スカパー！生中継 Ch180 18:20〜（解説：未定、実況：倉敷保雄、リポーター：川上直子）
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
| 第28節 | 第29節 | 第30節 | 第31節 | 第32節 | |
| 清水 | △1-1 広島 | ●1-2 大分 | ●1-2 Ｆ東京 | 柏 | Ｇ大阪 |
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前節、山形戦の敗戦によって柏はいよいよ苦しい状況に追い込まれ、今節の結果次第では１６位以下が決定する。とはいえ、残り４試合を全勝すれば、他チームの成績もかかわってくるが、まだＪ１に踏み止まれる可能性も残されている。「可能性がある限り諦めない」とは、柏の選手全員に共通した言葉だ。
その４戦４勝を実現するためには、とにかく深刻な得点力不足を解消しなければならない。柏が得点を挙げたのは、第２８節の磐田戦、前半４１分のフランサのゴールが最後。以降、天皇杯を含めた公式戦４試合連続、実に４３９分間ノーゴールである。残留のプレッシャーが重く圧し掛かるためか、攻撃陣は攻め急ぐあまり縦一辺倒の動きを繰り返し、相手の裏だけを狙う単調な攻撃に終始してしまう。逆に守備陣は失点をしたくない気持ちからリスクを冒せず、後方からのフォローやオーバーラップの動きがなくなるため、攻撃陣と守備陣が分断された形に陥る。
この攻撃面改善に関しての光明は、負傷で離脱していたフランサの合流だ。５日、６日と非公開練習を行ったためにスタメン出場は定かでないものの、攻撃の核となる魔術師の清水戦復帰の可能性は高まった。もちろん、フランサの復帰だけで攻撃面の課題がすべてクリアできるとは思えないが、キッカケにはなるだろう。「リスクを冒さない」、または「縦一辺倒」ではなく、勝負どころでは複数人が連動した攻撃を見せて、なんとしても先制点を奪いたい。
山形戦では途中から出場して前線で起点を作り、続く天皇杯３回戦の神戸戦でプロ入り初スタメンを果たした成長著しいルーキー工藤壮人、さらには昨年夏の足首の手術からようやくコンディションが上がり、１１月１日のサテライトリーグ仙台戦で１ゴールを挙げた澤昌克といった攻撃陣の活躍が目立ってきたことは、得点力不足に悩む柏にとっては朗報だ。澤は「とにかく前線で動き回って、周りの選手との連携で崩したい」と、攻撃のイメージを膨らませている。
一方、現在４位につける清水は、第２９節から喫した連敗によって、首位・川崎Ｆとの勝点差が５に開いた。もし今節の柏戦に敗れた場合は、優勝争いから後退することになり、そういう意味では柏同様、負けの許されない状況下にある。
清水の復調の鍵は、「攻撃の終わり方というのが非常に良くない。言い換えれば、失い方というのが非常に良くなかった。で、そこをどこまで精度を上げていくのかという話をした」と、長谷川健太監督が天皇杯３回戦後に語ったように、攻撃時のつなぎの精度、またはシュートなど攻撃をやり切って終わることになるだろうか。柏はおそらく慎重な試合運びをしてくるため、清水のボールポゼッションの時間帯が増えると思われるが、失い方が悪ければ柏が狙うカウンターの餌食になる。幸いにも清水は、天皇杯３回戦の札幌戦では勝利を収め、「結果」という部分では悪い流れを断ち切った。まだ天皇杯では改善したとは言い切れない連敗中の課題を、この１週間でどこまで修正できているかが、勝負を左右する大きなポイントになりそうだ。
この両者の対戦成績は、リーグ戦とヤマザキナビスコカップを合わせて清水の６戦負けなし。しかも清水は、柏のホーム日立台で現在３連勝中と、抜群の相性の良さを誇っている。さらに岡崎慎司はリーグ戦では対柏、４試合６ゴールという『柏キラー』だ。
柏にとっては岡崎を食い止め、不名誉な記録にも終止符を打ち、逆転残留への活路を切り開きたい。
以上
2009.11.06 Reported by 鈴木潤
