10月21日(水) 2009 J2リーグ戦 第46節
札幌 1 - 0 栃木 (19:03/札幌厚別/5,112人)
得点者:17' キリノ(札幌)
スカパー!再放送 Ch180 10/23(金)09:30〜(解説:木島敦、実況:永井公彦、プレーヤー解説:大森健作、リポーター:藤井孝太郎)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
「相手はメンバーが揃わないという状況に対し、我々はいい状況で迎えていた」とは試合後の栃木・松田浩監督。札幌は主軸DF趙晟桓の負傷が長引いており、石川直樹、西大伍らレギュラークラスの選手にA型インフルエンザ感染が重なってしまい、左サイドバックに本来は守備的MFの岩沼俊介がプロ初出場をするという状況に陥っていた。そうしたなかで札幌が1−0のスコアで勝利をしたわけだが、試合内容などを踏まえてもこれは順当な結果だったと言っていい。
「立ち上がりは準備していた通りのことができて、決定機もあった」と松田監督が振り返ったように、開始直後こそ栃木が勢いを見せたものの、そこから試合終了まではほぼホームの札幌が試合の主導権を握っていた。
そうした展開になった理由としては、栃木が左右アウトサイドを有効に使えなかったことが最大の理由だろう。ここ最近の栃木はレオナルド、崔根植の2トップをおとりにして、河原和寿、岡田佑樹の左右MFが相手ゴールを目がけてダイナミックに進入するという形でチャンスを演出していた。だがこの日は、その左右MFにパスを配球する役目の鴨志田誉、本橋卓巳という2枚の守備的MFが、システム全体がコンパクトに保たれた札幌の厳しいチェックに押されてポジションを下げてしまい、アウトサイドに良いタイミングでボールを送ることができなかったのだ。
そうなると、レオナルド、崔という前線の選手にダイレクトでフィードをするというのもひとつの手段になるのだが、この2トップは相手のラインコントロールに対して神経質になっていたのか、思い切った位置取りが出来ずにいた。そうして試合は札幌のペースになっていったのである。17分に生まれた札幌の得点も、キリノのオーバーヘッドキックが決まったもので、同時に勢いも生まれていた。
後半に入り、1点を追う栃木は米山篤志と若林学を投入して得点を奪いに出る。システムも中盤がボックス形の4−4−2から、米山を1枚の守備的MFとした4−1−3−2へと攻撃的なものへと変更している。
ただし、やはり中盤でしっかりとパスが動かなければシステムを変えてもなかなかチャンスには発展しない。「あまりにもミスが多すぎて」との松田監督の言葉通り、栃木は前の人数を増やしてこのエリアでは流動的な動きを見せていたものの、いかんせんここまでボールを運ぶ途中でミスをしてしまい、逆に札幌のカウンターに脅かされる場面ばかりが増えてしまっていた。
結果から言えば、このまま時計の針が進み、ポーランド人主審のトマシュ・ミクルスキさんがタイムアップの笛を吹いて札幌の勝利が決まったわけだが、試合を総括すると極めてスタンダードな展開だったと言えるのではないだろうか。
試合開始時の順位はホームの札幌が7位で栃木が16位。ホームチームが積極的にコンパクトさを保って主導権、それから先制点を奪う。それに対してアウェイチームが選手交代やシステム変更を使って前がかりになる。そしてリードした側は、無理して攻撃を仕掛けることはなく、得点を奪いにきた相手のミスを待ってカウンターを仕掛ける。そして、順位が上のホームチームが勝点3を得た。
こうして展開を連ねていくと、この試合は非常に淡白な内容と感じるかもしれない。だが、これは極めてオーソドックスな試合展開であり、ひとつの大きな現実でもある。互いのゴールネットが何度も揺れたり、予想もつかないような出来事が起こるという試合というのも長いシーズンの中では幾度もあるが、そうしたなかで、この日の試合のような超オーソドックスな試合があるというのも、リーグ戦のひとつの面白味だと言えるだろう。
互いにサッカーのスタンダードな戦い方を着実に遂行し、戦力に優るホームチームが勝点3を得た。そういう試合だった。
以上
2009.10.22 Reported by 斉藤宏則
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第46節 札幌 vs 栃木】レポート:スタンダードな展開が演じられた試合は、その内容の通り、ホームの札幌が順当に勝利した。(09.10.22)
- natsuyasumi2024
- jwc2024
- 国立20240914
- pari olympic2024
- bluelock2024
- THE国立DAY
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグ 2023-24
- はじめてのJリーグ
- 2024天皇杯
- seasonreview2023 Jリーグ1年の振り返り(別ウィンドウで開く)
- シーズン移行の検討
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2023 移籍情報
- 大会概要まとめ
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE