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【J2:第47節 熊本 vs 湘南】プレビュー:昨シーズンの再現なるか。昇格圏内の湘南をホームに迎え、熊本は自分たちのサッカーを貫きたい。(09.10.24)

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10月24日(土)J2 第47節 熊本 vs 湘南(13:00KICK OFF/水前寺
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:池ノ上俊一、実況:山崎雄樹、リポーター:吉田明央)
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リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第44節第45節第46節第47節第48節
湘南○1-0 徳島○3-0 富山○1-0 鳥栖熊本東京V
※J2リーグ戦は上位5位以内に位置するクラブの試合結果および次節対戦相手を掲載しています。
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 前節(水戸0-1熊本)、1人少なくなった状態ながら最後まで耐え抜いて掴んだ6試合ぶりの勝利。ロスタイムの荒田智之のヘディングシュートをゴールの中まで入ってはね返した福王忠世の意地のクリア、幾度となく迎えたピンチを好判断で飛び出して防いだGK木下正貴のセービング、そして決勝ゴールにつながった木島良輔の思い切りのいいシュートと、そのこぼれ球に詰めた宮崎大志郎の判断。そうした、すべてのプレーに思いがこもっていた。水戸からの初勝利は、強い気持ちが呼び込んだ、貴重な一勝だった。

 そして今節迎えるは、3位をいく湘南。いよいよ念願のJ1昇格をスコープに捉えているが、単に昇格圏内にいるということ以上に、89分の田原豊のゴールで鳥栖との激闘をものにし、勝負強さを発揮して上昇ムードが高まった状態で乗り込んで来るところに、チームとしての怖さがある。前節のレポートにもある通り、どこからでも点が取れるのが湘南の強み。田原はもちろん、復帰したアジエル、そして坂本紘司、寺川能人らの中盤に、セットプレーではジャーンも前線に顔を出す。第2クールの対戦(第19節@平塚・湘南3-3熊本)でも2点差をつけてリードしたが最終的には追いつかれたように、最後まで諦めずに走るメンタルの強さも、現在の順位(暫定3位)を裏付ける。さらに湘南にしてみれば、熊本に敗れて昇格圏内から脱落した昨シーズン(第40節@平塚・湘南0-1熊本)の悔恨は、忘れたくてもぬぐい去れないはず。この一戦にかける思いは相当なものであると推測できる。

 前節の9試合のうち、7試合が1点差以内の緊迫したゲームとなっているのは、それぞれがリスクを最小限に留めるような戦い方になってくるシーズン終盤特有の現象。そうした展開になった場合、サッカーにはつきものである何かしらのアクシデントが起こる可能性がある。水戸戦を終えて熊本へ帰る便がアクシデント的に遅れたらしく、実質中1日というハードな日程で臨むことになるが、疲労を取り除く事を最優先に軽めとなった前日練習でも、取り組んでいたのはGKとDFの間へのクロス。出場停止が開けて右サイドバックに戻るであろう市村篤司は、「相手のDFが戻りながらのプレーになればCKが取れたりするし、ミスを誘うかもしれない。そこにどれだけ繰り返しトライできるか」と話した。
 しかしやはり、熊本はまずしっかりとした守備を実践しなくてはならない。40節の徳島戦で6点を失って敗れて以降、選手たちも口にしている通り、流れからの失点は減った。それでもまだゲームによって波があり、45節の福岡戦のように一瞬の隙を突かれるリスクはできるだけ減らす必要がある。鍵を握るボランチとディフェンスに出場停止(山本翔平、松岡康暢、宮崎大志郎)がいるのが痛いが、先に触れたように前日練習が軽めだったため現時点ではどういうメンバー構成になるのか絞り込めない。

 だがいずれにしても、第3クールに入って改めて強調して来た守備の連動というテーマが浸透し、「ようやく共通理解のもとでやれるようになった」と北野誠監督も話す通り、誰が出てもチームとして機能するためのトレーニングは積んで来た。昇格という大きな目標を目前に捉えている湘南とは対照的に、熊本にとってのモチベーションは(10位以内という目標も厳しい状況にあるため)漠然としたものにならざるを得ないが、だからこそ「ブレずに、自分たちのサッカーをやる」(北野監督)ことが、このゲームの焦点となろう。

 ところで、熊本のチームがベルマーレ(あえてこう表記する)を熊本市水前寺競技場に迎えるのは、これが2度目である。1度目は、ずいぶん古い話で恐縮だが、当時熊本からJリーグ入りを目指して活動していた東亜建設FC(のちのブレイズ熊本)が挑戦した第74回(94年度)の天皇杯1回戦。このゲームは1−5で敗れ、その後勝ち進んだベルマーレは、この大会を制した(湘南の反町康治監督もこの時選手として在籍している)。社会人になったばかりで地元の雑誌社に勤めていた私は、この試合を取材してプロとの力の差を痛感したものだし、自分の住む街にJリーグのクラブがある日常など当時は想像もつかなかった。しかし時は流れて、熊本にもプロチームが生まれ、そして今、誇れるスタイルを築きつつある。今回迎えるベルマーレは、上位とは言え同じカテゴリー。臆せず、立ち向かうだけの力は、必ずあるはずである。

以上



2009.10.23 Reported by 井芹貴志
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