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【第89回天皇杯3回戦 大宮 vs 仙台】プレビュー:ACL出場権を目指して!仙台を迎え、大宮にとっては負けられない一戦。(09.10.30)

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10月31日(土)第89回天皇杯3回戦 大宮 vs 仙台(15:00KICK OFF/NACK)
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J1リーグ戦第30節まで終えた現時点で、大宮の順位は15位。残留圏ギリギリの順位ではあるが、前節浦和戦に勝利(3-0)したことにより16位柏との勝点差を9にまで開くことが出来た。残りが4試合であることを考えると最大で積み上げられる勝点は12。つまり、柏が3勝1分以上で、大宮が全敗の場合勝点が最終的に並ぶことになるが、得失点差で大きく引き離しており(大宮が-6、柏が-21)、どちらにせよひっくり返されることは現実的ではない、と捉えることが妥当だ。
当面の残留争いからほぼ解放されたとなると、もう一度シーズン当初の目標に立ち返ることができる。当初の目標とは「ACL出場権を得ること」。リーグ戦で3位以内に入ることはもはや不可能なのだから、天皇杯優勝を本気で目指さなくてはならない。「天皇杯は権威ある大会。トーナメントで上を目指したい」とい張外龍監督は、選手たちに伝えているという。

というわけで、当然のことながら大宮は本気の布陣でこの仙台戦に臨む。若干の変更点は、浦和戦半ばから違和感を訴えていた藤本主税が欠場し、そこにはドゥドゥが起用される見込みであること。左サイドには内田智也が起用されるであろう、ということの2点だ。メンバーは若干変わるが、ここまで試したことのない組み合わせでもなく、問題なく戦うことが出来そうだ。

大宮と同じく対戦相手の仙台も4−4−2システムを採用。攻撃のスピードとセンターバックのフィジカル、サイドを使った攻撃が特徴のチームだ。張監督が勝負のポイントと見るのが「サイドの攻防」だ。「2トップとサイドと1ボランチの5人で攻撃にかかってくる。うちは切り替えの早さとサイドを使って速く攻めたい」と話している。仙台は、J2最少失点であるだけでなく、2位の得点を誇る巧守にレベルの高いチームであり、「J1の中にいれたと仮定しても中位くらいのチームだろう」と張監督は気をひきしめている。さらに、仙台は9月13日以来8戦負けなしと好調を維持している。天皇杯2回戦ソニー仙台戦とはわけが違う、難しい試合になりそうだ。

J2で昨季まで戦っており、仙台を良く知る石原直樹は印象をこう話す。「守備が堅く、サイドバックが積極的に攻撃してくる。サイドバックのウラのスペースをいかに使うかだと思う。ボールをとったら速く前につけるという今までどおりのことを(中盤、守備の選手には)してほしい」対戦相手によっては、サイドバックが前に出てこないこともあるが「そうなったら相手の攻撃力が出ないから」とその際のことは心配していないようだ。石原は個人的にもこの仙台戦に強い思いがあるようで、「去年までやってたJ2のチームと、この大宮が、それと自分自身がどれくらい通用するのか試したい」と、試合を楽しみにしているようだ。

大宮にとって、心配な一面もある。それは「好ゲームの直後の試合は良くない試合をしてしまうこと」と張監督は苦笑気味だ。確かに、今季一度しか連勝はないだけでなく、たとえば鹿島に3-1で勝利した次の清水戦で1点もとれず0-1で敗戦し、京都に3-1で勝利した後のG大阪戦などはあっさり4失点している。今回でいえば、直前の浦和戦は、ダービーを会心の3−0で制し、攻撃陣だけでなく約3ヶ月ぶりの無失点と攻守共に手ごたえを得られた試合だった。それだけに、この仙台戦では…と危惧してしまうが、そのジンクスは乗り越えたいところ。前の試合で得た自信を、この試合で更なる力に変えることができるかどうかは、今後のチームの成長にも関わることのはずだ。
シーズン当初の目標に少しでも近づき、さらには来季も見据える。その第一歩とこの仙台戦はなるだろうか。

以上
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