられた。
「優勝どうこうより、目の前のワンプレーに集中してる。なにも考えずに試合に入れるかが大事になる」というのは新井場徹。
ひとつひとつのプレーに集中し、それを積み重ねていくことが90分での勝利を生み、さらにそれを繰り返していくことが優勝へつながっていく。だからこそ、余計なことを考えずに試合に入れるかが大切になるのだ。連覇した余裕からか、優勝を争う厳しい状況でどう振る舞えばいいのか選手たちは熟知しているようだった。
対する山形もこの試合にかける意気込みは強い。今季目標としてきた勝点40まであと1つに迫っている。他チームの結果如何では今節でJ1残留が確定するが、なるべく早く、自力で、残留を勝ち取りたい気持ちは強いだろう。さらに、天皇杯では明治大学に0-3と完敗。J1チームが大学生に敗れるのは初めての事態だっただけに汚点をつけてしまった。そのマイナスのイメージを拭うためにも鹿島戦は重要な意味を持っている。
鹿島の選手たちもそれは警戒していた。
前出の新井場は「山形もアントラーズ相手だし、天皇杯でああいう負け方をしてるから良いイメージを取り戻したいと来ると思う。受身に立たずにやりたい」と、相手の攻めを受けるのではなく、自分たちが主導権を握って試合をコントロールする重要性を説いた。
前回の対戦時は、1−1のドローで終わっている。前半は鹿島の素速いプレスが機能し、山形は手も足も出ない内容だった。しかし、その良い内容だった前半で鹿島が奪った得点は、興梠慎三が倒されて得たPKをマルキーニョスが決めた1点のみ。後半、足が止まると山形のカウンターが威力を発揮するようになり形勢は逆転。セカンドボールを支配すると長谷川悠が同点弾を決め、さらに鹿島をヒヤリとさせる場面を何度もつくった。
今回の対戦でも、そのセカンドボールがひとつの鍵となるだろう。最近の鹿島は、守備バランスが向上したことで、興梠やマルキーニョスが鋭い動きを生かしたショートカウンターで得点を奪えるようになった。一時の不調は脱し、いい流れが生まれてきていることを選手たちも感じているようだ。
「流れというか、運が向いてきているとみんな感じてきてるだろうし、それをどれだけ持続できるかが大事」と新井場。とはいえ、対する山形も、リーグ戦では宮沢克行の2列目から飛び出しで得点を重ねている。イメージ通りの試合運びができたチームが勝点3を得ることになるだろう。
以上
2009.11.07 Reported by 田中滋