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【J2:第47節 栃木 vs 徳島】プレビュー:自分のために、サポーターのために戦う覚悟はあるのか。吼えるキャプテン落合の問いかけに、どんな答えを出すのだろうか。(09.10.24)

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10月24日(土)J2 第47節 栃木 vs 徳島(13:00KICK OFF/栃木グ
スカパー!生中継 Ch182 12:50〜(解説:セルジオ越後、実況:飯島誠、リポーター:萬代裕子)
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JFL時代に9度、今季2度の対戦を終えて栃木SCが徳島ヴォルティス(JFL時代は大塚FC、大塚製薬)相手に残した成績は1勝2分8敗と圧倒的に分が悪い。対徳島戦のホームゲームだけの成績を見ると、今節試合が行われる栃木県グリーンスタジアムでは4戦4敗。JFL時代の戦力や練習環境など徳島と雲泥の差があったにしても、非常に相性が悪く、いまだ未勝利。しかし、前節のコンサドーレ札幌戦で不甲斐ない試合をした栃木としては、これ以上サポーターを落胆させるわけにはいかない。徳島戦ではJ1昇格を争っているチームと同じ姿勢を見せなければいけないし、危機感を持って臨まなければ失敗を繰り返すことになるだろう。

0‐1で敗れた札幌戦での敗因は2つある。決定機でシュートを打たなかったこと、ミスがあまりにも多過ぎたことである。

最初に決定機を迎えたのは栃木だったが、崔根植がレオナルドへのパスを選択したことで好機を潰した。スカウティング通りに相手の穴を突き、立ち上がりから試合を優位に進めたが、作り出した得点機を逃した代償は大きく、「最初のチャンスで片をつけないから0‐1という結果になった。打つべきところで打たないことが周囲に伝染し、パフォーマンスに影響を与えた」と、松田浩監督はFWの消極性が全体の士気に響いたことに不満を露わにした。「シュートを打ち切れないのも全員のミス」とDF宮本亨は擁護する一方で、「後は失点しないように守るので、ペナルティ周辺では貪欲に打って欲しい」と攻撃陣に積極性を求める。

崔とレオナルドの2トップが加入してから栃木は生まれ変わった。パワーとスピード以外にも、2人がもたらしたものは小さくない。数字に表れない貢献度も考慮しなければいけないが、ゴール数はレオナルドの1点と寂しい。崔は好機が巡って来てもシュートを打ち切れない弱気なところがあり、レオナルドは「ボールを持ち過ぎることを意識しているが、味方を使うことができている時とそうでない時がある」。連敗したヴァンフォレー甲府戦、札幌戦では先行を許し、追い掛ける展開になっているだけに、徳島戦では是が非でも先制点が欲しい。「FWが点を取って勝とう」。レオナルドは崔に、そう伝えたという。FWのゴールはチームを勇気づけ、勢いづける。2トップのどちらか、と言わず、2人でゴールを奪って欲しい。

崔とレオナルド、2人だけのコンビで好機を生み出すことも可能だが、やはり周囲のサポートは必要不可欠だ。前節はビルドアップの段階で安易なミスパスを連発。自ら首を絞めた。守から攻への切り替えの部分は、栃木が得意とするカウンターでは生命線だが、「ミスが多くてチャンスが出来ず、全体的に押し上げられない悪循環に陥った」(河原和寿)。アタッキングサードで勝負を決めるパスを出す時にはある程度のミスは許されるが、組み立ての際に簡単なミスパスは許されない。単純なパスにも神経を研ぎ澄まし、1本1本に魂とメッセージを込めてもらいたい。

攻守の切り替えが上手くいかなかったのは徳島も一緒だ。前節、首位・セレッソ大阪を相手に守備機能は効力を発揮し、無失点に抑えることに成功するも、キム・ドンソプと羽地登志晃の2トップにボールが届かず、ミドルレンジからのシュートが大半を占めた。酸いも甘いも噛み分ける徳重隆明はアクセントにはなっていたが、やはり天才・柿谷曜一朗が契約上の問題で出場できなかったことは痛手だった。サイドに起点を設けられず、キムと羽地の高さを活かすクロスが上がらなかったからだ。今節は出場可能な柿谷。期待されるものは大きい。

ペナルティの中では脅威を与えられなかったものの、ミドルシュートの質は高く、六車拓也と青山隼はきっちり枠内に収めていた。第2クールでは近況を報告し合うほど仲のいい河原に、スーパーなミドルを目の前で決められている青山。お株を奪われているだけに、お返しをしたいところ。

3年連続の最下位から脱出した徳島だが、上位進出を6位以内と定めるなら現在7位の順位をひとつ上げてシーズンを終えたい。そのために美濃部直彦監督は残り5試合、「しっかりとした守備の中から攻撃して点を取れるようなサッカー」を貫くと宣言。現状に甘んじる気は更々ない。

試合に出たメンバーはサブグラウンドでリカバリーしてトレーニングを終えるのが栃木の通例だが、昨日は吼えるキャプテン落合正幸がイニシアチブを取り、およそ30分間青空ミーティングを行った。
「向上心を持ち続けることで個人もチームもよくなると話しました。自分達のベースになる部分に上積みをしないと、プラスαの部分を出さないといけない。欲を出すことが必要。1試合勝ったら、また次の試合に勝つために対策を立てて勝つ。そうすれば隙や弛みは決して生まれないと思う」(落合)
どれだけ勝利に貪欲になれるか。どれだけひとつひとつのプレーに責任を持てるか。どれだけ自分のために、サポーターのために覚悟を持って戦えるか。戦術云々の前に栃木は試合に臨む上で基本的な部分を怠っていないか、確認する必要がある。基本がしっかりしていれば応用が効くし、自ずと結果は付いてくる。

以上


2009.10.23 Reported by 大塚秀毅
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