本文へ移動

今日の試合速報

国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋
国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第47節 東京V vs 福岡】プレビュー:輝きを取り戻しつつある東京Vと、安定感が増してきた福岡のぶつかり合い。前半の戦い方が勝利の行方を左右する。(09.10.25)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
10月25日(日)J2 第47節 東京V vs 福岡(15:00KICK OFF/味スタ
スカパー!生中継 Ch184 14:50〜(解説:遠藤雅大、実況:田中毅、リポーター:藤田大介)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------

 東京Vが輝きを取り戻しつつある。10月18日、松田岳夫新監督に率いられたチームは水戸を2−0で一蹴。続く岡山戦でも、開始早々の1分に先制点を挙げると、その後も攻撃の手を緩めずに35分に加点。岡山に反撃の隙を与えずに2連勝を飾った。松田監督が取り組んだのは「ゴールを目指すための守備」。プレーのつながりを重視することで、チーム本来の力が発揮されるようになった。
 厳しい経営環境、不本意な今シーズンの成績、目標であるJ1昇格の可能性は消え、天皇杯にも敗れた。しかし、松田監督は言う。「選手の力を最大限発揮させること、それが今、自分に与えられた使命」。そして、選手たちも目の前の試合に全力を尽くす姿勢を見せる。東京Vの戦いはまだ終わっていない。

 過去2戦の戦い方が示しているように、東京Vに生まれた著しい変化は、前への意識の高まり。技術の高さと、パスワークの上手さは、以前から定評のあるところだったが、そこへ前へのパワーが加わったことで、緩急の変化と厚みのある攻撃が生まれた。そして、後方からボールを追い越していく動きも加速。相手がボールホルダーに喰いついてくれば、その後ろにあるスペースを陥れ、構えれば、ラインの間に入り込んで軽快なリズムでボールを繋ぎ、あるいはスピードのあるドリブル突破で相手の守備網を切り裂いていく。その多彩な攻めを止めることは容易ではない。

 攻撃の中心は右サイド。最前線から中盤まで河野広貴が自由に動き回り、開けたスペースへ永里源気が入り込み、さらには、福田健介が後方から積極果敢に駆け上がる。特に、前を向いたら積極的に仕掛ける河野の動きは常に危険な香りを漂わす。そうした攻撃の駒を動かすのがボランチの柴崎晃誠。そして、土屋征夫、服部年宏の両ベテランが、気の効いたポジショニングで全体のバランスを維持。守備面でも相手につけいる隙を与えない。「守備からチーム作りをスタートした中で、いい形で流れている気がする。得点についても、後半少しバテたところでリズムを作っていければ、さらに勝ちを積み上げていけると思う」と松田監督は手応えを話す。

 一方、福岡もまた、自分たちのために、チームのために、そしてサポーターのために戦いを続ける。J1昇格を唯一の目標に掲げながら、一度も昇格争いに加わらないままに、その可能性をなくした今シーズンは、不完全燃焼そのもの。しかし、目の前の戦いに全力を尽くす姿勢に変わりはない。「これでサッカーが終わるわけじゃない」。大久保哲哉の言葉はチーム全員の思いを代表する。
 第3クールに入っての成績は5勝4分3敗。まだまだ満足のいくものではないが、それでも確実に前進を続けて現在は2連勝中。安定した戦い方が出来始めたことに、選手たちは少しずつ手応えを掴んでいる。東京Vとの対戦でも、勝点3を土産にして福岡に帰るというのが選手たちの共通の思い。福岡のチャレンジに終わりはない。

 福岡に安定感が感じられるようになってきたのは、まずは守備から入って前半を無失点で折り返す戦いが定着してきたことによる。第32節の札幌戦を最後に前半での失点はなく、第3クールに入ってからの失点は9。現在は6戦負けなしだが、その間、僅かに1失点しか喫していない。高い位置から仕掛けてくる相手に対してラインが下がり気味になるという課題はあるが、しっかりと跳ね返せるようになったことで、押し込まれた際の慌ただしさがなくなってきた。互いの力を比較すれば、東京Vにボールをポゼッションされる時間帯が多くなることが予想されるが、粘り強く守りたいところだ。

 その一方で、この6試合で4得点しか挙げられておらず、攻撃面では相変わらず課題を抱えている。互いの距離感が広いためにパスワークにリズム感がなく、ボールを追い越す動きも少ない。ベテラン久藤清一のセンスと、攻撃の選手のイマジネーションに頼らざるを得ないのが現状だ。しかし、FW陣には、大久保哲哉をはじめ、高橋泰、黒部光昭ら実績のある選手や、心境著しい田中佑昌が控えており、ポテンシャル自体は高く、それをどうやって試合の中で活かすのかが、引き続き試される試合でもある。互いの連携を高めるためにも、コンパクトなゾーンを維持したいところだ。

 そんな両者の戦いの行方を左右するのは前半の戦い方か。立ち上がりから仕掛けてゴールを奪うことで主導権を握りたい東京Vと、まずは前半を無失点で過ごすことでリズムを掴みたい福岡。対照的な戦い方をする両チームが、どんな立ち上がりを見せるかに注目したい。

以上

2009.10.24 Reported by 中倉一志
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/08/01(木) 12:00 Jリーグ審判レポート(シンレポ!)審判の舞台裏 #5「VARトレーニングに突撃取材!」