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【J2:第47節 東京V vs 福岡】レポート:勝負を分けた攻撃力の差。東京Vが3連勝を飾る。(09.10.26)

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10月25日(日) 2009 J2リーグ戦 第47節
東京V 1 - 0 福岡 (15:03/味スタ/4,133人)
得点者:33' 河野広貴(東京V)
スカパー!再放送 Ch185 10/26(月)13:30〜(解説:遠藤雅大、実況:田中毅、リポーター:藤田大介)
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「3連戦の3試合目ということで、一番気にしたのはフィジカル的な部分」。松田岳夫監督が話したように、過去2戦と比較すれば、前へのパワー、攻守の切り替えなどの部分で東京Vが迫力に欠けていたのは否めない。しかし、それでも、東京Vは「らしさ」を感じさせる立ち上がりを見せて、試合の主導権を握った。

4−4−2のフォーメーションに囚われずに、流動的にポジションを入れ替えながらボールを回すのは東京Vの特長のひとつ。河野広貴とレアンドロがトップ下のような位置へ移動し、両サイドバックが高い位置取りでサイドのスペースを埋める。全体のバランスを整えるのは土屋征夫と服部年宏。そして、柴崎晃誠が攻撃の起点となるパスを配る。少ないタッチでリズミカルに回すパス。そのパスワークにアクセントを加える河野のドリブル。福岡の守備陣に的を絞らせずに軽快にボールを回していく。

「ヴェルディが少しゆっくり来たことに対して合わせてしまって、それで入り方がぼけてしまった」とは篠田善之監督。しかし福岡も、特長である守備をベースにした戦いに変わりはない。中盤でボールを握られるものの粘り強くボールを追いかけ、ブロックを作って縦にボールを入れさせない。そして15分を過ぎたあたりから、攻撃から守備への切り替えが遅れ気味の東京Vの中盤のスペースを使って前へ進む。ここからは福岡の時間帯。田中佑昌のスピードをポイントにしながら、久藤清一、黒部光昭、高橋泰らで攻撃の形を作り出す。

そして、やがて試合は膠着状態へ。丁寧にボールを回し、ドリブルを仕掛け、福岡の守備に穴を開けようとする東京V。ボールホルダーに対してプレスをかけ、最終ラインで駆け引きをしながら東京Vの圧力をかわす福岡。試合は我慢比べのような展開で進んでいく。
そんな試合の均衡が破れたのは33分。レアンドロからの縦パスを受けた河野がドリブルでペナルティエリアへ。最後はDFに当たってこぼれたボールを再び拾って左足を一閃。混戦の中を抜けたボールがポストに当たってゴール内へと転がった。8月5日の札幌戦を最後に前半を無失点で凌ぎ続けていた福岡の堅守を破ったゴールだった。

この先制点が全てだった。立ち上がりから仕掛けてゴールを奪うのが東京Vのスタイル。前半を無失点で折り返し、相手に疲れが見えたところで一気に勝負を仕掛けるのが福岡のパターン。両者の戦いは、どちらが先制点を奪うかで試合の行方は大きく変わると見られていたが、その1点を奪ったのは東京V。そういう意味では、この時点で勝負は決したと言っていい。
後半は、立ち上がりから猛攻を仕掛ける東京Vの攻撃を凌いだ福岡が、途中出場の中島祟典のサイドからの突破と、同じく後半からピッチに登場した大久保哲哉の高さを活かしてリズムを掴んだがゴールは奪えず。最後の最後に放った岡本英也のシュートもクロスバーに嫌われた。そして試合終了のホイッスル。東京Vが1−0で勝利し3連勝を飾った。

それぞれの特長が明確に現れた試合は、ゲームスタッツを見ても分かる通り、どちらに転んでもおかしくない試合だった。篠田監督も「大きな差はなかったと思う」と試合を振り返る。
しかし、攻撃力という点においては、東京Vと福岡との間には大きな差があったことは間違いない。この日は1得点に終わったが、ひとつのボールにフィールドプレーヤー全員が関わり、人もボールも動かしながら前へ出る東京Vの攻撃は分厚く、常に得点の匂いを醸し出していた。翻って福岡の攻撃は、出し手と受け手で作り出す単発的なもので、組織として崩したシーンは少なく、攻撃の厚み、得点の可能性、という意味では、東京Vに大きく遅れを取っていた。その差が、この日の勝負を分ける最大の要因だったと言える。

さて、今シーズンも残る試合は4。互いにJ1昇格の可能性はないが、それでも戦うべき相手は目の前にいる。そして、その戦いを制することが自分たちの成長につながる。
「残りの試合を無駄にせずに成長できるように頑張ります。そして、全部勝って今シーズンを終わりたい」(河野)。
自分のために、チームのために、そしてチームを支える全ての人たちのために、戦いは、まだまだ続く。

以上

2009.10.26 Reported by 中倉一志
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