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【第89回天皇杯3回戦 清水 vs 札幌】プレビュー:両チームとも結果も内容も求めたいガチンコ勝負。清水は自分たちのリズムを取り戻すことができるか(09.10.30)

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10月31日(土)第89回天皇杯3回戦 清水 vs 札幌(13:00KICK OFF/アウスタ)
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 リーグ戦で2連敗中の清水が、J2の札幌をホームに迎える天皇杯3回戦。チームの歯車が微妙にズレている清水にとっては、ここでひとつ天皇杯のゲームが入るのは、再調整をする意味でも良い機会となる。長谷川健太監督も「良いきっかけにしたい」と語っており、リーグ戦の残り4試合に向けても、もちろん天皇杯での優勝に向けても、内容と結果が求められるゲームとなる。

 というわけで、清水にとっては攻守両面で自分たちのリズムを取り戻すことが、この試合の大きなテーマとなる。「少し結果を急ぐあまりに、攻守において自分たちの形というのが崩れた部分はあったと思う。頭の中をクリアにして、もう一度自分たちのスタイル、自分たちのサッカーをしっかりと具現化できるかどうか」(長谷川監督)が、チーム全体として強く意識する部分だ。
 メンバー的にも少し変化はありそうだ。ベテランのヨンセンと伊東輝悦は、今回は休ませる見込みで、GKも山本海人ではなく西部洋平。前節のF東京戦で鼻骨を痛めた児玉新の代わりに、平岡康裕がセンターバックに入り、枝村匠馬もスタメンを外れて、藤本淳吾が先発起用される可能性が高い。
 中でもとくに活躍が期待されるのが、藤本だ。リーグ戦ではここ7試合2点目が取れていないだけに、攻撃の活性化というのもチームとして大きなテーマのひとつ。エースの岡崎慎司は高いパフォーマンスを維持しているが、中盤からのチャンスメークや得点が少ないことが課題になっており、ラストパスとフィニッシュの両面で藤本にかかる期待は大きい。本人も「だいぶ身体が動くようになってきた。ゴール前でアイデアを出して、1対1でもどんどん仕掛けて、自分としても結果を残したい」と意欲を燃やしている。
 もう1人注目したいのは、先発起用の可能性が高まっている永井雄一郎。なかなか体調が整わずに結果を出せない状況が続いていたが、このところ練習でも調子を上げてきている。彼が結果を出してきっかけをつかめば、リーグ戦の残り4試合に向けても、非常に心強い存在となるだけに、大いに期待したいところだ。

 清水の守備に関しては、クロスからゴールを決められるパターンが続いていることが気になるので、その修正ができるかどうか。また、それ以前に「自分たちの形でボールを奪えていない」(市川大祐)というのが大きな課題になっている。これも焦りが影響しているのか、ボールを奪いに行くときに個人で行ってしまう場面が多く、チームとして連動した追い込みができていないため、逆にそこを外されて、空いたスペースにボールを入れられ、守備にズレが生じてしまうという悪循環が見られる。ここは選手全員が、良かった時の連動や感覚を思い出せるかどうかがポイントになるだろう。
 守備で自分たちのリズムを作れず、先に失点してしまうと、攻撃にも焦りが生じる。無理な縦パスが多くなって簡単にボールを失っているというシーンも目立って、ここでも自分たちのリズムが出ないという悪循環に陥ってしまう。そのため、F東京戦を出場停止で休んだ本田拓也も「速い攻めができないときは、しっかりつないでボールを落ち着かせたい。バックパスを入れても良いからマイボールの時間を増やしていけば、自分たちのリズムになると思う」と語り、速攻と遅攻のメリハリをつけることを強調している。

 一方、J2で7位の札幌は、すでにJ1昇格の可能性が消えているため、今は来季に向けてどれだけチームのベースを積み上げていくかがテーマとなる。その意味では、ここでJ1でも上位の清水と戦えることは大きな試金石となる。石崎信弘監督も、前節・仙台戦の後に「次は天皇杯、リーグ戦は残り4試合、来年に向けて新たにチャレンジしていきたい」と語っており、自分たちのサッカーで思い切り清水にぶつかってくるはずだ。
 メンバー的には、インフルエンザに感染した選手たちは戻ったが、激戦のJ2で故障を抱えている選手も多く、少し変化はあるかもしれない。だが、現状のベストなメンバーでアウスタに臨んでくることになるだろう。
 その中で清水がとくに警戒しているのは、1トップのキリノ。「非常にスピードがあるし、1人で行ける選手」と長谷川監督も実力を認めており、J2で18得点(得点ランク5位)を決めている力は注目に値する。
 また、昨年J1で対戦した札幌とはまったく違って、今年のチームは石崎流に前からプレッシャーをかけてくるので、そこで清水が慌ててしまうと、また攻撃のリズムが出ないという状況に陥りかねない。したがって、清水が札幌のプレスをどう『いなす』かというのも注目点となるだろう。

 両チームとも、当然結果がいちばん重要だが、内容も欲しいという意味で同じ立場。どちらが自分たちのサッカーをピッチ上でより良く表現し、それを結果に結びつけられるか。そこが非常に楽しみな一戦となる。

以上

2009.10.30 Reported by 前島芳雄
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