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【ヤマザキナビスコカップ:決勝 F東京 vs 川崎F】川崎F側プレビュー:平常心で臨む、大一番(09.11.02)

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11月3日(火)ヤマザキナビスコカップ 決勝 F東京 vs 川崎F(14:05KICK OFF/国立
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F東京側プレビューはこちら

今にして思うと、2年前は地に足をつけ切れていなかったように思う。G大阪との決勝戦に進出した07年の事。クラブとして初めて目標をタイトルとした、その初年度。ACLで敗退し、J1リーグ戦でも可能性を失っていたという状況にあっては、ヤマザキナビスコカップに入れ込む気持ちもわからないではない。ただ、それにしても、選手たちのみならず、フロントを巻き込み、勝利に向けてクラブ一丸となった非日常的な演出は、結果論とのそしりを覚悟しつつ、マイナスの方向に出てしまっていた。

そんな過去があるだけに、今年の落ち着きぶりは07年の決勝戦と比較すると天と地ほどの差がある。選手たちは問わず語りに「いつもどおり」との言葉を繰り返し、平常心を強調。だからといって、もちろんこの試合の意味を低く見ているわけではない。タイトルをかけた大一番との認識を持ちつつも、普段の試合と同等のテンションで試合に臨もうとする姿勢を保ち続けているのである。

そんな川崎Fの朗報にけが人の復帰がある。その筆頭として名前を上げておきたいのが寺田周平だ。9月19日の浦和戦を前に負傷した寺田は1ヶ月半あまりのリハビリの末、ようやく戦線に復帰。10月29日の千葉とのサテライトリーグに出場し、ソツのないプレーを見せている。またその後、リバウンドもないまま試合に向けて調整を続け、この決勝戦に照準を合わせている。
この寺田の復帰について中村憲剛は「周平さんがもたらす落ち着きは不可欠。いるのといないのとでは全然違う」と歓迎の意を隠す事がなかった。またピッチ上でもプライベートでも親交の深い谷口博之は「ずっとフロンターレでやってきた人ですし、戻ってきてくれてよかったです。安心できるし、組んでても普通にやれました」と紅白戦で久しぶりに組んだボランチコンビについて振り返っていた。
出場するとすれば負傷以前からプレーしていたボランチが有力だが、関塚隆監督はどのような采配を振るってくるのか、注目したい。

また10月25日の広島戦を前に左足首を捻挫していた黒津勝も完全復活。「痛みはないです。行けといわれれば問題ない状態です」と復活をアピールしていた。

この2選手に加え、8月30日の清水戦で左太ももを負傷していた矢島卓郎も復帰。千葉とのサテライト戦こそ回避したが、等々力で行われた完全非公開での練習日にもゴムを使った負荷のかかるダッシュを繰り返し、痛みは全くないと話していた。そんな矢島は「出たいですね。使ってもらえるか分かりませんし、紅白戦での感覚もまだまだですが、でも出たいですね」と出場に向けて強い意欲を見せていた。

天皇杯2回戦山口戦、J1リーグ戦大宮戦、広島戦と3戦連続ゴール中(記録上は鹿島との再開試合でも2ゴールが記録されているが、実際にゴールしたのは中断前になるため連続ゴールには算入していません)と絶好調の鄭大世とポジションを争う立場にあるが、試合展開によってその起用の可能性は十分であろう。

ここに来て川崎Fが調子を上げている最大の要因は、ACL敗戦のショックをうまくモチベーションに転換できたという事だろう。J1リーグ戦で4連勝(鹿島との再開試合を含み、天皇杯山口戦を除外)中と波に乗っているのは、過密日程から開放された事により選手のコンディション維持がある程度計算できるようになった事が大きい。

振り返ればACLと平行して戦っていた今季は、関塚体制への移行後、内容の悪い試合が最も多く見られたシーズンでもあった。ひとえにACLを平行して戦う事の負担の大きさが影響していたのだが、そのACLで敗退した事が日程的な余裕をもたらし、チームはそれを力に変えている。そういう点で、川崎Fは完璧な切り替えをやってのけたと言っていいだろう。

今季すでに2度対戦しているF東京については、J1リーグ戦で戦ったときの印象と、ここ最近の戦いとに大きな変化はないという。そういう点ではある程度戦いのイメージはつけやすい状況にあると言える。多摩川クラシコとしても知られたこの両者の対戦は、今季は川崎Fの2戦2勝という結果が残っている。川崎Fの選手たちはそうした戦績を理由に油断するという事はなく、心理的にもうまくコントロールした状態で試合に臨んでいる。ちなみにこの両者の対戦は、点を取りあう派手な試合が多く、そういう点でいえば、見る楽しさを存分に感じられる試合となりそうである。

川崎Fにとってタイトル奪取はまさに悲願である。07年にタイトル獲りを宣言して今季が3シーズン目。07年以来再びめぐってきた戴冠へのチャンスに対し、選手たちは落ち着きながらも、強い気持ちを持って試合に臨もうとしている。

多くの犠牲を払ってたどり着いた決勝戦である。チームを支えてくれた多くの人への感謝の気持ちを込めて行われる試合はどのような結末を迎えるのだろうか。

以上


2009.11.02 Reported by 江藤高志
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