10月31日（土）第89回天皇杯3回戦 新潟 vs 横浜FC（15:00KICK OFF/東北電ス）
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新潟の天皇杯ホーム初戦は、昨年と同じ横浜FCが相手だ。FW曹永哲にとっては昨季まで所属した古巣との初対戦になる。持ち味のスピードを生かしたプレーで、成長ぶりをアピールする。
J2下位に低迷する横浜FCは、天皇杯に照準を合わせてモチベーションを高める。

「楽しみです」。曹はホームに古巣を迎える1戦の感想をこう話した。同時に「ゴールを決めたいです」とも。リーグ戦ではここ2試合、後半途中から出場。この試合も流れを変えたい場面で登場する可能性が高い。2試合とも得点こそないが、「調子はいい」。体の切れ、ボールを持って上がるスピードに手応えを感じている。
FIFA U-20ワールドカップ エジプト2009に韓国代表として出場し、ベスト8入りに貢献した。代表招集のため8月下旬から約1カ月半、新潟を離れた。その間にペドロ・ジュニオールがG大阪に移籍した。システムも4-4-2に変更されていた。「4-4-2は古巣でもやっていたので分かっている。FWで起用されるようならペナルティーエリアの中で勝負したい」。ペドロ・ジュニオールがいない今、チームでは貴重な自力突破型。スタメンはもちろん、途中出場でも自分の特徴を出すことに変わりはない。

持ち味を発揮することの大切さを教えてくれたのは、横浜FC・三浦知良だった。「周囲を気にし過ぎずに、自分のいいところで勝負しろ」、「自信を持て」。横浜FC在籍時に受けたアドバイスを今でも大切にしている。三浦は欠場が濃厚で、対戦はできそうにないが、「いいプレーをみせたいです」と、教えを形にすることが恩返しだ。

昨年の天皇杯では4回戦で新潟と横浜FCが対戦し、2-0で新潟の勝利。曹はFIFA U-20ワールドカップ エジプト2009アジア予選に招集され不在だった。今年はリベンジを狙う古巣を迎え撃つ立場。「不思議な感じです」と笑う。新潟はリーグ戦2連敗中だけに、雰囲気を変えるためにも文句なしの勝利が欲しい。「まずシュートを打つ」。古巣相手に気持ちを前面に出す曹が、チームの起爆剤になる。

横浜FCは2回戦で熊本をPKで下した。直近のリーグ戦ではC大阪に0-3で敗れるなど、公式戦は勝利と敗北が交互にやってくる状態だ。FW安孝錬を軸に攻撃陣はバイタル付近から積極的に仕掛けてくる。守備はコンパクトだが、センターバックの組み合わせが一定しないなど、細かな連係に不安要素もある。立ち上がりにしっかりとしたディフェンスでリズムをつくり、攻撃のチャンスをうかがいたいところ。先制点を奪えば、自分たちのペースになる。

逆に新潟は早い時間帯での先制、ダメ押しと得点を重ねることがテーマ。J１リーグ戦2連敗中とはいえ、その２試合での失点は2と守備は大きく崩れたわけではない。早い段階でペースをつかんで押し切る展開が理想だ。

要所でのミスが主導権争いのカギになる。

以上


2009.10.30 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）