10月25日（日）J1 第30節 浦和 vs 大宮（15:00KICK OFF/埼玉）
スカパー！生中継 Ch182 14:50〜（解説：川本治、実況：八塚浩、リポーター：朝井夏海/長友美貴子）
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浮上と下降を繰り返しながら、残り５試合の段階で８位に付ける浦和。ここまで決して期待された成績を残せているわけではないが、現段階でAFCチャンピオンズリーグ出場圏内の３位Ｇ大阪とは勝点４差と、上位陣と大きな差があるわけでもない。一方、そんな宿敵との対決に燃える15位大宮は、現在Ｊ２降格圏内の16位柏と勝点６差。こちらも決して予断を許さない状況なだけに、このダービーでの勝利は今後の戦いに向けても重要なモノとなる。

天皇杯で地域リーグ所属の松本山雅に敗れた浦和だったが、リーグ前節の新潟戦ではエジミウソンの電光石火のゴールを守り切って勝利を収めてみせた。天皇杯でのインパクトが強かっただけに、マイナス面ばかりが目に付く状況だが、リーグ戦に限れば最近５試合を４勝１敗、さらに２連勝中ときっちりと結果を残している。新潟戦での戦いについても、フォルカー フィンケ監督は「試合開始からうちの全ての選手が素晴らしかった」とチームの戦いぶりを絶賛してみせた。

そんな浦和ではあるが、今節はエースのエジミウソンが出場停止。リーグ戦３試合連続でゴールを挙げていたブラジル人ストライカーの欠場が痛いのは間違いないだけに、今節は戦線復帰から徐々に試合を積み重ねている田中達也や、指揮官からの揺らぎなき信頼を受ける原口元気らの活躍に期待がかかるところだ。攻撃面で勝利への活路を見出したい大宮を前に、浦和が誇る二大ドリブラーが躍動するようだと、試合の流れは一気にホームチームへと傾くことになるだろう。

これに対する大宮も前節、優勝争いを繰り広げる川崎Ｆに敗れはしたものの、大きな手応えをつかんでいる。「１試合、１試合の危機感を前面に出してくれるようになった」「ラファエルがいろんなオプションとして機能するようになった」「上位のビッグクラブと戦うときに、今までのようにビビらずにやった」と張外龍監督がチームの収穫を語ったように、迎えるダービーマッチでも万全の態勢を整えてくることが予想される。何よりこの試合で勝利を収めることになれば、今年の浦和相手にリーグ戦での勝ち越し（前回対戦は、第１３節１-１と引き分け）が決まることも、ひとつのモチベーションになるはずだ。

終盤戦を迎えて勝負強さを取り戻しつつある浦和と、リーグ戦３試合ぶりの勝利を手にしたい大宮。同じ埼玉県に拠を構える両チームの激突の末に、両雄間での今年の覇権をつかむのは果たしてどちらになるのか。また１ページ刻まれることになるさいたまダービーの歴史。順位争いを楽しむとともに、ぜひ多くのサポーターにその証人となってもらいたい。

以上