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【J1:第30節 京都 vs 大分】レポート:京都が一人少ない劣勢の中で、林丈統の値千金のゴールで同点に持ち込む。勝負の非情さが西京極を包む。(09.10.25)

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10月24日(土) 2009 J1リーグ戦 第30節
京都 1 - 1 大分 (19:04/西京極/14,852人)
得点者:6' 高橋大輔(大分)、21' 林丈統(京都)
スカパー!再放送 Ch185 10/26(月)10:30〜(解説:増田忠俊、実況:田中雄介、リポーター:和田りつ子)
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大分は右サイドバックの坪内秀介をベンチスタートにし、崔正漢を2シャドーの一角に据えた。迎え撃つ京都だったが、そのフォーメーションは非常に流動的だった。

安藤淳が千葉戦で負った足の甲のケガで欠場、角田誠が出場停止、「ボランチをやる選手がいなかった」(加藤久監督)ため、李正秀がボランチに入る。ただし、相手の2シャドーの攻撃状況では柔軟にディフェンスにも入る形だった。中盤では中山博貴が右サイドだったが中央にも何度も顔を出し、左サイドのディエゴも同様に中央にポジションをとることが多かった。それに合わせ、左サイドバックの中谷勇介は積極的に前に守備に入り、その後ろの空いたスペースは李正秀がケアしていた。こうして京都のフォーメーションは個々の判断が問われるものとなっていた。

先制したのは大分。6分、京都の右サイドで金崎夢生が前を向くと、高橋大輔が後方から飛び出す。金崎がこの高橋にパスを出すと、高橋は豪快に右足を振り抜き京都のゴールネットを揺らす。この大一番で京都は先制されてしまう。

そして、さらなるアクシデントに京都は襲われる。12分、大分陣内で李正秀が、速攻を仕掛けようとした相手を倒し警告を受けると、2分後の14分には足の裏を見せてタックルをしたためまたも警告。退場を宣告される。残り76分、しかも1点リードされている状況で京都は10人の戦いを強いられる。

追い詰められた京都を救ったのが21分、林のゴールだった。京都が自陣でボールを奪うとシジクレイにつなぐ。するとシジクレイがロングフィードで左サイド裏へ抜ける林へ。林がこのパスを一発のトラップでDFを置き去りにするとそのまま斜めにドリブルで中央に切込みシュート。大分ゴールネットを揺らす。京都、同点に追いつく。

その後は終始大分にペースを握られた京都。前半は家長昭博、金崎に左サイドを攻め立てられる。しかし、中央でしっかりと跳ね返し、大分に隙を見せなかった。
後半も、大分はフェルナンジーニョ(54分)を投入し中盤でアクセント加え、さらに左サイドに坪内を入れて(58分)、深谷友基、藤田義明の二人を残し、残り全員で圧力をかける。だが、京都も柳沢敦が右サイドバックまでカバーする働きを見せるなど集中高く守り抜く。そして、タイムアップ。数的不利の中、京都が大分の反撃を抑え込み、勝点1を掴み取る。と同時に、ここで、大分の今季16位以下が決まった。

悲しみ、喜び。今節ほどこの二つの感情が入り混じった試合もないだろう。
京都は林が今季のリーグ初ゴールを挙げた。得点表を見て「当たり前だけど、自分のところが『0』だった。早く『1』にしたいと思った」という思いが結実し、しかも、10人の京都を救う値千金の同点ゴール。それだけではない、裏へ抜ける林の良さ、それを存分に表現したゴールだったのである。素晴らしい、の一言だろう。
ディフェンスをみれば、今節、大分のオフサイドは4つ。10人という劣勢の中ディフェンスラインをコンパクトに保とうとした結果である。このディフェンス陣の集中力も評価されてしかるべきだろう。
だが、大分側から見れば、この試合結果は悲しみ以外にないだろう。

京都に一人退場が出る、しかも京都の守備の中心選手である李正秀、彼がピッチを去り10人対11人の戦いとなったことで試合の緊張感は異常に増したのは事実だろう。先制した大分が圧倒的有利で、守り切ればまだ可能性を残すことが出来たのである。だが、先制した大分を極限までナーバスにさせたのが京都・林の、自身を「ホッと」させる嬉しい今季初ゴール。どこまでも皮肉な内容に勝負の非情さを強く感じさせた。

最後に、今節の入場者数は14852人で多くのお客さんに足を運んで頂いた。14000人を超えたのは3節のG大阪戦以来。柳沢も「今日はこれだけ人が入ってくれて(一人少ない苦しい状況でも)勝点3をプレゼントしたかった」と口にしており、選手のモチベーションにもなったはずである。多くのお客さんの声が、今日の試合を盛り上げた大きな要因の一つであることは間違いだろう。
次の西京極は天皇杯3回戦。J2で昇格争いを演じている甲府との一戦、こちらの試合もまた、見逃せない一戦となる。

以上

2009.10.25 Reported by 武田賢宗
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