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【J2:第47節 仙台 vs 札幌】プレビュー:ホーム連勝を続け、まずは昇格を確実なものにしたい仙台。来季を見据えつつ、現時点でも十分な戦闘力を持つ難敵札幌を迎え、試練の一戦。(09.10.25)

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10月25日(日)J2 第47節 仙台 vs 札幌(12:30KICK OFF/ユアスタ
スカパー!生中継 Ch180 12:20〜(解説:鈴木武一、実況:松尾武、リポーター:村林いづみ)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第44節第45節第46節第47節第48節
仙台○1-0 横浜FC△1-1 鳥栖○2-0 草津札幌水戸
※J2リーグ戦は上位5位以内に位置するクラブの試合結果および次節対戦相手を掲載しています。
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「選手って意外と、そういうのは考えないものなんです。むしろ、皆さんが考えた上での報道を見て、なるほどなと思うような感じ」。 23日の練習後、取材陣から昇格ラインとなる勝点について質問を受けた千葉直樹はこう答えた。
 ならば仙台vs札幌のプレビューを前に、少しばかり真剣に「昇格ライン」を考えてみることにしよう。

 現時点で4位の甲府が、残り5試合全勝によって得られる最大勝点は、(現在の勝点)88+(残り5試合×勝点3である)15=103ということになる。となると現在勝点93の仙台は、得失点に関係なく勝点で確実に3位以内を決めるために、11が必要になるのか。
 ところが、実は必要な最低勝点は11ではない。
 第49節に甲府対湘南のカードがある以上、甲府が全勝するということは、自動的に湘南が少なくとも1敗を喫することになる。そうなれば、もし湘南が甲府戦以外を全勝で乗り切ったとしても、湘南が得られる最大勝点は(現在の勝点)90+(残り5試合を4勝1敗で終えることによる)12=102。ということで甲府対湘南の直接対決で甲府が勝ったとすれば、その時点で昇格の可否に関係する4位当該クラブは湘南に変わるのだ。
 要約すると、最終節終了時点で、4位となるクラブが得られる最大勝点は「102」。仙台は残り5試合で9ポイントを得られれば勝点で並び、10ポイント得られれば確実に勝点で上回って3位以上をキープできる。大量点差での試合が頻発しない限り、現実的には、勝点9…つまり3勝をあげられれば、3位以内は固いのではないだろうか。

 ようやく話を、仙台対札幌に戻そう。仙台は残り5試合中3試合が、現在10連勝中とクラブ記録を更新し続けているホーム戦。札幌、C大阪、愛媛とのホーム戦を全て取れれば、昇格に必要な勝点は得ることができる。そしてそれは今節、難敵札幌をホームで退けることで、現実的な目標となる。

 仙台はシーズン終盤のこの時期に、大きな選手を失うことになった。前節の草津戦前半で、先制ゴールを決めた後に負傷退場となった平瀬智行が、左膝内側側副靭帯損傷で全治3週間の診断を受け、少なくとも札幌戦は間違いなく欠場。中3日と間隔が短い今節に向けて、2トップ決めから始めなくてはいけなくなった。
 だが結論は、ここ数節の起用法を考えれば極めてオーソドックスなものに。前節、平瀬とスタメン2トップを組んだサーレスに、ここ4試合で3ゴールと一気に結果を残し始めた中島裕希の2トップで、仙台は札幌戦を始めることとなりそうだ。
 この2トップに、筆者は大きな期待を寄せる。これまで、この2人が公式戦で組む機会は多くなかったのだが、前節、平瀬の負傷によって中島が投入され、期せずして長時間のプレーとなった際のコンビは、なかなか良い相性を見せたのだ。相手DFを背負える強さを持つサーレスが中央部で奮闘する分、中島がサイド裏に抜け出してボールを引き出すプレーに活躍の場を得ることとなり、そこから仙台の攻め全体がさらなる活性化を果たしていた。準備期間の短さに、さしたる不安は今は感じない。

 一方の札幌は、大きくやり方や陣容を変えてくることはないだろう。ケガ人だけでなく、ここに来て新型インフルエンザによる主力選手の離脱という、なんとも不運な事態に見舞われてしまったのだが、それでも前節の栃木戦では1−0で手堅く勝利を収めた。仙台にとっては、クライトンの個人突破に手を焼き、ようやく先制点を奪ったかと思いきや殊勲のゴールゲッターがゴール裏から姿を消した、涙と笑いの開幕戦が遠い昔のようだが、その時からシステムの面でも選手起用においてもなかなか定まらなかった感のある今季の札幌も、ここ最近はフラットの4−4−2をベースに前から積極的にボールに挑み、奪ったらサイドを素早く攻めていくという内容が板についてきた。
 開幕前には、CBの趙晟桓(現在は負傷で離脱中)、ボランチのダニルソン、トップ下のクライトン(ブラジルに帰国)、そしてFWのキリノという強力センターラインに注目が集まったが、皮肉なことに今の札幌の生命線は、少なくとも筆者にはサイドのように映る。終盤戦でははっきりと固定された、藤田征也と古田寛幸の両サイドMFは、仙台戦でもユアスタのタッチライン際にスリルをもたらすだろう。
 既に来季を見据えた戦いとなっている札幌。その来季以降を担うであろう若き才能が、前述のサイドの2人以外にもメンバーに多く名を連ねているだけに、昇格に向けて鬼気迫る空気となるであろうユアスタでのアウェイ戦で得るものは大きいはずだ。いや、そのような書き方は良くないか。彼らには経験を得るだけでなく、仙台から大事なものを奪っていく力も、既に備わっている。

 基本システムは共に4−4−2ながら、仙台は比較的低い位置でのブロック守備が効果を発揮し、札幌は逆に前から奪いにくる。だが今回は仙台がホーム、札幌がアウェイ。この背景が、両チームの戦い方にどのような変化を与えるのか。
 勝点3が双方共にほしいのは当たり前だが、あえて仙台の側について書けば、どんなにラッシュを受けようとも、慌てず騒がず焦れることなく、ここ最近のサッカーを続けること。それこそ、勝点3への近道と考える。もちろんそれは、ホームのサポーターも同じこと。
 緊張の日曜日が、間もなくやってくる。

以上
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