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【J2:第47節 栃木 vs 徳島】レポート:攻撃力が守備力を上回れず。見せ場の少ない試合はスコアレスドローで決着。栃木と徳島は勝点1を分け合った。(09.10.25)

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10月24日(土) 2009 J2リーグ戦 第47節
栃木 0 - 0 徳島 (13:03/栃木グ/2,618人)
スカパー!再放送 Ch181 10/26(月)07:30〜(解説:セルジオ越後、実況:飯島誠、リポーター:萬代裕子)
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ミックスゾーン(取材エリア)でレオナルドを呼び止めると、先ず大きなため息をつき、一呼吸置いてから力のない声で言った。
「シュートを打ち切れない時、力が入ってしまった時があった。もう少しゴール前で冷静にプレーしないといけない」
後半開始から僅か10分間で4本。レオナルドは立て続けにシュートを浴びせたが、徳島ヴォルティスゴールを割れなかった。チーム全体として栃木SCは12本のシュートを打ったが、決定機はたった2回だけ。好機の数を増やすことでゴールを奪う確率を上げたかったが、その数が2回では得点力に乏しいチームがゴールをこじ開けることは容易ではない。対する徳島も決定機は1回。互いに見せ場を作れず、試合を動かすのは難しかった。

前節のコンサドーレ札幌戦後、ピリッとしない試合をしたことでネガティブな部分を松田浩監督に刺激された栃木。試合開始早々から選手は躍動する。8分にはレオナルドが左サイドを突破し、逆サイドから中へ絞り込んだ岡田佑樹へラストパス。岡田はフリーで左足を振り抜くも、シュートはGK上野秀章の正面を突いた。絶好機を逸しても栃木の勢いは衰えない。レオナルドと崔根植の2トップ、岡田と河原和寿の両ワイドが良好な関係性を作り、ダイレクトプレーなどからゴールに迫った。ただし、なかなかシュートに持ち込めなかった。

栃木の素早い攻守の切り替えに戸惑った徳島は攻撃の形を見出せない。前線の羽地登志晃にロングボールを供給するだけの単調なサッカーに陥る。押し込められた展開が続いた徳島だが29分、柿谷曜一朗の左クロスに石田祐樹が頭から飛び込んだあたりから盛り返し、栃木のクリアボールからシュートを打つが、こちらもゴールは遠かった。

ボールを握り、イニシアチブをとったわりにはシュートを打ち切れない前半を終えた反省を、栃木は後半に活かす。レオナルドのシュートを口火にゴールへの高い姿勢を見せ、連続して徳島ゴールへと襲い掛かり、迎えた56分。河原が鴨志田誉のサイドチェンジを受け、左から中央にカットインしてミドル。強烈なシュートは枠を捕えるが、無情にもポストに弾かれた。この試合、最大の決定機を逃す。

徳島も55分、青山隼の右クロスから羽地がヘディングシューを繰り出すが、ここはGK柴崎邦博がビッグセーブ。セカンドボールに石田が詰めるも、再びGK柴崎の俊敏な反応に阻まれた。その後、栃木は左サイドを軸に攻め立て、徳島は徳重隆明の途中投入が実ってリズムを生み出したが、両者とも最後まで堅い守備を攻め崩せなかった。攻撃力が守備力を上回ることなくスコアレスドローで決着。栃木はJFL時代から続いたグリスタでの対徳島戦(当時は大塚FCと大塚製薬)の連敗を4でストップさせたが、またしてもホームで勝ち切れなかった。

2試合連続ドローに終わった徳島。「ブロックを作りながら攻撃の質を上げないといけない」と青山は話し、札幌戦から3試合連続無失点の守備には手応えを感じつつ、守備に比重が置かれることで前へのパワーが不足してしまうことには一抹の懸念を抱く。美濃部直彦監督も試合内容は厳しくとも0に抑えた守備を讃えつつ、「速いサイドチェンジ、トップに起点を作る、バイタルエリアを狙いながらサイドからクロスを入れる」作業のクオリティを上げていかないと、栃木が構築したような守備ブロックを打破できず、順位も上がっていかないと、攻撃のクオリティを課題に挙げた。目標とする上位進出には失点数がリーグで3番目に少ない堅固な守備に加え、攻撃面での工夫が求められる。

「締まっていた。立ち上がりから素晴らしかった」と、サッカー選手としての原点である「倒れるまで走り切る覚悟」を、前節とは異なる強いメンタリティを、立ち上がりから選手が見せてくれたことには賛辞を送った松田監督。しかし、得点力不足は相変わらず深刻で、その打開策として「決起集会」などを挙げたものの、具体的な方策が見つからずに渋い表情を浮かべた。良質なトレーニングを入れるなど、あらゆる手を尽くしているが、攻撃面での課題は改善されない。

が、残り4試合での勝利を諦めるわけにも、投げ出すわけにもいかない。苦戦を強いられても応援を続けてくれるサポーターがいるからだ。松田監督は「サポーターに与えられるだけでは駄目。ギブ&テイクの関係を築かないといけない」と言う。つまり、熱い声援には、勝利で応える。残された試合数と時間は限られているが、サッカー選手として4戦全勝する義務を果たし、歓喜を提供できる権利を行使して欲しい。サポーターのために、自分のために、そして栃木のために。

以上

2009.10.25 Reported by 大塚秀毅
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