10月31日（土）第89回天皇杯3回戦 磐田 vs 鹿体大（13:00KICK OFF/ヤマハ）
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先週末の第30節でJ1残留を決めた磐田は、天皇杯3回戦で鹿屋体育大学と対戦する。
磐田にとっては、2回戦の高知大学（2-0で勝利）に続く、学生相手の公式戦。すんなりと勝って、4回戦へ駒を進めることができるか注目される。
J1も残すは4試合。現在11位と中位に沈む磐田にとっては、当面の目標である『一桁順位』を目指すうえでも、弾みをつける内容にしたいところだ。

高知大学戦では勝利こそ手にしたものの、格下ともいえる学生相手の試合に、選手の多くが「やりずらさ」を口にし、その内容は低調だった。もちろん、前田遼一、駒野友一、イ・グノと主力である代表組の不在が影響したことは確か。だが、それ以上にチームとしての拙い試合運びが目に余った。
中盤と前線の連動はチグハグで、とくに前田とイ・グノの代わりに2トップに入ったカレン・ロバートと萬代宏樹がブレーキ。日韓代表FW不在を改めて大きく感じさせる結果となった。

リーグ戦では得点を量産する前田とイ・グノに頼り過ぎのがあるだけに、天皇杯ではチームの底上げを図る意味でも、他の選手のアピールを期待したい。だが、前戦を踏まえて柳下正明監督はどんな采配を見せるのか。絶好調の前田は前節の名古屋戦でもハットトリックの大活躍で、得点ランクもトップ（18ゴール）。それでも、同じく代表組の駒野とともに今季はリーグ戦フル出場と出ずっぱりなだけに、可能なら休養を与えたいはず。悩ましい選択は、勝負のポイントとも言えるかもしれない。

一方で、中盤では第29節の鹿島戦で10試合ぶりに復帰し、ここ2試合リーグ戦で途中出場の上田康太が、『完全復帰』に向け、先発の可能性も。アイデア不足だった中盤に、上田が変化を付けることができれば、攻撃のバリエーションは増すはず。
そして、前節の名古屋戦でリーグ戦7戦ぶりのベンチ入りを果たした42歳のベテランFW中山雅史に出場機会が訪れるかも楽しみなところ。2回戦の高知大学戦では、残り時間が少ないところでの途中出場だったが、前線で活発な動きを見せ、スタンドを沸かせただけに、展開次第では出場のチャンスも巡ってくるだろう。

とにかく磐田としては、高知大学戦で苦戦した要因を踏まえ、早い時間のゴールで相手の出鼻を挫きたい。スコアレスの時間が長く続けば続くほど、相手に勇気や自信を与えてしまい、思わぬ結果を招き兼ねないだろう。

対する鹿屋体育大学（九州大学リーグ1部）は、2回戦でJ2の徳島を逆転で下した勢いのまま、磐田に挑みたいところ。徳島戦では、先制されながらも、すぐさま同点に追いつくと、その後も2点を加えて、3得点と破壊力を見せた。ゴールはいずれも1年生アタッカー桃井宏和によるもので、桃井のプレーには注目。番狂わせを起こす意味では、磐田同様立ち上がりがポイントで、失点を最小限にとどめてチャンスをうかがいたい。

以上