10月31日(土) 第89回天皇杯3回戦
京都 1 - 2 甲府 (13:01/西京極/2,812人)
得点者:21' 豊田 陽平(京都)、35' 金 信泳(甲府)、107' 片桐 淳至(甲府)
☆天皇杯特集
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天皇杯3回戦、京都対甲府は甲府に軍配が上がった。接戦というよりも甲府の勝者と呼ぶに相応しい戦いが目立った試合となった。
京都はこの試合、右から増嶋竜也、水本裕貴、森下俊の3バックを敷いた。中盤の右に角田誠、左に中谷勇介。ボランチにシジクレイ、中山博貴を置く。対する甲府は不動のメンバー。
京都は中山博貴が積極的に攻撃に絡みリズムを作ろうとした。そして膠着状態が続いた後の21分、京都がスコアを動かす。中央で柳沢敦がディエゴに落とすと、それに豊田陽平が前線で反応し裏に飛び出す。そこにディエゴからのパスが通ると、豊田はドリブルシュートを決めて京都が先制する。
しかし、これで「目を覚ました」(甲府・安間貴義監督)甲府が得意のパス交換を見せるようになる。林健太郎、藤田健、大西容平を中心に、特に右の杉山新を絡ませ、京都・中谷勇介のサイドで数的優位を作り得点の糸口を探る。そして35分、右サイドの杉山新から金信泳にボールが入ると、金はDFを一人かわして豪快に京都ゴールに突き刺し、甲府が同点とする。
その後も甲府のボール回しに翻弄される京都。特に攻撃時にサポートが遅いため距離感が悪く、パスの判断が遅れると孤立する場面が目立った。
後半、京都は4バックに戻し、中盤右に角田、左に中山、中央にシジクレイを置いた。
12分には右から金信泳からフリーのマラニョンに入るが、これをマラニョンが外し、京都も柳沢が粘ってキープし中央へ送ると、途中出場の金成勇が頭で合わせるも枠を捉えることができず、お互いに決め切れない。
だが試合のペースは甲府で、14分には金信泳が抜けだしGKと1対1になるなど見せ場を作った。だがスコアを動かすことはできず、試合は延長戦へ突入する。
延長前半終了直前、ゴール正面左、ペナルティアークの付け根の部分という絶好の位置で甲府がFKのチャンスを得る。しかし横に流して放ったシュートは壁に当たってしまう。そして延長後半2分、甲府に劇的なゴールが生まれる。左からクロスを入れると京都DFがヘディングクリアしたボールが、古傷を痛め退場した石原克哉の代わりに入った片桐淳至にこぼれる。片桐は迷いなく左足ボレーを打ち込むと、これが京都ゴール右隅に吸い込まれ、決勝点。甲府が京都を破り4回戦へコマを進めることになった。
試合後、加藤久監督は「一人一人の反応の遅さ、サポートの動き直しの遅さ」を指摘し、「コンディショニングの失敗」が大きな要因であるとした。
それに合わせて、サイドで数的優位を作られたこともポイントとなるだろう。90分の中で中谷勇介のサイドで多く攻撃の起点を作られた。中盤のディエゴ、中山博貴が守備に戻り切れない場面が多く、そのしわ寄せがサイドのディフェンスとなって表れた。逆に守備重視となると、大分戦でも見せたように、右サイドに入った柳沢敦が自陣深い所まで守備に入り、攻撃の回数が少なくなる可能性もはらむようになる。
攻撃に重きを置くなら、中山博貴とディエゴの攻撃を生かし、中谷勇介、森下俊、シジクレイらの高い守備連携や積極的にコミュニケーションをとるよう促す必要があるだろうし、逆に中山博貴らに高い守備意識を持たせ、守備の安定を優先させる手段もあるだろう。
京都の攻撃に加藤監督は、中山博貴を絡めての可能性を高く評価しているが、攻撃性と安定守備の確立、これは課題となるだろう。
以上
2009.11.01 Reported by 武田賢宗
J’s GOALニュース
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